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レビュー『問題解決で面白いほど仕事がはかどる本』
『問題解決で面白いほど仕事がはかどる本』 あさ出版 横田尚哉
・問題を解決できない人(A)とできる人(B)の違い
ゴールについて⇒(A)正しい解を重視、(B)優れた解を重視
行動について⇒(A)調べて調べて調べる(B)考えて考えて考える
解決策⇒(A)消去法で追い込む(B)強化法で育て上げる
意識⇒(A)受け身で、客観的(B)自発的で、主観的
・今の状態を知るための「分析」
分析とは、モノやコトを細かく分け、要素や本質を明らかに解析して整理すること。
分解すると、対象の構図が見えてくるため、どこが改善点なのかを特定することが出来る。
モノを対象とすると要素構成図ができあがり、コトを対象とすると作業構成図ができる。
・問題解決のための「方法」
知識的技術を知る⇒経験型発想法(チェックリスト法)、分析型発想法(KJ法)、類比型発想法(NM法)
経験的技術を知る⇒勝手に発想(毎日何かのアイデアを発送する)、仲間と発想(仲間と発想を競い合う)、道草(いつもと違う行動をとる)
環境を整える⇒区切られた空間(会議室など五感を区切る)、まとまった時間(とぎれとぎれ発想より効果的)、記録できる環境(ホワイトボード等)、邪魔されない環境(電話もなしで)、批判されない環境
・チェックリスト法
過去のヒラメキを予めリスト化しておき、そのリストをアイデアの誘因として、順に試していくやり方。
基本的な質問は7つ「代用品はないか」「組み合わせられないか」「応用できないか」「修正できないか」「ほかの使い道はないか」「削減できないか」「逆にできないか」。
・NM法
いったん類比(アナロジー)の世界に入り、一見関連性のないものを発想の誘因にするやり方。
例えば商品陳列で顧客接点を増やすという問題解決を考えるとすると、「接点⇒カーナビ」というアナロジーを設定します。
そうすると、「カーナビは進む方向を示す」⇒「カートのナビを置こう」という問題解決に繋がります。
このアナロジーを設定するためには「既に自然界にあるものを想起」「対象を描写しながら想起」「対象そのものになった気持ちで想起」「非現実的な空想から想起」などの手段がある。
- 内田
- 2020年11月27日
- 本
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【TAPの仕事】税金の理解と指導
会計事務所のお仕事には税金の理解が欠かせません。
税金を勉強するためには、事務所内の研修や仕事で覚えたり、税理士の勉強も良いかもしれません。
税金というのは、消費税・法人税・所得税など意外と範囲が広いのですが、一つ一つ理解レベルを高めていくことが大切です。
(出典:東洋経済オンラインより)
こちらの図がわかりやすいのですが、税金の理解もこの図のように4ステップあり、どこまで理解を深められ(高められ)ているかがポイントとなります。
第1ステップ「知っている」:研修などで勉強するのはもの凄く大切なのですが、それは知識として知っているレベルで実はまだ第1段階です。これだけですと実務で誤ってしまう可能性があります。
第2ステップ「やったことがある」:恐れずに実務でやってみなければいけません。人間は誰でも失敗するのですから、1回目は失敗しても良いのです。そして、経験として次に第3段階のうまくできるようになるわけです。
第3ステップ「できる」:二回目以降、全体像を理解することで進めていく道筋が見えて、スピーディーかつ正確にできるようなるわけです。
第4ステップ「おしえられる」:お客様や社内の人にその税金について、理論立てて教えられるようになれたら完璧です。
例えば、会社の消費税を計算するとしましょう。
第1ステップ「決算で納付する消費税は売上×10%-仕入×10% だと知識として知る。」⇒第2ステップ「初めてお客様の消費税を計算する(が遅く誤りがある)」⇒第3ステップ「2回目以降、前回より速く算出でき、誤りもない。」⇒第4ステップ「消費税計算の方法や結果をお客様や社内の人に教えられる。」
といった感じになります。
やはり各税金の内容について、「少なくとも第3ステップ」まで高めないといけないでしょうし、「できれば第4ステップ」までいきたいところです。
会計事務所内で税金について勉強、覚えるときはぜひ上記の段階を意識してほしいと思います。
- 内田
- 2020年11月20日
- TAPの仕事
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レビュー『仕事で差がつく 根回し力』
『仕事で差がつく 根回し力』青春出版社・菊原智明
なぜ仕事が思い通りに進まないのでしょうか?
