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【本】『パーフェクトな意思決定』

  • user 内田
  • time 2025年8月23日
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パーフェクトな意思決定』ダイヤモンド社 安藤広大

経営者・代表者は、会社全体を牽引していくためにいつ(When)何を(What)理由を全体で納得し(Why)誰が(Who)を決定して、行動していかなければいけません
会社内全体を見て、会社外全体を見て、かじ取りをしていくための方向性を決めなければいけません。
意思決定には失敗もたくさんあると思うのですが、題名に惹かれ読んでみました。

このスキルを使い成果を出し続ける人の特徴は「自分の責任に応じて、意思決定ができること。決めたことに対して100%実行すること。つねにいい結果を出そうとするのはもちろん、もしいい結果が出ない時は「最初の意思決定を疑い、次なる意思決定をできること。」がゴールです。

個人の惰性によって気持ちいい「同じことをやっていたい」「現状維持をしたい」「誰かにすべてを決めてほしい」という気持ちに、どれだけ抗えるかどうか。絵を描くときの「下書き」のように仮の線を書き消しゴムで何度も線を消しながら、徐々に本線を見つけ、しなやかに堂々と前に進む。一発で本番を描かないといけないと思い込む人は白紙の前に立ち尽くします。

「今すぐ1億円がもらえます。ただし、明日には死んでもらいます。さあ、それでは1億円を受け取りますか?おそらく、誰一人として受け取りませんよね。ということは、あなたの明日には1億円以上の価値があるということです。この話から、次の日に何をすべきか、1日1日をいかに大切に生きるべきかを説いてくれます。

意思決定の「3つの箱」を用意しましょう。「1.即決」という箱に出来れば入れて早く完了させる。ただ、そうではない場合もあります。決めるための情報が足りていない時も、それが「2.情報不足」という箱です。また時間が必要な場合もあるでしょう、その場合は「3.期限を設定する」という箱に入れます。
1.即決:情報が揃っていれば意思を「変更します」と決定するようにしましょう。小さな問題でも「全員の理解を得ないといけない」と思い込んで全員にヒアリングするような人がいますが、それをやってしまうと「これまで紙でやってきたから、そのままでいい」などの意見に左右されてしまいます。
2.情報不足:難易度が高めの問題に取り組むとき、必要な情報を特定して、部下にあげさせるといいでしょう。その情報を受けて、「やるかどうか」を決めるのです。
3.期限を設定する:ある程度、ビジネスを実行してみて「もう少し経過が見たい」というケースで、期限を定めて検討する材料を集めるのです。「1週間後に決める」「1か月後に決める」という期限を最初に設定することが大事です。

前に進めている人は、物事をプラスに捉えます。自分にとって、何がコントロールできて、何がコントロールできないのかの線引きがハッキリとできているのです。あらためてデメリットに向き合いリスクを受け入れるそのうえで、メリットの方を選ぶ。そういった意思決定を続けるのです。そして、デメリットが思い浮かばない時のほうが、リスクを考えていないのだから逆に危ない。論理的にそう考えるようにしましょう。

何が正しくて何が正しくないのか、意思決定は限られた情報をもとにおこないます。自分が知らないことを他者は知っているという事です。だから、他者からの情報は重要です。一方で「みんな言っている」という言葉は、疑ってかかる必要があります。また声の大きい人の存在や多数決を認めないことも大事です。
人の感じ方はそれぞれです。どんな人でも何かに対して感想を持つものです。ただ、それを「ノイズ」と捉えてみる。いちいちノイズに反応しているとストレスを生み出します。「相手を説得しようとしない」というスタンスでいることのほうがメリットは大きいです。そして、自分が変えられることに取り組み、自分が向き合うべき「事実」だけを見て、時間と労力をどう配分するか考える。
感想レベルのノイズは、スルーする。決定的な事実があるものは、意思決定者が責任を持って対処する。その2つでしか問題解決はしないのです。
相手の言っていることが納得できないなら、ワンクッション「この人は、どの立場にいるのか?」を想像することは可能です。その一呼吸により「感情」を切り離すことができます。

意思決定は、ある程度までは「理論」で考えることができます。しかし、最後の最後は「勇気」の部分が残ってしまうのです。「やってみないとわからないところがある」という諦めの気持ちを認めないといけない。情報を見極めることは必要です。意思決定についてはタイミングがあり、環境や条件が変わることで、判断が変わる可能性もあり、変えたことについて不毛な議論はしないことであり、そこは「考えが変わった」ということを堂々と言えばいい。その柔軟性があるからこそ「パーフェクトな意思決定」たりうるのです。私たちは、つねに「不確実性」の中を生きているわけです意見が変わることは十分にあり得ます。そのことを覚えておきましょう。

5回勝負して4回勝つ人と、100回勝負して60回勝つ人。ビジネスにおいて優秀な人はどちらでしょう。ここで言いたいのは「確率」よりも「行動量」が大事ということ。意思決定において重要なのが、「スピード」だということです。「じっくり考える=仕事をしている」と捉えがちですが、そうしている間にも、ライバルには先を越されてしまいます。情報は限られている。時間も迫っている。だから、「いまある情報でどう決めるか」。それが大事という事。不確実性のない100%の状態でなければ判断できないというのであれば、それはもうAIに任せて十分なのかもしれません。そうではなく、スピードを重視し、不確実性のある中で、最後の最後に勘に頼り勇気を出す。それが人間の出来る最後の事なのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

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