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【本】レビュー『小さな会社の社長の戦い方』
『小さな会社の社長の戦い方』井上達也 明日香出版社
・社員にあなたの考えを伝える
社員を育てる時に重要なのは、自分の考え方を正確に伝えることです。社長が評価することとしないことを明確にしないといけません。「こういう行為は評価する」「こういうものは頑張ったとしても評価しない」これをきちんと社員に伝えます。何も社員マニュアルとかぐごいものではなく、簡単なものでいいのです。
・未来の仕事を準備する
小さな会社の社長は、今のお金を稼ぐために何でもするのが必須です。しかし、それだけではダメです。社長がすべき仕事にはもうひとつあるのです。それは未来の準備です。社長はこの2つを同時並行して行う事が必要です。「未来に売れるビジネスを今、つくること」
・強力なエンジンを積んでいる人を雇う
経営も昔のように、みんなの力を結集して頑張れば勝てるという時代ではなくなってきました。ですから人を雇うときには頭のよい人を採用すべきです。頭の良い人とは有名大学の人ではなく「様々なものに興味を持ち、常に自己変革しなければと、もがき苦しんでいるような人」です。こういう人は指示待ちではなく、自発的に素晴らしい方法を考えて、会社をぐんぐん伸ばしていく可能性があります。人間は鍛えれば伸びるのではなく、そもそもの素質がありますので、ダメな奴は何をやってもダメなのであり、普通よりちょっとだけ頭のよい人を採用できるようにしましょう。
・一人前の社員に育てる
会社がある程度の規模になったら、次に社長がするべきことは、個々のお客さんを担当することではなく、部下を育てる、やる気にさせるための仕事なのです。社長が大きな売上を上げると社員は「なんだ、じゃあ私たちが頑張らなくても社長に任せておけば大丈夫」と考えるようになります。このような事にならないように、社員を育てるという事を常に頭に入れて会社経営を行っていただきたいと思います。
・成功をするための「信用」の貯金
昔から言われている経営者の格言-「信用第一」。これを守れない経営者は枚挙にいとまがありません。「信用を失ってでもお金を選んでしまう」「自分が得することを選択する」こういう経営者はまず成功はしません。いつも約束を破る人がある日「お金を貸してください」と来てもお金を貸さないですよね。一方で、いつもきちんと仕事をしている人がたまたまミスをして謝りに来た時、あなたは怒りませんよね。
・クレーマーから社員を守る
もう昔のように「クレームは宝物、お客様は神様です」なんていうことを言っていると、社員がどんどん疲弊してしまいます。社員を助けるためにも変なクレームを言うお客様、常識が違うお客様、やばそうなお客様は毅然とした態度でスパッと切るべきです。社員ではなく社長に直接クレームを言ってくるお客様は私は即座に切っています。社長に言えば何とかしてくれるだろうという姑息な考えも気に食わないですし、今後も何か何か問題があったら社長に直接言えばいいんだなという感覚を持たれるのも嫌だからです。
・成功に終わりはない
利益もある程度発生し預金もそれなりに増えてきたという社長はある日ふとこう思います。「もう自分は成功したと言えるんじゃないか」「うちの会社もなかなかいい会社になってきた」「最近は、社員も喜んで仕事をしているようだ」こんなふうに思ったらもう社長としては終わりかなと感じます。自画自賛したりこれからは社会貢献したいなどとおごり高ぶったときに、会社はどんどん下降していきます。社長とは常に様々なことを心配したり、周りの出来事にビクビクしながら、それでも死ぬまで走り続ける人です。もしも少しでも心の平安を求めるならばすぐに社長を辞めるべきです。「もっとお客様に喜んでもらえることはないか」「今のサービスをどう改良したらいいか」「社員が働きやすい環境とはどういうものなのか」考えなければならないことはいくらでもあります。
- 内田
- 2024年9月28日
- 本
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【本】レビュー『イーロン・ショック』
『イーロン・ショック』笹本裕 文藝春秋
元Twitterジャパン社長が書いた、イーロンマスクによるTwitter買収における「破壊と創造」の215日について書かれた書籍。
●私が見たイーロンという男
