レビュー『ブラック・ショーマンと覚醒する女たち』
- 内田
- 2024年6月1日
- 本
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『ブラック・ショーマンと覚醒する女たち』 光文社 東野圭吾
2024年発売の東野圭吾さんの新刊。
お酒を飲むためのBARには日頃ほとんど行くことはないのですが 、この小説を読んでいると行きたくなるので不思議です。
元プロマジシャンのマスター。
非常に洞察力があり、 頭がよくお客の女性は結婚候補となりそうな相手を連れて来て査定 をしてもらう。いつも女性の味方。
一つ一つの物語には意外な展開が待っていて、 それぞれに心を動かす愛情が詰まっている。
マスターの言葉は響きます。
大切な恋人が死んでしまった女性に掛けた、 欠けがえのない友人が近くにいることを気づかせる言葉。
「何を幸せと感じるかは、人それぞれです。だけど、 これだけは断言できます。人が生きていく上で助けとなるのは、 失ったものではなく、手に入れたものです。 死んだ愛する人は帰ってこない。だけどあなたには、 あなたのためなら血を流す覚悟を持つ友人がいる。 それは素晴らしいことです。そうは思いませんか。」