政府税制調査会に注目。
- 内田
- 2009年11月20日
- 税務・会計・経営
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最近、開催されている政府税制調査会に注目しております。
「政府税制調査会」とは、税制の基本方針を議論する首相の諮問機関のことで、首相に提出する答申が翌年度改正案につながるので重要です。
11月17日の第8回調査会では、いろいろ大切な論点が話し合われました。
①所得税
・「子ども手当」の議論と関連して、扶養控除を廃止することが考えられるか。
・配偶者控除の廃止についてはどう考えられるか。
・給与所得控除の上限設定、税率構造の見直しなど、どのように取り組みを進めていくか。
子ども手当があっても、扶養控除と配偶者控除の廃止で増税になってしまうこともあります。
給与所得控除の上限設定は高額所得者の税負担が増加することになります。
②資産税(相続税、贈与税)
・バブル期に上げられた基礎控除額は近年の地価下落でも維持されているが、どのような水準が適正か。
・最高税率の引き下げが行われているが、格差が固定しない社会を構築する上であり方をどう考えるか。
上記内容は、基礎控除と税率を上げる可能性も示唆しているのでしょうか。
③法人税
・中小企業軽減税率は、民主党マニフェストにおいて「財源を確保しつつ、順次実施」とされている。
・一人オーナー会社課税は、民主党マニフェストにおいて「財源を確保しつつ、順次実施」とされている。
「財源を確保しつつ、順次実施」ということは、財源を確保できなかったら実施しないということでしょうか。
「特殊支配同族会社」から「一人オーナー会社」と名称がかわっています。
今後も、税制調査会の内容、答申に要注目です。
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