イーロンの表と裏を見てきた私からすると、彼はすごく複雑。表に見ている彼のドラえもんに出てくる「ジャイアン」のような豪胆さ。そしての裏にある「のび太」。どちらも本物のイーロンなのです。イーロンの守護は常に「人類」、本当は何世代もかかることを生涯の中でやり遂げようとしていて、ものすごく時間に敏感、「なぜこの人はこんなに生き急いでいるのだろう」とよく思います。Twitterの社員を7800人から3000人に減らすのも通常半年ほどかかる所を、あっという間に3、4日で決断して執行してしまった。イーロンがつねに言っているのは「とにかく俺は、強いやつしか残したくないんだ」ということで、それはつまり「棚を壊しても、それをまた作っていこうとする人」を彼は望んでいるという事です。イーロンがTwitterの買収を完了したのが2022年10月28日、それ以降は毎週土曜日になんらかの指令があり、彼からまたは誰かを経由して来ることもありましたが、たいていは「明日からやろう」「今からやろう」「3時間後までにこれをやってくれ」という指示もよくあり、決断の早さには妥協を許さず、矢継ぎ早に指示が飛んできました。一方で解決方法について説明がついても、イーロンは自分で回答を出さず、「じゃあどうしたらいいんだ?」とまわりに意見を求めます、細かいところまで指示するトップダウンのイメージがありますが、大きな流れではそうなのですが、細かいところについては人の話を聞いてくれてけっこう任せてくれるのです。
●破壊-Twitter買収の一部始終
買収後イーロンから「すべての経費をいったん止めろ」という指示があり、立替経費精算が済んでも振り込まれない未払い状況となりました。責任者がプライベートジェット使ったり、キャリアと組んでショートメッセージを打ちTwitterに月8千万円を請求させていた事が発覚し500億円コスト削減しろという短期目標の中、コスト削減が実現しました。イーロンとは買収後週2回ぐらいビデオ会議をやりましたが、Slackで突拍子もない内容とタイミングで連絡が飛び交いカオス状況ではありましたが、直接ボンと質問が来るので自然と組織の壁が取り払われていっている良い面がありました。日本法人のボーナスや報酬内容も相当変わってしまい、そこに対してイーロンは「未来に期待してね。今は耐えてね。」と社員に言い続けるのですが、それは都合が良すぎると思い日本でのリストラや戦略に反対したところ、私は退職となりました。もし私がイーロンなら「横串」で組織を見ることのできるCOO(最高執行責任者)を入れます、ビジネスモデルがわかっていながら、イーロンの価値観に共感できる人を参謀として置かないと、組織が分断されて有機的に機能せず失敗すると思います。私はそのようなイーロンのビジョンに共感する参謀になりたい気持ちがありましたが、あまりにも破壊的で折り合いをつけられず2023年5月末という7か月で退職することになりました。
●イーロン・ショックは他人事ではない~AI時代に生き残る働き方
2年ほどシンガポールに住んで感じたこと、それはグローバルな激しい動きの中で、日本は経済が停滞しているわりに「平和」だということ、これはとても危険なことだと思っています。日本では「現状維持」や「前例踏襲」が重んじられる傾向にありますが、いまのような変革が求められる時代においては足かせになりますので、ぶち破るためには日本にも「イーロン的な存在」が必要なのかもしれません。リミットを外していけるような人物です。アメリカにはもともと「イーロン的な存在」が期待されている空気感があります。これまでイーロンがやってきたことは、それも「破壊と創造」です。スペースXではロケットを4機も5機も破壊して、結果的にその次のロケットで成功させました。テスラでは2019年くらいにお披露目したサイバートラックが壊れてしまいましたが、2023年に発表した時は壊れませんでした。破壊する一方で、創造していく力もその何倍もある。彼の場合は、そこでまわりの人間や世間を敵に回してでも戦って、そこから何かを作り上げていきます。但し、日本人に「出る杭になろう」と言っても、DNA的なところで合わないかもしれない。であれば日本人の「エコシステムを大切にする」「和を重んじる」とい部分をむしろ強みにしていくのもひとつの答えです。ドラスティック的な破壊と創造ではなく、その中間的な「破壊する部分は破壊しつつも、根本的な和は維持しつつ創造していく」。そのほうがサステナブルで、日本に合っているかもしれません。
- 内田
- 2024年9月21日
- 本
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【TAPの仕事】理念研修
足寄町のKOYA.lab陵雲荘さんという場所で新卒5年以内のメンバーで理念研修を行いました。
