レビュー『拓銀はなぜ消滅したか』
- 内田
- 2016年6月18日
- 本
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『拓銀はなぜ消滅したか』 北海道新聞社
北海道新聞社の経済分野の本はけっこう読むことがあります。
この本は北海道経済史上、最大の出来事とも言える拓銀消滅(97年11月破たん、98年11月事業譲渡)について詳しく書かれています。
拓銀消滅の原因は様々あるのでしょうが、本書には特に下記について書かれています
・都銀最下位の地位から這い上がろうと、新興企業開発に力を入れカブトデコムやソフィアなどバブル企業への巨額投資をするがバブル崩壊により回収不能。
・清潔で健全であるべき銀行にもかかわらず80年代から闇の世界との繋がりが生まれ、その病巣の源流が銀行内に存在。
・生き残るための北海道銀行との合併を行うが資産圧縮を求められ失敗。
拓銀消滅により天塩川木材の倒産を皮切りにドミノ倒しがはじまりました。
経済には波がありこのような時代がまた来るかはわかりませんが、
今の時代でも知っておくべき出来事だと感じます。