それはあなたに能力がないわけでも、交渉のスキルが未熟だからではありません。
ただ単に、仕事をうまく進めるために必要な『根回し力(仕事を進める前に関係者から了承を得る事)』を知らないからにすぎません。
相手が引っ掛かりそうなことを、先回りして説明しておくこと。
常にトップレベルの成績を残している人は、相手があとから不審に思うようなことがないように、しっかりを根回しをしています。
それにより最後まで引っかかることなくスムーズに話が進められるのです。
一本の電話確認の手間を惜しんではいけない。
できる営業マンは商談前にはしっかり準備をしますが、結果を出す人はそれにプラスして、ほんのひと手間の、気が利く根回しをしてくれます。
例えば「明日は〇〇の資料を用意しております。他に必要なものはありますか?」と質問することでお客様の要望に柔軟に対応できます。
相手との共通の話題を見つけておいてアイドリングをしておくことが大切。
結果を出している人は、事前に相手のことを下調べし肝心な話に入る前に最適な話題を見つけて数分雑談をしています。
共通項を見つけることにより緊張感がほぐれ話がスムーズに進みます。
根回しは相手の心の負担を軽くすることでもある。
相手に了承をもらうのには熱意だけでうまくいくものではなく、「問題が解決したら進める」という流れができるようにしておく方が心の負担が軽くなりうまくいくことが多いのです。
話がまとまらないのは、あなたの交渉力が足りないからでも、説明が下手だからでもなく、単に事前の根回しが足りないからなのです。
- 内田
- 2020年11月13日
- 本
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【TAPの仕事】決算業務(決算書を読み取り伝える)
税理士法人(会計事務所)は決算業務をおこなった後に、お客様に決算書の内容をご説明します。
この時にただ科目名と金額を伝えるだけでは、実はあまりお客様に内容が伝わりません。
簿記の勉強の時もそうなのですが、金額からその資産の大きさや価値を考えるとイメージが湧きやすくなります。
そして、お客様へ説明をするので、相手の立場になってお客様の気持ちやストーリーを想像してお話をすると、話が伝わりやすくなります。
お客様はご自身の仕事には精通されていますが、会計や決算に詳しいお客様はあまりいないのです。
だからこそ、会計事務所がわかりやすくお伝えしてあげて、少しずつ会計と決算のことを知っていってほしい所です。
最近では「決算書の内容から自分の仕事の未来を考えたい」というお客様も増えてきておりますので、ご一緒に未来を創造できるようなご説明ができれば最高です。
- 内田
- 2020年11月6日
- TAPの仕事
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レビュー『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』
『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』 ケリー・マクゴニガル だいわ文庫
ケリー・マクゴニガルさんはアメリカ-スタンフォード大学出身の健康心理学者です。
この本には「ストレスが悪いという思いこみが悪影響を与えている」ということが書かれています。
・ストレスは役に立つと思うと現実もそうなる
ストレスを受けるとコルチゾールとDHEAが分泌され、コルチゾールは緊急事態用で消化機能、生殖機能などを抑え、目の前の事に集中させ、DHEAは逆にコルチゾールの作用を抑えストレスの経験を通じ脳の成長を助ける。
DHEAの割合を高め成長指数を高めることは簡単で「ストレスには良い効果がある」という事を意識するだけで良いという実験結果が出ている。
・ストレス反応を最大の味方にする
ストレスによってその後良い影響を得ることもあると分かってきた。