若手の皆さんに伝えたかったことは、自身の目標(理想)は文章などで見えるようして、頻繁に見て行動することで実現するという事です。
もちろん企業としての経理理念・経営方針についてもそうなのですが、自身の事も同じです。
研修の前半では、代表者自身が使っている手帳をもとに、目標設定や手帳の使い方について話をしました。
研修の後半では、税理士法人TAPの3つの経営方針に照らして、3つのテーマについて3人ずつに分かれてディスカッションをしてもらいました。
●テーマ①自分がこれがさらに出来たら事務所サービスが充実するかも、ということを話し合い、発表してください。
税理士法人TAPの1つの目の経営方針「誤った儲け主義を持たず、業務内容の充実、地域とお客様への貢献に重点を置きむやみに規模
を追いません。」に照らしたディカッションテーマです。
ご自身の強みを考えて、どのように力を発揮していきたいかを問いました。
●テーマ②仕事の中で最近大変だったこと。そこから学んだことを話し合い、発表してください。
税理士法人TAPの2つの目の経営方針「課題や困難を歓迎し、その困難さにかかわらず地域とお客様に最も効果の大きいサービスを
提供します。」に照らしたディカッションテーマです。
仕事の中での困難を乗り越えて、いかに自分が成長できたかを問いました。
●テーマ③事務所内の周りの人の言動で「これは真似したいな」という事がこれまであったことを話し合い、発表してください。
税理士法人TAPの3つの目の経営方針「一切の秩序を公平性、人格主義の上に置き個人の技能を最大限度に発揮させます。」に照らしたディカッションテーマです。
自分が今後どのような人物になっていきたいか、所内の人の良い所に焦点を合わせて考えてもらいました。
テーマ③についての発表内容を記載します。
・Sさんからの発表
〇〇さんは先輩の〇〇さんを見て言葉、考えていること、準備が大切ということを学んだとのことでした。帯広事務所では〇〇さんも同じことを言っておりました。〇〇さんの話し方は、相手の目線にたってわかりやすく相手に伝えており真似したく、話しや考え方がわかりやすくまとめてくれている、と感じました。〇〇さんはJDL導入担当として〇〇さんの考え方や進め方が真似をしたく参考にしたいとのことでした。〇〇さんの御客さんとの距離感、怒りを買わない距離感が良いと感じました。
・Oさんからの発表
同じ事務所内の〇〇さんの話し方がうまいなと感じ、相談事をしたときに状況の整理をしてくれますし、課題の内容、必要なことをタスクとしてまとめてくれております。また、仕事においてぬかりない話し方、とがらないようにやわらかい話し方が印象的です。帯広事務所の話では〇〇さんの仕事の速さが真似をしたいというお話で、月4件は決算があるが月始めに申告準備まで出来ていて素晴らしいとのことです。
・Sさんからの発表
〇〇さんは日頃から仕事をばりばりやられていて、わからないときに説明が丁寧でわかりやすく、理解+説明という両方を兼ね備えるのが大切ということでした。〇〇さんは奢らない、スキャンの仕事も教えてください、といって前向きに取り組んでくれて仕事への姿勢が真似したいと感じました。また〇〇さんについて、業務の標準化に向けて積極的に色々と気づいて、提案をしてくれて、新しいことをやる時に抵抗が無く取り組んでくれてよかったです。
- 内田
- 2024年9月14日
- TAPの仕事
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AFCフォーラム2024年9月号 記事
(写真をクリックすると大きくなります。)
日本政策金融公庫により1万部以上発刊されている、農林水産行政や政策金融の解説議論を提供する機関紙から依頼され記事を書きました。
上級農業経営アドバイザーがどのようなことをやっているかの広報の意味合いもあるそうです。
ここ数年の農業分野の厳しさを中心に書かせていただきました。
- 内田
- 2024年9月7日
- メディア情報
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レビュー『覚悟の論理』
『覚悟の論理』石丸伸二 ディスカヴァー
前・安芸高田市長、2024年7月の東京都知事選に出馬した石丸伸二さんの、
私(石丸さん)は安芸高田市を何とかしたい、
自分の願いを叶えていくために必要なもの、それは「
覚悟を決め「こうなりたい」
本当ならば大人の役割とは子どもたちの手本になることです。
「恥を知れ」
2005年までの平成の大合併をして15年間特別なお小遣いをも
人口戦略会議・地方自治体「
入ってくるお金を増やすのは基本的に無理、
