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レビュー『中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)は会計事務所に頼め』

 

 

 

 

 

 

 

『中小企業のDXは会計事務所に頼め』 金融ブックス イプシロン株式会社

デジタルトランスフォーメーションとは、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる、という概念であり、デジタルシフトも同様の意味である。」(Wikipediaより)

中小企業は今の時代にいくつもの大きな課題に直面し、だからこそDXが注目されている。
・新型コロナウイルスにより不況が怖いからこそ、DX技術で新たな景気を作る。
・なかば強制的なテレワーク(リモートワーク)へ移行させられているからこそ、DXに精通できる。
・大手企業が多額な資金投入をしているからこそ、中小企業は身の丈に合ったITリテラシーの低い人に合わせてDXができる。

下の3つがITツールの得意技ですから、業務全体を俯瞰して、こうした得意技が活かせる仕事は思い切ってコンピュータに任せてしまい、それ以外のところは人間がやる。
逆に言えば、会社で人間でなくてはできない仕事が何かを突き詰めましょう。手資本が多額な資金を投入しているからこそ、中小企業は身の丈に合った取り組みをITリテラシーが低い人に合わせて導入すべき。
①やりとりする相手と遠く離れていても情報を瞬時に伝えられる
②蓄積している情報を瞬時に引き出せる
同じことを繰り返す必要がある作業をボタン1つで操作できる。

このDXで会計事務所が中小企業のパートナーになれる理由は3つあります。
1.数字を共有しているため、担当している会社ごとに適切な価格感を持っていて、これだけの投資をすればこれくらいのリターンが期待できますよという費用対効果を伝えられる。
2.業務フローを把握しているため、ツールの機能が優れているか否かにこだわらず、どこに何を入れると効果的なのかがわかる。
3.他の業種・業界の情報も提供できるため、バリエーション豊富な事例を参考にしてプランを立てられる。

経営者主導のスモールスタートが成功の秘訣であり、いくつかの事例を見てみる。
「NAS(NetworkAttachedStorage)【資料管理】」独立ネットワーク型の共有フォルダで、誰でもいつでも必要なファイルにアクセスできるようになった。
「デジタルサイネージ【情報共有】」事務所内に大型電子掲示板を置き、最新情報を伝えることができ、見逃しも減った。
「Chatwork【人材採用】」チャット機能をベースとしグループ化やビデオ電話、タスク管理などの機能により、在宅勤務でも同じフロアにいる感覚で仕事ができるようになった。
「Zoom【会議・面談】」会議室でこの資料を見てください、とプロジェクタに映すのと同じ感覚で、自分のパソコンに表示した資料の画面を全員で共有できるようになった。
「クラウドサイン【契約締結】」契約で使う紙と印鑑をデジタル化することにより、契約書のやり取りにかかる時間が短縮され、印紙代等のコストも削減された。
「RPA【受発注業務】」毎日同じ繰り返し作業で間違いも発生していたのが、入力ミスがなくなりデータチェック時間も短縮できた。
「Youtube【商品提供】」コロナ禍で商品提供が無くなったのが、Youtubeで商品提供できるようになった。
「Airレジ【販売業務】」iPadを使用するデジタルPOSレジから、情報のスピードと経理業務の軽減を両立できた。

 

  • user 内田
  • time 2020年9月26日
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レビュー『ニトリ 成功の5原則』

 

 

 

 

 

 

 

 

ニトリ 成功の5原則』 似鳥 昭雄   朝日新聞出版社

ニトリ創業者の似鳥昭雄さんによる、自分なりのロマンとビジョンを掲げて成功の道へとあゆみを始めようという著書。

①「ロマン」で人は生まれ変われる
似鳥昭雄社長は1972年にアメリカの家具現場を見に行き「日本にもアメリカのような豊かさを広げ、人の役に立つ。」というロマン(志)を持った。
ロマンは自分個人の得失をはるかに超えたところにある願い。「誰かがやるだろう。地盤は便乗していればいいんだ」という人は、人生も変わりません。
自分の心にロマンを刻み込もうと日々コツコツ努力し続けて、ようやく40歳以降に変われるかどうかというところです。
「人のため、世のため」というロマンを抱き、人間も会社も「あの人、あの会社があって助かった」と思われてこそ、存在する意味があるのです。

②「ビジョン」があるから成功できる
ニトリでもロマンを達成するためにビジョン(理想の数字)が必要で、そのビジョンをロマンと共に寝ても覚めても言い続けることが必要。
あきらめずに言い続けることで似鳥昭雄社長とロマンとビジョンを共有する人が出てきた。
数十年先のビジョンがしっかりと頭に入っていて「いずれ必ずこうなる」と確信していれば、いくら大変でもそのビジョンに合わせて動こうとできる。
未来から現在を、全体から部分を決めていくのがニトリ流。
ニトリでは30年計画という大きなビジョンから
「30年計画→10年計画→3年計画→1年(52週)計画→四半期(13週)→週ごと」
という形に分解していき、年52週、店ごと、地域ごと、商品ごとに数字を出して、商況をチェックし、1年間の目標を達成するために週ごとに目標管理をしていく。

