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【TAPの仕事】令和6年所得税確定申告を振り返って
令和7年3月17日に、令和6年度所得税確定申告が終わりました。(今年は15日が土曜日だったため、期限が15日でなく17日でした。)
会計事務所にとって、この日は感慨深いものがあります。同じ週に振り返りを行いました。
・後から控除証明書や固定資産税納税通知書などが不足していることがわかり、その分時間が掛かってしまうため、資料の回収時又は届いたときに不足が無いか確認すべき。
・法人12月決算(申告期限2月末)が遅れてしまい所得税確定申告の業務が遅れてしまった。
・資料督促をしても資料が出てこないことがあり、また、資料督促をせずに資料回収が遅れた。
・医業/歯科医業概算経費特例(社会保険診療報酬について概算経費を必要経費として算入できる特例)が使えると予想していたが売上が5,000万円を超え使えず、そこから仕訳処理も行う事になった。
などなど反省点が多々ありましたが、ぜひとも次の時に活かしてまいります。
件数の総括をします。
本別事務所
所得税確定申告数 153件 (12月法人決算は別に39件)
帯広事務所
所得税確定申告数 176件 (12月法人決算は別に27件)
札幌事務所
所得税確定申告数 120件 (12月法人決算は別に6件)
本当にTAPの皆さん、よく頑張りました。大変ご苦労様でございました。
お疲れもあるでしょうから、しばらくの間御身体を休めてもらいたいと思います。
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内田
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2025年3月22日
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TAPの仕事
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【TAPの仕事】畑作決算コンサルティング(法人-会計編)
毎年2月~3月は畑作決算を何十件か関与させていただく季節です。
畑作農業は12月決算が多く、農業法人は2月末まで、個人農家は3月15日までが申告期限となるからです。
他は3月決算などもたまにいらっしゃいます。
畑作農家さんでも現金取引をたくさん行っていただいている所もあり、現金出納帳を付けていただくようにしております。(数枚の領収書しかない場合は、それだけで入力をしていただくこともあります。)
北海道の畑作農家さんは多くの所で組合員勘定(クミカン)と言われる自由に使える貯金枠があり、そのデータを弊社では取り込んでおりますが、念のため決算の時にクミカン残高の資料を預かって照合もしております。
畑作農家さんの会計で難しいのは個人的には棚卸資産だと感じております。決算日にどれだけの肥料や種苗などの資産が数える棚卸をしていただくことはもちろん、北海道ですと春まき小麦など12月までにまいて次の年に収穫する作物もあり、この場合は種苗費/肥料費/外注費/人件費などを集計をして仕掛品として棚卸資産計上しないといけません。この仕掛品の計上がなかなか難しい内容です。
畑作農家さんは設備投資が大きく、減価償却資産も科目名や修繕をからめた資本的支出の有無、耐用年数の正否、無くなった資産があるかに注意します。
少し怖いのが多額の機械等は買ったけれども、支払が次年度以降となる場合です。畑作農業は売上が毎年秋以降になるため農機メーカーさんが支払を送らせてくれるのはありがたいことですが、納品資料が入手できなくて資産計上が漏れてしまうと困ります。この場合、消費税の仕入税額控除も出来なくなるのも怖い点です。しっかりヒアリングと、前もって発生主義で請求書等を頂けるように農家さんにしっかりお話をしておくことが肝要です。
畑作農業の共済は今まで通常のNosaiが多かったですが、数年前から収入保険の制度が出来て、こちらに加入している場合は資産に農業経営収入保険積立金が計上されますので、保険料等収入明細を入手して積立金の部分と照合する必要があります。
弊社に途中から来られた畑作農家さんの場合、受取配当金が計上されているのに対応する出資金が貸借対照表に載っていないこともあり、追加で計上することもあります。
畑作農家さんの場合、当然ながら農地の質を上げていく事が大切ですので農地改良工事等を随時行っていくのですが、その場合農地改良費用は基本的に繰延資産計上をしまして10年償却をしていきます。アスファルト舗装も構築物計上して償却をしていきますが、少しそれに似ていますね。
畑作農家さんでも法人の場合は社会保険の加入義務がありますから、決算月の社会保険料は資料を入手して未払計上すると良いでしょう。
法人化をした際に機械等を個人から法人に売却する場合が多く、その場合、役員借入金が多く残っている畑作農家さんもいらっしゃいます。時に、5千万円、1億円を超えている場合もあるのですが、貸し付けている方が万が一死亡した際には相続財産となり、相続税のリスクがありますので出来る限り毎年減らしていく事が望まれます。
