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【本】レビュー『成功者がしている100の習慣』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

成功者がしている100の習慣』ナイジェル・カンバーランド ダイヤモンド社

本書に紹介されている100の習慣は、関連する古今東西の名言も織り交ぜながら簡潔に紹介し、成功しない人が陥りやすい思考・行動のパターンも指摘します。
著者は成功を、仕事や経済的豊かさといった尺度のみでとらえているのではありません。家族や大切な人たちと愛情豊かで良好な関係を築き、他人に親切にし、心身の健康を維持して充実した人生を送ることを真の成功とみなすべきと主張しています。

習慣4:心の知能指数(EQ)を高く保っている
成功する人は相手の立場で物事を考え、成功しない人は自分の立場で物事を考える。高いEQは、バランスのとれた、充実した人生を送るために不可欠です。それは恋愛や家庭、職場での人間関係を良好に保つために欠かせません。たった一度、感情を抑えきれなかったことで、仕事や結婚を台無しにすることは十分にありえます。

習慣9:十分な休養をとっている
成功する人は上手に休んで、リフレッシュし成功しない人はズルズルと働き続ける。「誰でも、日頃抱えている様々な問題を忘れ、一切から解放される時間をつくるべきだ」(マヤ・アンジェロウ アメリカの詩人)。これは、十分に休まないと、生産性が低下するからです。7つの習慣のコヴィー博士も木を切るにはのこぎりの刃を研がなければならないと言っています。細かい/長い休暇をとれば、自分にとって何が重要か、本当にやりたいことは何かを、じっくりと考えれますし、日常から離れて自分を客観視すれば、新しいアイデアも湧きやすくなります。

習慣12:ストレスにうまく対処している
ストレスにより夢や幸福が奪われ、健康が失われ、家庭崩壊し、あなたの人生を壊しかねません。ストレスの原因は人によって様々ですが、症状には次のような共通点があります。元気が出ない、抑鬱、食欲がない、疲れやすい、腰痛、過敏症、不眠症、怒りやすくなる、目のかすみ、だるさ、無気力、頭痛。私の父はよくこう言っていました。「今日ストレスを感じていても、一年後には何があったかすら覚えていないさ。だから、気にすることなんてない。」

習慣23:健康に気を配っている
成功する人は「健康第一」の価値を知っていて、成功しない人は「健康を後回し」にすることのリスクを知らない。「健康なら、たぶん幸せになれる。健康で幸せなら、それだけであなたは人生に必要な宝物をすべて手に入れたことになる」(エルバート・ハバート アメリカの作家)。身体を壊してまで働いても、誰の得にもなりません。あなたは本当に健康や寿命を犠牲にしてまで、お金を少しでも多く稼ぐ必要はありますか?

習慣40:身近な人に感謝している
成功する人は「ありがとう」が口癖で、成功しない人は周りに何かをしてもらうのは当然だと思っている。私たちはつい誰かに何かをしてもらうのを当然だとみなしてしまいがちです。それが日常的に繰り返されている行為ならなおさらです。それは相手の行動だけではなく、感情を無視することにもつながってしまいます。「今日、誰かに感謝を示しただろうか?」と自問しましょう。

習慣45:思考をコントロールしている
自分は成功すると考えるか、自分なんてどうせ成功しないと考えるかは、現実に大きな違いをもたらします。思考は、人生に計り知れないほど大きな影響を与えます。たとえば、幸せだ、悲しい、自信がある、この人が好きだ、と考えれば、実際にその通りの感情になります。

習慣55:今、実行する
「人生は綱渡り。慢心が一番危ない。何かをやろうとしているのなら、今すぐすべきだ。明日では遅すぎる。(ピート・ゴス・イギリスの冒険家)」。重要な話を先延ばしにすると人間関係が壊れることがある、謝るのを避けていないか?先延ばしは「今さえ楽しければいい」という発想に基づいています。先延ばしの問題に苦しむ人は「今すぐ始めないのはなぜか?」「今すぐに始めないことで支払わなければならない代償は何か?」を考えるべきです。

