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【本】レビュー『生成AIで世界はこう変わる』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生成AIで世界はこう変わる』 今井翔太

生成AIは、人間が行うような新たなアイデアやコンテンツを作り出す能力を持人工知能で、文章の作成から音楽、絵画、デザイン、ゲームのレベル設計、科学的な仮説の設定まで人間の創造性が求められるほとんど全ての分野に及びます。(大量のデータから本質的な構造や表現を学習し、それをもとに新たな出力を作り出します。)
生成AI革命で、史上最速で社会変化がもたらされています。ChatGPTの発表直後、Google社は社内は厳戒警報を発令し、対抗するMicrosoft社はすぐに自社検索エンジンBingに ChatGPTを搭載しExcel・Word等にも生成AIを搭載すると発表、一つの技術が世界一の企業の地位を脅かすスピードです。
2023年にOpen AI社とペンシルベニア大学が発表した論文では、 AIの受けにくい職業はほとんど手足を動かす肉体労働を行うもの(ブルーカラー)、影響を受けにくい職業はエンジニアや研究者、税理士・会計士、デザイナーなど、高度な判断力や思考が必要とされるホワイトカラーの職種です。生成AIの影響が労働置換型でなく労働補完型であるならば、仕事を奪われるのではなくむしろ労働が効率化され、賃金が上昇する可能性があります。
将来的にはGoogle検索やChatGPTがパワーアップする形で「AIに聞けば何でもなり解決する」世界がやってくると思われます。これにより人間は「人間にしかできないこと」に集中する、ことになります。業務であれば、ルーチン的な事務作業や資料作成ではなく、根本的な事業改革のアイデアを生み出すことや、社会や人類の未来に対してどう貢献すべきかを考え直すことなどです。生活レベルで言えば、人付き合いに割く時間や、個人が「楽しめる」時間を増やすことでしょう。
これからAIと人間はどのように関わる世界となるのか。「人間の知能の相対化」が起こる。「人間の知能とはこういうものだ」とか「人間とはこういう存在だ」ということが、AI技術の発展により相対的に理解されるようになってくるはずです。その時に私たちは、「社会はどうあるべきか」という高次の問いと対峙することになります。そうして人間の感情や精神活動の仕組みがすべて相対化されたとき、人間は何を望むべきなのか。きっとそのさきには、もっと高次な、メタな問いが待っています。
これからの仕事に対する筆者の意見としては、今の労働者やビジネスパーソンは、基本的には上からの指示を忠実に実行する人がほとんどです。その中で、これから仕事の場にAIがどんどん入ってくるようになると、多くの人はいわばAIを雇用する立場になると予想します。そこで必要なのは、AIに対してうまく指示できるスキルではないでしょうか。
  • user 内田
  • time 2025年2月15日
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