固定資産税を法人で支払っている場合も、家事按分に要注意です。ご自宅の分、農業倉庫などの事業用をしっかりと把握しながら決算仕訳を入れていきます。(家事按分は燃料費や通信費、保険料でも同様に行います。)
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内田
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2025年3月15日
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TAPの仕事
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【TAPの仕事】畑作決算コンサルティング(法人-税務編)
毎年2月~3月は畑作決算を何十件か関与させていただく季節です。
畑作農業は12月決算が多く、農業法人は2月末まで、個人農家は3月15日までが申告期限となるからです。
他は3月決算などもたまにいらっしゃいます。
農業法人も家族経営が多く、株主が動くことはあまりありません。
農業法人も他の事業会社と同じく、法人税申告書の別表1など多くは共通しておりますが、農業経営基盤強化準備金がある場合は別表12-14の作成が必要になってきます。
法人税について、
別表6(所得税額控除)、別表8(受取配当等の益金不算入)には農協からの出資配当金、配当源泉税を入力することが多いです。
別表6-15(機械特別控除)は160万円以上の新品農業機械を購入した場合には、必ず検討し入力したい所です。こちらは一年間の繰越も認められている点に注意です。
別表10-7(社会保険報酬等)は倒産防止共済を記載することが多いですが、農業法人では加入していない所が多く、節税のために今後加入するところも増えてくるかもしれません。
別表15(交際費等)は畑作農家の場合、多額に出てくることは多くないので、規模に比して多額になる場合には、家計費が入っていないかを注意する必要があります。
消費税については、最近の畑作農家さんでは還付されることもけっこう多いです。なぜならば売上の多くが食品で軽減税率8%が適用され、仕入の多くが肥料や種苗など標準税率10%が適用されるからです。さらに機械などを買っていれば消費税が還付される可能性は高まります。消費税還付の時は申告書の還付明細の入力をしつつ、100万円以上資産取得のインボイスと支払証憑は添付すべきですね。
たまに畑作農家さんが土地を貸して賃借料を受け取っている時がありますので、そのような時は消費税-課税売上割合が95%を下回る時があり、共通仕入もしっかりと区分する必要があります。
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内田
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2025年3月8日
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TAPの仕事
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【本】レビュー『ユニクロの仕組み化』
『ユニクロの仕組み化』SBICreative 宇佐美潤祐
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内田
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2025年3月1日
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本
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【本】レビュー『経営中毒~社長はつらい、だから楽しい~』
『経営中毒~社長はつらい、だから楽しい~』PHP 徳谷智史
社長や経営者視点はとても孤独で大変でツラいが、サラリーマン視点だと得がたい「やりがい」、表現しがたいほどの「充実感」を享受できるのは紛れもない事実です。絶対ムリと思われていた大きな山を必死で乗り越えて、目指し続けていた絶景を共有する経験は何事にも代えられません。
最初は一人もいなかったお客様が増え、「なくてはならない」と心から感謝されることもあります。苦難をともにして喜びを分かち合った仲間たちの笑顔を見て頑張ってきてよかったな」と自分自身を全肯定したくなる気持ちに浸れる機会もたくさんあります。
●人徳が問われる「カネのマネジメント」
最悪なのは、目先のお金をかき集めることばかりに忙殺されて、本来社長がしなければいけないことに時間を割けなくなることです。創業時に掲げたビジョンも明日のご飯に困ってくるとどこかに行ってしまい、ビジョンもうやむやになり人も離反します。
経営の中で会社のカネを正確に把握するには、P/L・B/S・C/Sすべてをチェックしないといけず、上手くいかないと資金ショートを起こすこともあります。カネがあってこそ会社が成り立ちますから、人を雇えて給料を払えること、自分や自社への未来を信じてくれる金融機関等の存在、支払いができることへの感謝をしましょう。
●会社の未来を左右する「ヒトのマネジメント」
