【本】レビュー『成長戦略型M&A』
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内田
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2026年2月21日
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本
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『成長戦略型M&Aの新常識 M&Aは「特別な手段」から「当たり前の戦略」へ 』竹内直樹 日本経済新聞
総務省によると、日本の人口は2008年の1億2808万人をピークに減少を続け、15~64歳の生産年齢人口が現在の7,300万人から2045年に5,800万へと8割減少していく危機的状況です。すなわち、この8割経済により自然と売上も人も2割減り「毎月同じ給料を払っていれば社員は安心できる」という会社は、ダメになっていきます。
この危機を乗り越えるためには、企業が成長し続ける以外に道は無く、そのためのM&Aが成長戦略型M&Aであり、自社が成長すれば地域活性化にもつながります。それが真の意味での地方創生、ひいては日本経済全体の活性につながります。企業が成長するうえで一番重要なのは「目標設定」であり、リーダーは、多少強引であってもしっかりと企業の目標を設定しなければなりません。飛行機や船と同じで企業もどんな目的地・目標に向かって進んでいるのかわからなければ、従業員は不安を抱き、働く意欲も湧きません。
今から成長戦略型M&Aの研究を始めて、必要があると感じたなら、果敢に挑むべきです。そのきっかけとして売り手の経営者とトップ面談として会うのも良いと思います。またこれからは買って成長するだけでなく「売って」成長することも検討する視点が欠かせません。すなわち、自社を売却することで買い手企業の傘下一員となり、集合体を作ることは生産性を上げグループで100億企業を目指すこともできます。売却後も、経営トップとして舵取りを続ける方も少なくありません。その方たちは、自社だけではできなかったことが可能になった環境で、生き生きと経営にあたっています。これも一つの企業の成長の形です。
””ヒト・モノ・カネ・情報”を買うM&Aは「外需獲得」にも有効ですが、ヨーロッパの中小企業の海外取引率が30%前後なのに対し、日本の中小企業の売上高輸入比率はわずか3~4%で、それだけ海外でのビジネスが苦手なのです。では日本国内が今後20年間、売上高がじりじりと減っていくのを、手をこまねいて見ていて良いのかというとそれではダメで、他に解決策がないのだとしたら、やはり経営者が海外に出ていくという選択肢を考えないといけないのです。
・事例 ㈱森建設
社長就任を機に、地方の小さな町から海外を臨む地域のリーディングカンパニー。
海外におけるM&A成功のポイント「共鳴できる現地のパートナーを見つけ、足掛かりにする」「PMIは社長のキャラクターを知ってもらうことから始める」「社長自ら動く」「明確なビジョンを掲げる」
森社長「中小企業にとって、海外進出はハードルが高いと想像していたのですが、当社にとってのべトナムNICON社のような、ローカル企業と関係が築ければ決して高くありません。むしろ、自社と関係のある会社が海外にあり、そこから優秀な人材が来ることは、日本で働く社員たちのモチベーションになります。」

