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【TAPの仕事】税務調査立会
税務調査とは、「税務署等(国税局含む)が、納税者が正しく税務申告しているかを確認するための調査のこと」です。
会計事務所(税理士法人)もこの調査に立ち会わせて頂くことが多いのです。
たまに「税務調査(税務署)は警察より怖い」という言葉を聞きますが、これは税務署には質問検査権があり、警察からの任意同行時のような黙秘権が税務調査には無いと言われるからですね。
ある税理士さんが「税務調査があるから僕たちの仕事はありがたられるんだよね」とお話をされておりました。
そうです、税務調査は怖いからこそ、会計事務所の存在意義があるのですね。
日頃しっかりした決算書や申告書を作成していれば、税務調査も怖くはありません。
それでも人間ですから時に誤りもありますから、税務調査立会の結果、修正申告をする時もあります。
そのような時は会計事務所の方から、納税者の方にご説明をさせて頂きます。
そして、今後の経理体制や計算方法の改善につなげることが大切です。
日本も法治国家で納税がすべての国民の生活を支えていますから、税務調査もしっかりと受けることが大切です。
- 内田
- 2021年2月6日
- TAPの仕事
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【TAPの仕事】銀行への説明
会計事務所(税理士法人)の仕事として、銀行さんへ決算書の内容などを説明することがたまにあります。
会計事務所からの決算書ができあがって、お客様から銀行さんへ決算書が渡されますが、その内容で分からないことについて会計事務所からお答えすることがあります。
よくあるご質問は
「前期より○○の項目が増減しているのはなぜでしょうか」
「○○という科目の内訳を教えてください」
などです。
会計事務所側として銀行さんに好んでもらう決算書というものもあります。
例えば、倒産防止共済を費用処理せずに資産計上(別表減算)する、特別償却を準備金処理するなど。
税金上の世界で出来る限り損金にする一方で、会計上の世界で利益が正しく表示されるようにすることで、銀行さんも正しい利益が出て喜んでいただけます。
お客様や税務署さんと同様に、銀行さんにもしっかりご説明ができるように準備しておく必要がありますね。
- 内田
- 2021年1月23日
- TAPの仕事
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【TAPの仕事】職業的懐疑心を常に持つこと
会計事務所の仕事では、会計数値を作成したりチェックしたりするときに「職業的懐疑心」を持ち発揮するべきです。
職業的懐疑心とは、会計のプロとして会計税務の数字に対してしかるべき注意を常に払うべきという姿勢です。
この考え方は主に公認会計士の世界でよく言われることですが、会計事務所や他の世界でも必要とされる考えです。
「懐疑心」というと人や物事を疑え、という意味にも聞こえますが、決してそうではなく、
物事を批判的かつ多面的に見ることでプロフェッショナルとして信念を持って常に判断をすること
と考えられます。これはどのような仕事でも必要なことですね。
会計事務所として職業的懐疑心を保持するためには例えばこのような事が提言されています。
・経営者の判断を単に裏付けすような証拠を集めることだけに終始してはいけない。
・事務所スタッフが職業的懐疑心について十分に理解し,それを発揮できる体制が必要である。
・職業的懐疑心を働かせて,手続追加により時間が多くかかってしまい,期限を守れなくなることを嫌がってはいけない。
・追加で手続を実施することにより,予算をオーバーしてしまうことを嫌がっていけない。
・業務の計画段階において,職業的懐疑心を十分に働かせ,重要な虚偽表示のリスクの存在する項目を検討するべきである。
・計画時のリスクに対応するため,十分に時間をとるように時間配分を行うべきである。
・合理的な理由があって業務時間が超過した場合に値上げや追加報酬をもらうようにするべきである。
・事務所スタッフの採用時に職業的懐疑心の資質を見極め、採用後の研修やレビューを徹底すべきである。
何でも目の前の数字や事柄を鵜呑みにするのではなく、適度な懐疑心は必ず持つべきです。
- 内田
- 2020年12月18日
- TAPの仕事
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【TAPの仕事】複式簿記について
会計事務所で通常扱う簿記は「単式簿記」でなく「複式簿記」となります。
単式簿記:取引を1つの勘定科目に絞って記載する方法(お家のお小遣い帳のような感じ)
複式簿記:取引を2つの勘定科目の組み合わせで記載する方法(会計事務所で行う記帳)
入出金だけを記帳していく単式簿記は情報として不十分なので、その欠点を補うために複式簿記が活用されております。
例えば、上の画像にも書いたように、複式簿記であれば「どれだけ借入金があるのかな」などの財産状況もわかることが大きいのです。
この複式簿記は15世紀ごろに、イタリアで商人たちが本格的に使いはじめ複式簿記の理論が体系化されたそうです。
日本では福沢諭吉が翻訳した「帳合之法(ちょうあいのほう)」が最初に複式簿記を紹介した書物とのことで、日本に入ってきてから150年程経つ歴史ある方法なんですね。
- 内田
- 2020年12月4日
- TAPの仕事
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【TAPの仕事】税金の理解と指導
会計事務所のお仕事には税金の理解が欠かせません。
税金を勉強するためには、事務所内の研修や仕事で覚えたり、税理士の勉強も良いかもしれません。
税金というのは、消費税・法人税・所得税など意外と範囲が広いのですが、一つ一つ理解レベルを高めていくことが大切です。
(出典:東洋経済オンラインより)
こちらの図がわかりやすいのですが、税金の理解もこの図のように4ステップあり、どこまで理解を深められ(高められ)ているかがポイントとなります。