習慣59:簡単に腹を立てない
「被害妄想はやめよう。誰もあなたのことなど気にしていない。人はそれぞれ自分の夢や現実に従って行動しているだけだ。他人が何を言おうと、何をしようと平気でいればいい。そうすれば。不要な苦しみから解放される。(ミゲル・ルイス メキシコの作家)」。簡単ではありませんが、いちいち他人の言動にイラついてやり返していたら、あなたの周りから人がいなくなってしまいます。穏やかな気持ちで生きていると、それは他人との関係の中にも反映されます。もし他人の言動が気になったら、腹を立てるのではなく、「つらい毎日を送っているのだな」と相手を哀れむ気持ちを持つようにしましょう。他人の発言や行動をコントロールすることはできないのですから、失礼な相手とは関係を絶ちましょう。

習慣69:約束を守る
約束は守るべきです。約束したことを実行すれば、信頼が高まります。信頼は重要です。成功する人はできない約束はしない、成功しない人は安請け合いをしてしまう。しかし、信頼は築くのには時間が掛かり、たった一度の過ちですべてが失われてしまう事もあります。例えば、不倫をする、仕事の納期を破る、といった行為をすれば、パートナーや取引先の信頼を一挙に失ってしまいます。

習慣70:恐怖とうまく付き合っている
恐怖に押しつぶされてはいけない。恐怖は精神を破壊する。それはすべてを消滅させる小さな死だ。私は恐怖と対峙する。恐怖が自分を突き抜くことを、私は恐れない。(フランク・ハーバート アメリカの作家)」恐怖は私たちを衰弱させます。失敗するのを恐れてリスクを冒さなくなり、笑われぬを恐れて積極的に行動しなくなるのです。私たちを成功から遠ざけているのは、能力が足りないかもしれないという恐怖だけではありません。成功した自分を想像するのが怖い、という恐怖もあります。私たちは、闇ではなく光を恐れることもあるのです。「怖くなんかない」というふりをして目をそむけてはいけません、向き合い、そのうえで笑い飛ばしましょう。恐怖を外に連れ出して、少しずつ付き合い方を学んでいきます。

習慣77:努力を継続できる
「私たちの最大の弱点は、すぐにあきらめてしまうことだ。成功を引き寄せるために必要なのは、あと一回挑戦することなのに(トーマス・エジソン)」言い訳をするのは簡単です。他の人がやめてしまうような場面でも、もう一度挑戦を続ける、忍耐力のある人になりましょう継続する力こそが、私たちをゴールに導いてくれるのです。あなたを応援している家族や友人の力も借りましょう、きっと、夢や目標の重要性をあらためて思い出させてくれるはずです。残念ながら、あなたが大きな目標に向かっているとき、そのことを嫉む人はいます。人が忍耐強く努力を重ね、自分よりも優れた何かをすることに嫉妬しているのです。外野の声に惑わされて、夢の達成をあきらめないようにしましょう。

習慣82:有害な人間関係は断ち切る
危険なのは、あなたの周りにいる有害な人たちです。常にネガティブで、懐疑的で、嫉妬心に満ち、不満を言い、あなたに求めてばかりで、自分から与えようとしない人たち。このような人たちと接すると、いやな気分になります。しかし最大の問題は、このような有害な人間関係から生じる悪影響が、あなたの他の人間関係や人生全般にも及んでしまう事なのです。有害な人からの誘いを断ったり、有害な人がいる集まりを避けたりするときに、罪悪感を覚えたりする必要はありません。完全に関係を断ち切ることができない相手は、出来る限り接触を避けましょう。どうしても会わなければならないときは、短時間で切り上げましょう

習慣89:呼吸を大切にしている
呼吸は命だ。良く呼吸をすれば、長生きできる。(サンスクリットのことわざ)」私たちは、めったに自分の呼吸に注意を向けたりはしません。しかし、呼吸は人間が生きているためには不可欠なものです。呼吸は、あなたの思考や行動、体験に応じて変化します。多くの研究が、良い呼吸が心身の健康を向上させることを示しています。鼻からゆっくりと5秒ほどかけて肺だけでなく胃を満たしていると想像し、息を吐く前に3~4秒息を止めます。緊張を和らげ、神経化学物質の分泌を促して気分を良くし、幸福感を上げる。心臓の機能を高め、免疫システムを強化し、毒素を取り除き、豊富な酸素を体内に取り込むことでエネルギーレベルを上げます。私が普段、無意識に行っている呼吸に注意を向けるだけで、これほど多くのメリットがもたらされます。

