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レビュー『税理士のための業務効率化マニュアル』

  • user 内田
  • time 2023年9月30日
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「繁忙期」でもやりたいことを諦めない!税理士のための業務効率化マニュアル』井ノ上陽一 第一法規

仕事のやり方を変えて、使える時間を手に入れることを目的とした書籍です。

①繁忙期対策は、9月から11月で決まる
紙をなくす、ITを導入する、オンラインで仕事をするなど、テレワークを進めることは、繁忙期をなくすことにつながります。
繁忙期をなくすために必要なのは覚悟(②~⑤)、計画(⑥~⑨)、準備(⑩~⑪)です。これらを9月~11月、つまり、繁忙期を迎えるまでに日々取り組んでみましょう。繁忙期を無くすことができれば、効率化スキルも身につきます。11月までが勝負ですので、本書を手に取っていただいたときから一読していただき、改革を進めていきましょう。

②繁忙期をなくすメリットを確認しよう
繁忙期をなくすことのメリットは「落ち着く」ということです。落ち着いて仕事をすることで、仕事の質が上がるものです。
繁忙期があると一件ずつのお客様と向き合って考えることもできなくなります。つまりサービスの質が落ちるという事です。
そして、繁忙期がなければ、思う存分勉強ができます。その勉強こそ、仕事の質を上げるものです。
また自由度がないと、家族が病気になったり、怪我をしたりしたときにも対応できません。大事な人に何かあった時に、繁忙期だからといって駆け付けられないこともよくありません。

③繁忙期がない人生をイメージしよう
12月から5月までの繁忙期がなくなったらどうするか、何をしたいか、それらを言語化しておきましょう。さらにおすすめなのは「繁忙期がなくなったらこれをやろう」ということを、少しでもいいので今からやることです。
繁忙期以外に税理士業を増やす、例えば繁忙期をなくして資産税の仕事をいつでも受けられるようにしておくこともできます。仕事を圧縮しておくことに越したことはないのです。
また人生を楽しむために趣味も作って、その時間を確保するために、全力で繁忙期をなくしましょう。
また、同様に繁忙期前から家族との予定を入れておきましょう。

④繁忙期をなくす覚悟を決めよう
繁忙期をなくすには、営業をして繁忙期以外の売上をまかなうことが必要になります。個人の確定申告や法人12月3月決算を安易に増やすのではなく、営業力を磨いて、繁忙期にならない仕事を増やしていきましょう。断ることもしやすくなります。
また、仕事のやり方を劇的に変えなければいけません。データ入力をしない、ペーパーレスにする、Excelを活用するなどで、10時間かかっていた仕事が30分になる可能性があります。仕事のやり方を変えるという大義名分のもとに、仕事をお断りすることもできます。資料回収では何日までに送ってくださいと伝え、それを受け入れていただけないお客様はお断りするしかありません。つまり仕事を選ばざるを得ないのです。

⑤繁忙期をなくすために繁忙期をなくすためにやめよう
「お客様の都合があるから」といった理由で効率化が進まないと言う方がいますが、繁忙期をお客様のせいにしてはいけません。そのお客様が「資料を出してくださるのが遅い」ときに、ちゃんと声をかけているかが大切なのです。早く声をかけるとお客様に嫌われるのではないか、せっかちと思われるのではないか、そういう思いもあるのでしょう。しかしながら、「いい人」を装うのは良くありません。それで困って、巡り巡って繁忙期という事で、自分やひいてはお客様に返ってくるのです。
「地方だから」という言い訳も同様で、地方だから電話と紙という思い込みはやめましょう。地方でも東京でも自分の軸をはっきりさせなければいけません。
繁忙期をなくす過程で、仕事をする時間が一時的にでも増えるかもしれませんが、仕事をする時間をできる限り増やさないようにしたほうが効率化は進みます。効率化の大原則として、仕事をする時間を増やすことは絶対にやってはいけません。
お客様に過剰サービスしすぎない、外注しない、記帳代行しない、人に会わない、通勤しない、電話を使わない、郵送しない、忙しいと言わない、プリントアウトしない(データチェック鍛錬)ことも効率化につながります。

⑥繁忙期前に計画しよう
昨年の繁忙期の仕事をリストアップし、やめたいものに印をつけましょう。例えばExcelに入れて眺めて「思ったより多い」「次の繁忙時が憂鬱」「この仕事がなければ時間ができる」など感じるでしょうか。
この時にやめる判断で気をつけたいのが「紹介していただいたから」「いい方だから」「昔からの付き合いがあるから」という判断基準にはしないということです。資料がギリギリになる方、税金を減らさないかとおっしゃる方、やっぱりこの経費がありましたと完了後におっしゃる方、こういった方とのやりとりはそれなりに消耗します。感情面と報酬面の両方から判断しましょう。2月が確定申告をするメイン月です、3月ではありません。2月は法人決算があり、28日しかなく、祝日がありますが、2月までにしっかりと準備をし、スキルを磨いておけば、怖がることはありません。1月には確定申告の準備を始め、申告可能なものから順次申告をし少なくともお客さまへ連絡をし、アポをとりましょう。1月は、給与支払報告書、償却資産報告書、法定調書を確実に終わらせますが、1月31日までそれらの仕事に使ってはいけません。

⑦繁忙期前にITに投資しよう
パソコンは買って3年以上経っていたら買い替えましょう。(データ移行が大変で繁忙期に買い替えられないなら9月に買い替えておきましょう。タブレットは、打ち合わせのメモ、読書・情報収集、申告書のチェックに使えます。申告書をPDFで作り、タブレットで開きペンでチェックすると紙を減らせます。

⑨繁忙期を無くすためにスキルを磨こう
ダイビングの練習。ショートカットキー。テキストはひらがなを使いやわらかく。チェックのスピードと精度を上げるためお客様ごとにチェックリストを使う。データインポート・エクスポートのスキルを身につける。ファイル・フォルダの整理。スキマ時間にパソコンで仕事できるようにする。

⑩12月は年末調整を仕上げよう

 

 

 

 

 

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