安芸高田市では2015年時点で公共施設の30%
「安芸高田市を、世界で一番住みたいと思えるまちへ」という私がよく使う言葉。この内容について質問を受けましたがあえて説明はせず、まずは皆さんに考えてほしいと思って説明をしません。
「住みたい」であって住みやすいではありません。快適さや便利さを求められば、多くの人は都会に向かいます。そうではない価値観を重視したい。
そして「と思える」という部分が一番重要で、住みたい理由は住民の数だけ存在し、SNSのいいねの仕組みのように、主観的な評価を客観的に捉えていけば、そこに経済的な価値が生まれます。
「この町に住みたいと思える理由」を分かち合うことは、市民としての意識や市に対する誇りの醸成につながります。
安芸高田市でも毛利元就・神楽・サンフレッチェ広島という熱中できる「地域に対する住民の誇り」=シビックプライドを引き出してきました。
出たとこ勝負はしない。運には任せない。勝算があると見込めたことを、戦略的に進めていく。組織も個人も同じように考えます。
もし新しい挑戦をする覚悟が決まらない、勇気が出ないというのなら、それは損失と利得の分析がまだできていないということ。だったらやらないほうがいい。
新しい挑戦ができない自分を卑下するのではなく、「危ない、危ない。思い付きで飛び込むところだった。」と前向きに捉えればよいはずです。
うまくいかないことが山ほどある人生だからこそ、こうありたいと思う理想を持ち続けてください。何かを願い心を燃やすことが、楽しく生きるコツだと思います。
本書の印税の著者分は、すべて安芸高田市の収入となります。これも「安芸高田市を何とかしたい」と願い、考えた結果です。
目指す地点がどれほど遠く、高く見えたとしても、落ち着いて、戦略に落とし込んで考える。その道のりを描いた先で、静かに覚悟は決まっていきます。このプロセスが「覚悟の論理」です。願い、考えるという「人を人たらしめる行い」とも言えます。
今、変化が速く大きい時代だからこそ、覚悟は必要です。みなさん、覚悟はいいですか?私はできています。自分の信じられる道を歩いていきましょう。
- 内田
- 2024年8月31日
- 本
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【TAPの仕事】新卒2年間の研修について
弊社TAPでは新卒入社後2年間、専門の講師の方をお呼びしまして、研修会をお願いしております。
入社後2年間、3か月に一回、計8回、3時間~4時間ほど、同じ境遇のメンバーと一緒に、自分自身を振り返ってもらいます。
事務所として講師の方にお願いしているのは、例えばこんな感じです。
テーマ 「繁忙期終了後の自分の成長を考える。」
目的 「TAPでは今年4月より新卒社員が2名入社をし、2年目のメンバーも欠けることなく、また会計事務所の繁忙期である5月までを無事に乗り越えることができました。
新卒社員も2年目の社員も、12月~5月という会計事務所の繁忙期を乗り越え、繁忙期の中で成長したのではないかと感じております。この繁忙期を特に前回の研修4月から3か月ほどの自分を振り返ってもらいたいと思います。
また、繁忙期が終わり少し時間的に余裕ができるこれからの3か月間で自分自身の成長のために何を課題と定めて取り組んでいくか、この点を研修の中で扱っていただけますと幸いです。
弊社の経営方針に
「一切の秩序を公平性、人格主義の上に置き個人の技能を最大限度に発揮させます。」
という内容がございます。こちらのように自分の技能を最大限度に発揮させるために、何をやっていけば良いかということも考えてもらいたいと思います。」
社会人となって1年目~2年目はとても大切な時期と考えます。
もちろん所内の人間に研修を行ってもらう事は大切なのですが、外部のプロの方に研修をしていただく機会は、他では得られない貴重な時間であり、講師の方にはとても感謝しております。
自分のことを良い方向に変えていく事ができれば、それは一生の財産になると思います。
1年目・2年目の人には、研修の中で学び、仕事の中で学び、自信の人生を豊かなものにしていってほしいと思います。
- 内田
- 2024年8月24日
- TAPの仕事
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レビュー『もう明日が待っている』
『もう明日が待っている』鈴木おさむ 文藝春秋
大ヒット番組「SMAP×SMAP」の放送作家として20 年以上SMAPと仕事をしてきた鈴木おさむさんの書いた『小説SMAP』。