習慣100:悔いのない人生を送ろうとしている。
地球上には、実に様々な人間が生きています。にもかかわらず、死ぬときには、私たちはみな同じように後悔をします。あるオーストラリアの看護師は5つのことを言っております。1.他人に期待された人生ではなく、自分が本当に望む生き方をする勇気を持ちたかった。2.働きすぎなければよかった。3.周りに合わせるために自分の感情を抑えたりせず、感じたことをもっと表現すればよかった。4.もっと友人と多くの時間を過ごしたかった。昔の友人ともっと連絡をとればよかった。5.もっと幸福感を味わい、笑えばよかった。人生を真剣に受け止めすぎなければよかった

追加の習慣1:常に犠牲を払う準備をしている
「優秀な人と偉大な人を分けているのは、何かを犠牲にすることの意志があるかどうかだ(カリ―ム・アブドゥル・ジャバー 元NBA選手)」二兎を追う者は一兎をも得ずです。

追加の習慣2:何が起ころうと、人生は続くと心得ている
この本の執筆をしている間、私は何度も人生の苦しみや悲しみを味わいました。最近、息子の友人が死亡した。親の友人が闘病後に亡くなった。私の弟が離婚した。・・・あなたもこの先、このような体験をすることがあるでしょう。そのような苦しく、悲しい瞬間は、目標や夢を達成するための計画が、100万光年先の遠くにあるように感じられます。痛みや驚き、恐れ、涙への対処、他人の支援のために時は流れていきます。しかし、人生は続きます。どれだけ悲しい出来事があっても、時間が経てば、私たちはまた夢や目標を追い求め、成功への道を歩むことができるようになるのです。そして、味わった痛みや悲しみ、苦しみは、深い知恵となって再び知恵となって再び道を進み始めたあなたの力になってくれるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • user 内田
  • time 2024年10月12日
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【本】レビュー『税理士の業務におけるクライアント対応のポイント』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

税理士の業務におけるクライアント対応のポイント』坂部達夫 新日本法規

税理士事務所の業務は、いつも納税者(お客様)と国税当局との「思惑(法律解釈)の違い」のはざまで波風にさらされています。私たちは債権者に対して無限責任という重責を負っています。また、本来業務の周辺にある、経営や相続に関するもの、個別には資金調達・補助金確保、遺言作成支援や相続税の試算、不動産の活用に関する相談など、持ち込まれる相談は多岐にわたります。これらの周辺業務は税務リスク、契約の在り方、収入化への工夫など、業務として依頼を受けるための処方箋も必要になります。

・【契約】Q:HPを見て新たな契約依頼がありました。新規契約自体はうれしいのですが、どのような顧客か分からず、正直なところ不安です。このような場合、どのような点に注意して契約をすればよいでしょうか。
A:契約締結前に、なぜ前の税理士との顧問契約を解除したのかその原因、先方の人間性は確認したいものです。しかし難しいこともあり、顧問先からの紹介でない今回は、総勘定元帳、過去3年分の決算申告書、定款、登記簿謄本、面談により、判断するしかないと思います。また、事業年度途中ではなく、年度を締め切っての乗換え・移行手続を検討すべきでしょう(期中交代の場合、前税理士の業務内容に責任を負わないことを契約明示。)。必要資料が直前まで提供されないなど誠実さに欠ける場合は断る勇気も必要です。

・【契約】Q:長い付き合いの顧問先であるホテル運営会社から顧問料の値下げを求められました。コロナ禍で社員をやむなく解雇したため、宿泊需要が回復しても、人手不足で宿泊客への対応ができず、業績が回復できていないという理由です。どんな点に注意して契約を見直せばよいでしょうか。
A:人手不足が解消したら元どおりの業績が見込まれる顧問先。今後も付き合っていきたい顧問先なので、契約書の報酬額や他の条項で、値下げをどう盛り込むか、工夫をしましょう。しかし、1年後に業績回復が出来ない場合は、提供している業務内容の見直し(削減)又は事業再生や廃業支援、契約打ち切りも視野に入れましょう。金融支援、補助金申請などの業務で収益が望めないか、業績回復のためのコンサル業務、M&Aなどの受託可能性も検討します。役務提供内容を変更せず値引きを行う場合は、毎月の請求書に値引き金額を記載し、正規料金から期間限定で減額していることを依頼先に明確になるよう心がけましょう。