会社99.9%、「人の問題」で崩壊します。筆者の体感では、二人で共同創業すると、十中八九ケンカ別れします。社長は自分と同じぐらいコミットすることを社員に求めてしまいがちで、それゆえ社員が社長とのギャップが開きついてこれなくなり離職するケースもよく見られます。だから、社長は「この会社は何のためにやっているのか」「そのために我々はどういうことを大事にするのか」という価値基準をメンバー同士がお互い人生のバックグラウンドを開示して、腹を割って話しておくことは大切です。
会社の規模が大きくなり始めたら(どのようなスキルを持ったメンバーで会社を構成するか」計画を立て、それに沿って今いるメンバーとは異なるスキルを持った人を意識的に採用すると環境変化に強い組織となります。マインドは共通、スキルは異質がポイントです。
社長やエースをどこに配置するかは組織として悩ましい所ですが中長期的な事業や組織の柱を育てるため、社長のリソースは少なくとも常に2〜3割は「次の手」に割き、それでも事業が回る仕組みを確立したいものです。
●文明の衝突を起こさない「組織のマネジメント」
「100人の壁」が見えてくると社長が現場マネジメントをできず中間管理職が業務指示をするようになり、営業vsエンジニア、中途vs古参、、、など
組織崩壊を防ぐ方法は2つ。1つ目の方法は人事担当者だけに任せず社長一人がすべてを見ることを諦め、他の経営陣が本気になって組織運営にリソースを割くことです。CHRO(最高人事責任者)とも言われますが肩書にこだわらず、求心力と組織運営の知見がある役員であれば、その人にCHRO的な役割を兼務してもらうと良いでしょう。
2つ目の方法は、給料のものさしをつくるなどして組織運営の構造を整えることです。中長期的に組織を強くしたいなら、短期的な成果を出している人は賞与で還元し、価値基準や行動規範をしっかり体現している人を昇格させる構造が良いでしょう。まず役職や等級に応じたある程度の給与レンジを明確にし評価のやり方を定め、そのうえで基本給か賞与どちらで払うのかなどを設計していきます。
業務を社長以外に任せていくには、社長が「会社として絶対譲ってはいけないこと」「譲ってもいいこと」を仕分けてルール化すると良いでしょう。
また組織は社長の想い以上に大きく、良くなりません。目標は絶えず口に出し社長の想いの大きさ、思想の深さによって、組織の形はまったく変わるという意識を持ちましょう。
●会社の未来を左右する「社長の意思決定」
社長が意思決定をいたずらに先延ばしにしても良いことはほとんどありません。例えば事業のテコ入れのために、幹部候補の中途採用を検討したものの「他にも良い人がいるかもしれない」と思って決断を先延ばしにしていたら他社に取られてしまったら、後悔しても時すでに遅しなのです。そう考えると、失敗を恐れず、速やかに意思決定をすることが鉄則と言えるでしょう。
社長の意思決定は誰かに頼らず、社長自身で行うのが大原則です。しかし、誰もが自分の事は客観的に見れないものですので、意思決定の拠り所を取り戻すうえでもフラットな目を持つ第三者と話すことには大きな意味があります。社外に信用できる方がいるのなから、その方に「壁打ち役」をしてもらえば良いでしょう。
会社としての目標は社長や経営陣が「何のために会社を経営しているのか」「どんな規模感で、どんな価値をつくりたいのか」「どれくらいのペースで成長したいのか」を明確にして、皆が腹落ちする共感できる言葉で「目標を達成できた先に、いかに素晴らしい世界が待っているのか」を魅力的に伝えることが求められます。
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内田
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2025年2月22日
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本
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【本】レビュー『生成AIで世界はこう変わる』
『生成AIで世界はこう変わる』 今井翔太
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内田
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2025年2月15日
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【本】レビュー『税理士のためのプログラミング』
『税理士のためのプログラミング~Chat GPTで知識ゼロから始める本〜』
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内田
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2025年2月8日
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本
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