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レビュー『覚悟の論理』

  • user 内田
  • time 2024年8月31日
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覚悟の論理』石丸伸二 ディスカヴァー

前・安芸高田市長、2024年7月の東京都知事選に出馬した石丸伸二さんの、選挙前に発刊された著書。

私(石丸さん)は安芸高田市を何とかしたい、自分のなりたい政治家像は「良いことは良い、悪いことは悪いをちゃんと貫けること。市長選では勝機のある戦略とともに覚悟を決め勝つ事ができました
自分の願いを叶えていくために必要なもの、それは「感情に支配されない理性」です。
覚悟を決め「こうなりたい」という目標が決まったら、そこからは徹底的にロジカルに考え、(時間や使えるお金、体力などの条件下で)何をやるか、やらないか、優先順位をつけていく
この優先順位が明確であればあるほど、目標を達成できる可能性が高まります。

本当ならば大人の役割とは子どもたちの手本になることです。
そこまでいかなくても、せめて一緒に問題解決に取り組んでいきたいし、最悪でも子どもたちの邪魔だけはしてはいけない。
「恥を知れ」という発言、議会の場で居眠りをしている議員がいること、ちゃんと仕事をするべきだということを市民に対して知らしめるべきだと思い、発しました。

2005年までの平成の大合併をして15年間特別なお小遣いをもらった安芸高田市をはじめ、人口減高齢化で財政維持ができなくなり消滅する可能性があります
人口戦略会議・地方自治体「持続可能性レポートでは全国1729自治体中744が消滅可能性
入ってくるお金を増やすのは基本的に無理全体最適を考えながら事業や建物を減らし歳出を減らしていくしかありません。
少しでもふるさと納税やYoutubeで収入を増やし、財政難の状況を市民に伝えてきました。

安芸高田市では2015年時点で公共施設の30%以上を削減しなければ厳しい事がわかり5年以内に取り組めるものは削減すると言っていましたが、5年後2020年時にはほぼ進んでおりませんでした。
理由は住民に反対されるからですが、嫌われ役をやる覚悟がなければ、この問題の解決には着手できません
自分のまちが20年後どうなるのか。自分たちのまちの政治家は、こうした問題に正しく対処しているのか。現実を知り、選択することが住民一人ひとりに求められています

安芸高田市を、世界で一番住みたいと思えるまちへ」という私がよく使う言葉。この内容について質問を受けましたがあえて説明はせず、まずは皆さんに考えてほしいと思って説明をしません。
住みたい」であって住みやすいではありません。快適さや便利さを求められば、多くの人は都会に向かいます。そうではない価値観を重視したい。
そして「と思える」という部分が一番重要で、住みたい理由は住民の数だけ存在し、SNSのいいねの仕組みのように、主観的な評価を客観的に捉えていけばそこに経済的な価値が生まれます
「この町に住みたいと思える理由」を分かち合うことは、市民としての意識や市に対する誇りの醸成につながります。
安芸高田市でも毛利元就・神楽・サンフレッチェ広島という熱中できる「地域に対する住民の誇り」=シビックプライドを引き出してきました。

出たとこ勝負はしない。運には任せない。勝算があると見込めたことを、戦略的に進めていく。組織も個人も同じように考えます。
もし新しい挑戦をする覚悟が決まらない、勇気が出ないというのなら、それは損失と利得の分析がまだできていないということ。だったらやらないほうがいい。
新しい挑戦ができない自分を卑下するのではなく、「危ない、危ない。思い付きで飛び込むところだった。」と前向きに捉えればよいはずです。
うまくいかないことが山ほどある人生だからこそ、こうありたいと思う理想を持ち続けてください。何かを願い心を燃やすことが、楽しく生きるコツだと思います。

本書の印税の著者分は、すべて安芸高田市の収入となります。これも「安芸高田市を何とかしたい」と願い、考えた結果です。
目指す地点がどれほど遠く、高く見えたとしても、落ち着いて戦略に落とし込んで考える。その道のりを描いた先で、静かに覚悟は決まっていきます。このプロセスが「覚悟の論理」です。願い考えるという「人を人たらしめる行い」とも言えます。
今、変化が速く大きい時代だからこそ、覚悟は必要です。みなさん、覚悟はいいですか?私はできています。自分の信じられる道を歩いていきましょう。

 

 

 

 

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