全体を読みまして、いくつか感じたことを書きたいと思います。
・森且行君がSMAPを脱退するときのこと
1996年4月15日、SMAP×SMAPが開始し、22.4%の高視聴率。SMAP6人が時代を変え、テレビの歴史が変わり、アイドルが芸人さんや司会者と並んで、冠番組を持つ時代になったにも関わらず、メインコーナーのビストロSMAPは料理が得意な森且行君がいるからこそ成り立つ中、その森且行君が5月で脱退することが決まった。森君の会見にはリーダーの中居君が最初に現れて「あいにく森君はスケジュールがつかず欠席となります」という冗談を言って柔らかい空気を作る、素晴らしい。SMAP×SMAPで森君を送り出す回を作り、6人で涙を流しながらベストフレンドの曲を歌う、劇的な送り出し。森君の脱退後、パワーダウンすることを心配する人がたくさんいたが、ネガティブな期待を5人は振り切り、より強く肩を組み力強く進んだ。
・SMAP×SMAPにマイケルジャクソンやマドンナに出演してもらったこと
アイドルがバラエティー番組を初めて持ったこと、視聴率も上げていき大人気番組にしていったことだけでも凄いのに、世界のスーパースターであるマイケルジャクソンやマドンナなども番組出演してもらうために、ADや放送作家などみんなで働きかけまくった姿が素晴らしい。極限の緊張や、実現するためのとてつもない努力、才能ある人を集めて大変でもやっていこうという森上がり、どれをとっても物事を成功させるために必要な要素だと感じます。
・木村拓哉さんが結婚を決めた時
2000年の秋、鈴木おさむさんが木村拓哉さんのラジオ番組に立ち会った後、「俺、結婚するんだ」という言葉を直接言われ、人気絶頂時に結婚すること。この事はSMAP単独コンサートの最終日終了後にファンに発表する予定であったが、その前に突然新聞にすっぱかぬかれてしまいマネージャーの飯島さんより「今日、ライブ終わったあと、会見するから」という話。日本一抱かれたい男である木村拓哉も弱気となっていたが「男らしくない!」といいその日のコンサートの最初に木村拓哉さんが発表することに。緊急時の対応をみんなで協力「ピンチはチャンス」として助け合って乗り切った。
・2011年3月11日東日本大震災の時の話
大地震の発生時、東京の在住の多くの方が、放射能被害などの様々な噂に不安を抱き、西日本の方に逃げたりしていた中で、鈴木おさむさんも沖縄への飛行機チケットを予約まではしたそうです。そのような中でもSMAPの5名は3月21日に生放送で自分たちは東京お台場から全国民を元気づける言葉を発信していった。確かに、災害時は不安に押しつぶされそうになるけれども、そのような中で、勇気を振り絞って生放送を行った姿は素晴らしい。被災地にもSMAPのメンバーが行き27時間テレビの放送が行われ、福島に行った香取慎吾君と草彅剛君は控室に戻った、慎吾君は剛君を見て言った「本当にこの仕事をしてきて良かった」と。心からそう思ったのだろう、自分たちがこの仕事を続けている意味を感じたのだろう。
・2016年SMAP解散に向けてのこと
1996年4月から放送開始したSMAP×SMAP。2016年1月18日の放送が初めて当日に生放送になることがジャニーズ事務所からの要望で決まった。長年一緒に頑張ってきたチームも、脆く壊れていく事がある。信頼をしていたマネージャーが事務所を退職するときに5人でついていく話もあったが、ファンを守りたくて家族も持っているメンバーはそれもできず。なぜ一人だけ結婚出来て自分はできないのか。それを留まらせるために慰めるリーダー。鈴木おさむさんは生放送を観た人を安心させるために、言葉をつくりましたが、結果としてこの生放送は観た人の笑顔を奪うものになったと書いております。解散するかもしれないという事で世間に迷惑をかけたことの謝罪の言葉を22時の放送4時間前にジャニーズ事務所に投げる、放送45分前に事務所の創業家の人間より怒りのダメ出しの手紙が届く。必ずこの言葉を言わせろ「今まで25年以上一緒にやってきたメンバーの1人(木村拓哉さん)がジャニー社長に謝る機会を作ってくれたおかげで今僕らはここに立ててます」という言葉。思ってもいない言葉を、残酷な言葉を誰に言ってもらうのか、僕らが出した答えは草彅剛君だった、彼に頼んでみようと、彼の部屋をノックして入りお願いをし、そして彼は言った「分かった」と、一言だけ。そして、、、彼らの解散が発表になったということ。経営の中で創業家はどこかで引いた方が良い、それがわかる話でした。
- 内田
- 2024年8月17日
- 本
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