レビュー『マルサの女』
- 内田
- 2013年7月6日
- 趣味・雑感
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『マルサの女』 伊丹十三 監督作品
NHK朝ドラ『あまちゃん』での宮本信子さんの演技があまりにも素晴らしすぎて、久しぶりに伊丹十三作品『マルサの女』
を観てみました。
宮本信子さんだけでなく、山崎努、津川雅彦, 大地康雄などなど日本の映画界を背負って立つ名優ぞろいで、本当に
見どころのある作品でした。
1987年という25年ほど前の作品ですがまったく古さを感じません。
特徴のある音楽もいいですねー。
さすが、第11回日本アカデミー賞(1988年)最優秀作品賞・最優秀主演男優賞(山崎努)・最優秀主演女優賞(宮本信子)・
最優秀助演男優賞(津川雅彦)と、この年の同賞をほぼ総なめにした作品です。
マルサとは東京国税局査察部のことで、その活動は通常の査察活動では摘発出来ない複雑かつ巧妙な脱税を暴く
というものです。そんなマルサで奮闘する女性と脱税者の戦いを描いた作品ですから、非常に面白いのです。
「お葬式」「ミンボーの女」など社会派作品を描き続けた伊丹監督の作品はどれを観ても素晴らしいです。
脱税を巡る「売上除外」「貸倒」「架空借入」「自家消費計上漏れ」「内偵」「ガサ入れ」「特殊関係人」などの話も出てきます。
マルサの女のずば抜けた観察力には脱帽してしまいます。
税金に興味がある方にはとても関心の持てる内容だと思います。