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【本】社長が知っておきたいハラスメント対策
『社長が知っておきたいハラスメント対策』TKC出版
ハラスメントに厳しくなっている今の時代。
TKCさんでもこのような冊子を送ってくるほど、センシティブになっているのかもしれません。
社員に「ちゃん付け」をすることがハラスメントとなって賠償命令が出た裁判も少し前にありました。
”名字に「ちゃん付け」 違法なハラスメントで賠償命令”(毎日新聞)
〇ハラスメントの種類
・パワハラ
上司や部下の立場の優位性をを利用して身体的/精神的苦痛を与える行為。(ex.人格を否定する発言⇔再三注意しても改善されず一定程度強く注意する。)上司からの要求や指示には「妥当性」が重視され、客観的に理不尽と判断されればパワハラとなります。
・モラハラ(モラルハラスメント)
人目に付く場所で怒れば反省する、気に入らない同僚は無視すればよい、こうした考え方に違和感を持つ人は少なかった時代もありました。しかし、価値観が多様化した今、精神的な苦痛を与える「人として」あるまじき行為はモラハラに該当します。(立場の優位性をきっかけとしない点がパワハラとの違い)
・オワハラ(就活終われハラスメント)
内定を出した学生に、就職活動の終了を強要すること、「職業選択の自由の阻害」であり、脅迫罪・強要罪にあたるおそれもあります。
・テクハラ(テクノロジーハラスメント)
ITの知識が乏しいことをバカにしたり、過剰に叱責すること。
・ロジハラ(ロジカルハラスメント)
正論や論理的な言葉で追い詰めること。
・スモハラ(スモークハラスメント)
喫煙者が非喫煙者にタバコのにおいで苦痛を与えたり、受動喫煙をさせたりすること。
〇ハラスメントの防ぎ方
・言い換えを活用する
言い方ひとつで、受け手の印象はガラリと変わります。
「明日までに終わらせろ」⇒「明日までにお願いしたいけど、状況はどう?」 「なぜできないの?」⇒「どうしたらできるか、一緒に考えよう」 「その考え方は間違っている」⇒「こういうやり方もあるよ」 「この作業、無駄だよ」⇒「こうしたら効率が良くなるよ」
・アンガーマネジメントを意識する
怒りを外にそのまま表現するのではなくコントロールすることを「アンガーマネジメント」といいます。
人の怒りはどんなに激しいものであっても「6秒」がピークであり、いら立ちを感じたら瞑想や深呼吸する、そして一旦その場を離れて視界に入れないことで、反射的に感情を出すリスクを抑えられます。また怒りの感情は①許せる②違和感は抱くが許せる③許せないの3段階に分けられ②の範囲が狭い人怒りやすいため「こうあるべき」という固定観念を捨てると②の範囲を広げられます。
〇ハラスメント発生時の対応
・即対応
①相談内容の秘密は厳守し、相談者が加害者から不利益を受けないよう配慮する⇒②相談者の了承を得て加害者等からヒアリンをして事実を丁寧に確認⇒③「人間関係・同期・時間・場所・質量」の状況を踏まえて弁護士・社労士と相談して判断⇒④ハラスメント認定された場合は懲戒規程を基に加害者を処分し、認定されなかった場合も相談者に経過を丁寧に報告⇒⑤相談者へ心身のケアとフォローを行い、社内研修等の再発防止策を実施。
・予防につながる職場の雰囲気づくり
職場内で自分の意見を表現しても、とがめたり、罰せられないということを従業員同士が共有し、心理的安全を高めることが大切です。失敗を恐れず挑戦する、個人の意見を否定せず傾聴を大切にする姿勢を経営者自ら持って、従業員に伝えていきましょう。心理的安全が保たれていない職場では、上司が部下の失敗を許さず、上司と部下のコミュニケーションが不足すると、ハラスメントが起きやすくなります。
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内田
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2025年12月19日
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本
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