第1ステップ「知っている」:研修などで勉強するのはもの凄く大切なのですが、それは知識として知っているレベルで実はまだ第1段階です。これだけですと実務で誤ってしまう可能性があります。
第2ステップ「やったことがある」:恐れずに実務でやってみなければいけません。人間は誰でも失敗するのですから、1回目は失敗しても良いのです。そして、経験として次に第3段階のうまくできるようになるわけです。
第3ステップ「できる」:二回目以降、全体像を理解することで進めていく道筋が見えて、スピーディーかつ正確にできるようなるわけです。
第4ステップ「おしえられる」:お客様や社内の人にその税金について、理論立てて教えられるようになれたら完璧です。
例えば、会社の消費税を計算するとしましょう。
第1ステップ「決算で納付する消費税は売上×10%-仕入×10% だと知識として知る。」⇒第2ステップ「初めてお客様の消費税を計算する(が遅く誤りがある)」⇒第3ステップ「2回目以降、前回より速く算出でき、誤りもない。」⇒第4ステップ「消費税計算の方法や結果をお客様や社内の人に教えられる。」
といった感じになります。
やはり各税金の内容について、「少なくとも第3ステップ」まで高めないといけないでしょうし、「できれば第4ステップ」までいきたいところです。
会計事務所内で税金について勉強、覚えるときはぜひ上記の段階を意識してほしいと思います。
- 内田
- 2020年11月20日
- TAPの仕事
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【TAPの仕事】決算業務(決算書を読み取り伝える)
税理士法人(会計事務所)は決算業務をおこなった後に、お客様に決算書の内容をご説明します。
この時にただ科目名と金額を伝えるだけでは、実はあまりお客様に内容が伝わりません。
簿記の勉強の時もそうなのですが、金額からその資産の大きさや価値を考えるとイメージが湧きやすくなります。
そして、お客様へ説明をするので、相手の立場になってお客様の気持ちやストーリーを想像してお話をすると、話が伝わりやすくなります。
お客様はご自身の仕事には精通されていますが、会計や決算に詳しいお客様はあまりいないのです。
だからこそ、会計事務所がわかりやすくお伝えしてあげて、少しずつ会計と決算のことを知っていってほしい所です。
最近では「決算書の内容から自分の仕事の未来を考えたい」というお客様も増えてきておりますので、ご一緒に未来を創造できるようなご説明ができれば最高です。
- 内田
- 2020年11月6日
- TAPの仕事
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【TAPの仕事】決算業務(一般原則編)
会計事務所が決算書を作る時に実は守らなければならないルールとして7つの「一般原則」というものがあります。
これは会計事務所で仕事をする際にいつも意識していないといけないもので、「企業会計原則」の最初に書かれています。
1.真実性の原則
決算は会社を映す鏡ですから、正しい姿を表さなければいけません。
誤った数字を載せないように気を付けることはもちろんのこと、故意に偽った数字を載せることを防がなければなりません。
「決算書=信用」です。信用があってこそ会計事務所の仕事に価値を持ってもらえます。
2.正規の簿記の原則
決算書を作るためにはそのための資料や帳簿というものが必要なります。
そのための正しい「簿記」の技術を使い、正しい会計帳簿(金銭出納帳、売上仕入帳、固定資産台帳、etc)を作りなさいという原則です。
この「簿記」の技術を身に付けるために、簿記学校(大原、TAC、etc)や商業科があり、「簿記」の技術を証明するために日商簿記や税理士の資格が存在します。
3.資本取引・損益取引区分の原則
簿記を勉強した人でさえ、この原則の意味合いを理解できる人が多くないかもしれませんが非常に重要です。
それは貸借対照表と損益計算書の意味をしっかり分けて、損益が企業の当期の経営成績をしっかりと表せるようにすることが凄く大切だからです。
会計事務所からお客様に「貸借対照表の自己資本は事業の安全性を示すので大切なのですよ」と伝えることが多いのですが、だからこそ資本は損益としっかり区分されるべきなのです。
4.明瞭性の原則
これほど分かるようで如何にすればよいか分かりづらい原則はありませんが、見る人にとって理解されやすいように作ることに繋がります。
例えば、その他資産や雑費などに多額に計上されていると、それは内容が分かりにくいわけですね。
作成した会計事務所だけが分かるようではダメ、初めて見た人でも分かりやすいように作ってプロフェッショナルと言えるわけです。
5.継続性の原則
この原則は実は一番お客様にお伝えするかもしれません、それだけ「会計処理の方法はちょこちょこ変えられるものではない」のです。
もしも今回から会計処理の方法を(より正しい方法へ)変えるとすれば、継続性の原則があるので次回以降はこの方法で継続しましょうね、ということになります。
そして、会計処理の変更をした場合は、決算書に付ける注記表に記載をするのが望ましいのです。
6.保守主義の原則
「予想される損失は漏らさず計上、利益は慎重に計上」というのがこの保守主義の原則。
税務を勉強した人がこの保守主義の原則を後からみると、「あれ、税務とは逆の考え方では」と感じるかもしれませんが、その通りなんですね。
会計の決算書では利益を過大に見せてはならず、一方で税金の世界では損失経費計上に対して慎重なのでして、この点を税務申告書(別表四等)で調整をしているのです。
7.単一性の原則
倒産した会社さんが、あとで複数の銀行用に複数の決算書を作っていたという話をたまに聞きます。
倒産をしたのも、この単一性の原則のルールを破ったためかもしれません。
真実が一つとするのならば、また決算書も一つということになるわけです。
- 内田
- 2020年10月23日
- TAPの仕事
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