レビュー『史上最強のCEO』
- 内田
- 2020年2月29日
- 本
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『史上最強のCEO 世界中の企業を激変させるたった4つの原則』 ジェームス・スキナー フローラル出版
かなり前ですが、ジェームス・スキナーさんの講演DVDを観たことがあり読んでみました。
まず、税理士・会計士として154ページの「アマゾンやウーバーが知っていて、あなたの知らない会計手法とは?」に興味を持ちました。
・アマゾンやウーバーが知っていて、あなたの知らない会計手法とは?
長年にわたって、アマゾンやウーバーが赤字経営をしながら大きく赤字経営をしながら大きく成長し続けたのはなぜか。
それは、一般に認められる会計原則GAAPでは数年にわたる売上を生み出すものであっても、顧客の獲得費用は、支払いが発生した会計年度にその全額を経費として計上することになっているからである。
継続収入がある顧客1名当たりのレベルで見れば、今までの顧客全員に対して、2年ほどで獲得コストを回収し、3年目から丸々利益になるため新規開拓に積極的に投資していっているのです。
だからアマゾンやウーバーは顧客別会計を実現し、急成長を遂げこれが現代の最強のCEOたちの発想の原点なのです。
そして、副題にもなっている4つの原則について見てみたいと思います。
原則1:信頼をつくる(リーダーシップ)
職場において「リーダーシップの5つの質問」(①まだ行われていない意思決定②どういう道具と資源が必要か③相手と自分の成功をどのように結びつけるか④相手にどのように大きな認識と感謝を与えるか⑤相手が仕事の意義と意味をどうすれば理解できるか)を問い始めて、自分の意思決定のスピードを上げる。
そして、従業員に必要な道具・資源・職場環境を用意します。
自分の力に依存せず、とことん他人の力を頼り、無能は超能力を実施する。
原則2:顧客を満足させる(イノベーション)
不満足の目でまわりを見渡し、常にあるべき姿について考えるようにすると、いくらでもビジネスチャンスと新商品のアイデアが浮かんでくる。
競合に勝てない場合は、まったく新しい競合の軸を作り、既存の競争そのものを切り捨てましょう。
古いやり方に精通している人は必ずイノベーションに乗り遅れて、廃業に追い込まれていくのです。
原則3:慢性的黒字を確立させる(利益性)
自社の商売の領域を十分に狭い範囲に絞り、世界1位を目指しましょう。様々な能力を社内で育成するより、自分たちが世界クラス・オリンピックレベルで出来ることのみに集中し、それ以外の能力は戦略的コラボや外注で確保しておきましょう。
そして、とにかく固定費を追放し、固定売上の確立に励みましょう。定期課金などのモデルを導入し、そして顧客の生涯価値を見返し、新規顧客の開拓に積極的に投資するようにしましょう。
原則4:世界を変える(目的)
客観性と主観性をバランスさせましょう。自分の経営に芸術・感情・神話・宗教(⇔ロジック、科学)の要素を一つでも取り入れられるようにしましょう。会社のミッションステートメントを作成し、それぞれの商品の3点セット(有権者、政策案、候補者)を作成しましょう。何よりも、世界に対する自分たちのメッセージを明確にし、それを真剣に経営を通して、言葉を通して、自分たちの生き方を通して発信しましょう。