・【契約】Q:飲食店を経営している顧問先は、コロナ禍以降経営が思わしくなく、顧問料を直近6か月滞納しており、ついに支払の猶予を求められました。長い付き合いなので、当面やむを得ないと思いますが、どんな点に注意して契約を結び直せばよいでしょうか。
A:顧問先が再建可能か検討し、可能と思えれば覚書で6か月分の支払期日を明確にした上で、滞納分の分割・上乗せ返済などを検討します。再建困難であればその旨を伝えて清算等の中で滞留債権回収を可能な範囲で織り込みます。顧問料を下げるのであれば、業務範囲の限定(定期訪問面談回数を減らすなど)を併せて協議しましょう。顧問料滞納は契約解除原因である債務不履行(民541条)が発生しており、契約解除を検討すべきです。契約終了後も関係維持に努め、個別の依頼を受けて対応します。紹介を受けることの可能性や新事業チャレンジに関わることもあると思います。

・【契約】Q:顧問先から事業承継に当たっての株価のシミュレーションを依頼されました。顧問先からは、別途契約を結びたいという申し出がありましたが、どのような契約を結べばよいでしょうか。
A:顧問先には、税務の知識を活用し、経営や個人生活の課題解決を求める要望が潜在的に存在します。その課題は環境や時間で変化し把握しにくくなっており、仮に気が付いても相談する人はごくわずかです。税理士事務所側も課題抽出のうえ、解決策の提示を実行支援するノウハウにバラつきがあり、その結果「あの事務所は相談に乗ってくれない」などという不満が募ります。最近では金融機関を中心に「事業承継」「事業再生」「不動産有効活用」などを特定の税理士法人と提携提案する事案が増え、自分たちの税理士事務所が有償で対応できれば信頼性向上と収益性の向上につながります。以上を踏まえて、事業承継に当たっての御提案書では、現経営者の退職金の適正額の算定とそれに伴う株価シミュレーション及び株式譲渡適正額の算定、株式移転の方法・時期が課題となり、担当者が顧問先へ始動する建付けとします。

・【税理士業務】Q:否認リスクを承知で申告してほしいと言われました。どのように対処するとよいでしょうか。
A:「節税(合法的減税)」「租税回避(法律には則るが通常ではありえない不自然不合理な取引形態を採用した減税)」「脱税(課税される要件があるにも関わらずこれを故意に隠した減税)」の違いを説明し、相談を受けたケースがいずれに当てはまるかを顧問先に説明します。脱税や租税回避の否認規定に該当する場合は、法の定めを説明し、否認を承知して申告が出来ないことを伝えます。判断に迷うグレーゾーンの場合は、書面にて説明をして、クライアントに判断し記録します。その場合には、税理士の説明義務違反が問われないように注意をします。

・【税理士業務】Q:担当職員がクライアントに証拠資料の提供を依頼したが拒否された。
A:クライアントが適正に資料を提供されず要請が不適切な時は、不適正の理由を説明し、法令に適合した申告となるよう適切な助言指導をするとともに、重加算税などを招くリスクを十分に理解させクライアントが法令不知により損害を被ることがないよう配慮する義務が税理士事務所にあります。職員の債務不履行は=税理士の債務不履行と同視されますので、クライアントが脱税を志向する兆候がある場合、事務所内で情報共有できる体制と環境を整えることが重要です。

・【周辺業務】Q:顧問先より銀行から融資を受けたいので支援してほしいと依頼されました。通常の顧問業務以外の業務のチャンスですが、契約のやり方からどのように対応すべきでしょうか。
A:融資を受けるためには創業以外決算申告書と共に、月次試算表の提出も求められることがあります。実際に融資支援を行う場合には、通常の顧問契約とは別に契約を結び①業務内容の範囲②対応する期間③報酬金額④報酬の支払時期・方法⑤融資が受けられるとは限らない事、を契約で明記します。

・【周辺業務】Q:顧問先よりクラウド型の会計ソフトを導入したいと相談を受けました。どのように対応をしたらよいか悩んでいます。その活用方法と導入支援として何をするべきかを教えてください。
A:顧問先は導入で経理業務を効率化したいと考えていると思いますが、導入だけで効率化はされませんので、決済に関係する業務をクラウド型会計ソフトへ生かすよう設計し直す必要があります。再設計が必要な業務は①経費の決済方法②物品の購入方法③インターネットバンキングの活用、です。その他、管理業務、請求業務、給与計算業務、立替経費精算業務などを自動化することで作業効率を高められます。

 

 

 

  • user 内田
  • time 2024年10月5日
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