レビュー『相続財産は法人化で残しなさい』
- 内田
- 2014年12月20日
- 本
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『相続財産は法人化で残しなさい』 阿藤芳明 幻冬舎
相続税法が来年1月から変わるこの時期に読んでみました。
法人化で相続財産を残すことは、法人管理に手間が掛かる等の理由に敬遠される
方もいらっしゃいます。しかし、大事な資産をよりスムーズに次世代に残していく方法
も知っておくべきなのも事実です。
いくつか本書の中で気になった部分を書いてみます。
・法人化するには物件の所有期間が長ければ長いほどよい
個人所有で減価償却によって時価(簿価)が下がった不動産が移動させやすい。
借入金額が少ない物件の方が個人に債務が残らないでよい。
売却代金が残っても長期間を賃料と役員報酬は家族へ分散するし、未収金として
相続人等へ贈与していくとよい。
・新築の場合はリスクとリターンのバランスがカギ
最初から法人名義にして新築を行う場合は、法人借り入れで資金調達をする。
入居率を上げるためにも、立地も含めて収益率を高めるためにリスクとリターンに注意する。
・法人化で不動産を株式に換え相続人へ分配
土地や建物を個人で所有していた個人事業の煩わしさを無くし、贈与税を発生
させずに賃貸物件の収益を配偶者・子へ移転させることができる。
株式は将来揉めないためにも一人に集中させた方がよい。