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レビュー『バフェットの財務諸表を読む力』
『バフェットの財務諸表を読む力』メアリー・バフェット、デビッド・クラーク 徳間書店
事務所の渡辺君がウォーレン・バフェットの書籍に興味があるとのことで一緒に読んでみました。
●バフェット流 利殖塾の要諦
企業の優位性が継続的ならばビジネス価値は年々増加し続け、抜きんでた利益を得られる。
永続的競争優位性があるユニークなサービスを提供する企業(ex.H&Rブロック)かどうかは財務諸表に聞いてみるしかない。
損益計算書から自己資本利益率や益の一貫性と方向性を見極め、
貸借対照表から保有キャッシュや長期借入額から永続的競争優位の指標とし、
キャッシュフロー計算書は設備改良にいくら費やしているか、有価証券の売買の動きも追跡できる。
●バフェット流 損益計算書の読み方
まず第一に、純利益が長期的に右肩上がりかを確かめ(対売上20%以上)、大局的に見て収益に一貫性があるか着目する。
また売上高に対する売上原価が低いことが良く、高いことは悪いことである。
研究開発費の増大、販管費の増大、債務利払いコストの増大の三つはビジネスの長期的経済性は破壊されかねない。
●バフェット流 貸借対照表の読み方
初期の段階では資産のうち現金同等物が競争的優位性を生かして本業で稼がれたものか考える。
棚卸資産が急増減していると、過酷な競争体質を持つ業界の中でバブル崩壊を経験している可能性が高く投資しない方がよい。
生産設備(固定資産)を競争力保持のためだけに頻繁に更新する必要があると永続的競争優位は持ちづらい。
永続的競争優位性を持つ企業は多くの場合、10年単位で長期借入金が少額もしくはゼロである。(長期借入金をいつも3~4年で返済できる純利益をあげている。)
●バフェット流 キャッシュフロー計算書の読み方
永続的競争優位性を持つ企業は固定資産支出が低くなる傾向がある。
また配当アップより自社株買いを続けている企業こそ株主を富ませる。
- 内田
- 2019年11月30日
- 本
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レビュー『斎藤孝の相手を伸ばす教え力』
『斉藤孝の相手を伸ばす教え力』斉藤孝 宝島社
・教える時の心構え
なんとしても相手に相手に力を身につけさせるという強い覚悟が必要。
強い覚悟といっても厳しい言い方をすることでなく、ソフトに教える場合でも「何としても」という気持ちを持っている。
教える意欲に満ち溢れ気力があると相手に伝わる。
・憧れる力
「憧れる力」でまずはモチベーションを掻き立てる。
教える側が今からやろうとしていることに恐ろしいほどの憧れを持ち、相手にそれを見せる。
「この仕事をするときだけは楽しくできる」という部分を見せればいい。
・評価力
「評価力」で相手に必要な能力を見抜く。
良し悪しを見極め、悪い所を直すための的確なコメントや練習メニューを与える。
「これがダメなんだ」ではなく「こうしてほしい」「こうなってほしい」という願望を伝えていく。
・テキスト力
「テキスト力」で優れた練習メニューを立てる。
部下に仕事を教える場合、たとえば一年間でこの仕事とこの仕事はできるようにする、と目標をきめる。
そこからのカリキュラムにより、自ら自分を伸ばせるようにする。
・ライブ能力
「ライブ能力」で退屈させず学習効果を上げる。
この人は私にだけこういうことを言ってくれていると思わせる、君が出来るようになるにはいかようにもアレンジする。
やわらかさの覚悟と、緊張-弛緩の繰り返しで退屈させず意識を活性化させていく。
・育てる力
「育てる力」で相手の自立を目指す。
あることを学んでいってほしい時は常に何を学んだかを書き出してもらうとよいでしょう。
メモして、ポイントを列挙して、提示してもらう、これで自分で学ぶ姿勢が身につき勝ちパターンも覚えていく。
皆、家庭でも職場でもちゃんと「教える」という行為をしてきたといえるのか。
自分の経験値を部下に伝えるためにどんな練習メニューを与え、何年以内に一人前にするという目標を立て、
どんな仕事をさせようとしていたか振り返ることも大切です。
- 内田
- 2019年11月9日
- 本
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