③「意欲」は高い目標から生まれる
部下の意欲を伸ばす上司は部下の悩みを相談され、アドバイスをあがられるような関係を作るよう、努力してほしいのです。
仕事への影響が大きいからこそ、上司は部下のビジネス面だけでなく、プライベートについても責任を持たないとダメなのです。
意欲を失わせないように、社員同士も上司と部下も気持ちの上で常に平等、対等でないといけません。もちろん「長」のつく人には責任がついてくるので、仕事に関しては厳しく叱ったりすることも必要ですが、責任が重いことと偉いかどうかは関係ありません。
ニトリでは「変化(Change)」「挑戦(Challenge)」「競争(Competition)」+「コミュニケーション(Communication)」の3C+Cを重んじ意欲的に進むことを重んじている。

④「執念」なくして成功なし
執念というのは、異常な執着という暗いものではなく、目標を達成するまであきらめないことで、そのためには心にロマンとビジョンを抱き、明るく楽天的に工夫し続けることが大切です。
ニトリも当初に工場の赤字がかさんでも、輸入品のトラブルが続いても、あきらめずに続けているうちに、それが海外生産に発展して、ニトリの商品の中核を担うようになり、世界に類例のないビジネスモデルが出来上がった。
苦しい時期を我慢して、逆境を乗り切って初めて、運が出てくるのです。運とはあわせですので、普段から努力し続けていればなぜか必要な時に必要なものがもたらされます。

⑤「好奇心」が革命のもとになる
ニトリでいう好奇心とは、ロマンとビジョンを達成するために、何か仕事に取り入れられるものはないか、と常に考え探し続けることです。
私は今もロマンとビジョンの達成のために「何かいい方法がないかな」といつも探し続けています。
70代の私がやれるんですから、アイデアを出すのに年齢は関係ありません。現状に満足している人がダメでハングリーで、人々が満足してくれることが大事で、ロマンとビジョンが次々と実現していくことにわくわくするのです。

〇グローバルリーダーになるための心得
「会社のために自分がいると思うな。自分のために会社があるのだ。」
「1つの会社で3年以上務まらない者は、どこに行っても長くは務まらない。」
「目標を設定せよ。年間の大目標。3ケ月の中目標。習慣の小目標。それに今日の目標をはっきり決めて、それに向かって爆進せよ。」
「欠点あるを喜び、長所なきを悲しめ。欠点を直しても伸びない。長所を伸ばしてこそ伸びがある。」

  • user 内田
  • time 2020年9月12日
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レビュー『現実を視よ』

 

 

 

 

 

 

 

『現実を視よ』 柳井 正 PHP出版社

ユニクロの創業者-柳井正さんが日本を愛しているからこそ、現在の危機感を一人でも多くの日本人に伝えるために著した一冊。

・日本も成長しなければ即死する。
ゴールドラッシュのアジアに取り残され稼ぐことを忘れて、国を閉ざす日本。
日本のパブルが弾けて以降の20年間、中国をはじめとするアジア諸国は、物凄い勢いで経済成長を遂げ、ところが日本だけがまったく成長していない。
これは政治の責任も大きく、無駄の是正はなさず、非効率的な組織が温存され、Google・AppleのよくなIT産業を興す努力もしてきてない。

・社員にもベンチャースピリットを
ファーストリテーリングの第一の経営理念は「顧客の要望に応え、顧客を創造する経営」である。
とかく元気がないと評される日本企業、それは戦後の安定の中で経営者がサラリーマン化してしまったことに関係がある。
企業は立ち止まっていたら、一瞬で時代から取り残され衰弱してしまう。生き残るためには社員一人ひとりがベンチャースピリットを持たなければならない。

・志と考え方
若い頃から寝る前に自分の考え(仕事を通じて、どういう人物になり、この世にどのようなことを実現したいか)をノートにまとめてきた。
志=一つのことに一所懸命になって、死ぬ気で頑張ることでしか、人は成長できない。
私なりの普遍的な考え方「起こっていることは全て正しい(全てを躊躇なく受け入れる。世間は正しいと常に思え)」「売れる商品は世界中どこでも同じ(いい商品は買った人が自分で使い方を考えてくれる)」

・2030年、私が夢見る理想の日本
経営の常識を行政に導入せよ、IT化を促進せよ、コンピュータで処理できることを、わざわざ高い人件費を払って人間にやらせる必要はない。
行政組織の効率化のために企業様会計と同じB/SとP/Lを導入し赤字を認めない。
2030年、私が夢見る理想の日本では、稼いだ富は日本のために使われるのはもちろん、世界の企業と個人がさらなる成長を遂げられる事業に再投資される。日本には世界中から優秀な人材が集まり、日本人と一緒になって仕事をしている。

  • user 内田
  • time 2020年9月5日
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