脅威へのストレスによって警戒態勢をとって瞬時に行動できるようになりうる。(脅威反応)
ストレスがあってもしそれほど危険でない場合に「チャレンジ反応」が出て集中力が高まり、恐怖を感じることがないストレス反応となる。またストレスを感じると、多くの場合、人とのつながりを求める気持ちが強くなり、愛の分子や抱擁ホルモン」と云われるオキシトシンが分泌される。これにより周りの人の考えや感情に気づき理解する力が増します。(思いやり・絆反応)
『脅威反応』ではなく『チャレンジ反応』を選択するということが大事なポイントになる。
・ストレスの欠如は人を不幸にする
スタンフォード大学の調査では人生で強いストレスを感じている人ほど、自分の人生に生きがいがあると思っている人が多かった。
人が自分の役割を考え、目標意識を持てば持つほど、ストレスは避けられないのは当然で、ストレスは重要な目標に向かう際に生じる副産物である。ストレスの少ない生活を送っている人たちは、意外にもあまり幸せを感じていないことが明らかになった。
実験によって、自分が大切だと思う『価値観』を明確にし価値観についてよく考えると、あなたがストレスについて、心の中で自分に聞かせるストーリが変わってくることが分かった。あなたは「自分には逆境に負けない強さがある」「つらい経験をバネに成長できる」と思うようになる。
※ここに挙げた価値観の中であなたにとって最も重要だと思う3つを選んでください。(自分がこうなりたいと思うこと)
度量 説明責任 冒険 アート音楽 運動競技 お祝い チャレンジ 連携 有言実行 コミュニティ 思いやり 能力 協力 勇気 創造性 好奇心 規律 発見 効率性 情熱 平等 倫理的行動 優秀 宗教 家族 自由 友情 楽しみ 寛容 感謝 幸福 勤勉 調和 健康 人助け 誠実 名誉 ユーモア 独立 革新 品位・・・・
⇒それが大切と思う理由を10分間で書き、その価値観を日常生活でどう実践し、そのために今日何をしたかも書きましょう。
・向き合う 不安は困難に対処するのに役立つ
プレッシャーの中で実力を発揮するには、リラックスしているよりも、ストレスを感じていたほうが良い結果が出る場合が多い。ストレス反応をプラスであると認識している場合に限って、ストレスは味方になる。つまり同じストレスを受けたとしても、ストレス反応によって結果はおおきく違ってくるのです。
これから数百人の前でスピーチをするという友人に贈る最適なアドバイスはこのような言葉になる。
「体にストレス反応が起こるのは、状況に対処するのに必要なエネルギーを結集させるためです。心臓がドキドキするということは、それは心臓があなたの体と脳に酸素をたくさん送ろうとがんばっている証なのです。」
この考えを友人が納得できれば、多くの場面で「脅威反応」が「チャレンジ反応」に変わり、プレッシャーの中でも実力をフルに発揮出来る。
・つながり いたわりがレジリエンス(ストレス適応能力)を生む
強いストレスを受けた際に、人助けをすることによって絶望感が和らぐしつらい経験をしているときこそ、人間は利他的になる。このような「思いやり・絆反応」が起こると脳は3つのシステムを活性化する。①オキシトシンが分泌されることにより、思いやりが強まり、つながりを求め、相手を信頼する気持ちが強まり、脳の恐怖中枢の働きを抑え、勇気を強める。②ドーパミンを分泌しやる気が強まり、一方で恐怖が弱まり、身体の行動を促進し、プレッシャーのせいで動けなくなるの防ぐ。③セロトニンが増え、知覚や直感や自制心が強くなり、なにをすべきかを瞬時に理解し、最大限の効果をもたらす行動がとれるようになる。
つまり「思いやり・絆反応」が起こると、思いやりが強まり、勇気が湧き、頭の回転が早くなる。勇気と希望が湧いて、思い切って行動に出ることができ、さらに状況認識能力が高まり、懸命に対処できるようになる。
この「思いやり・絆反応」は子孫を守るため発達したもので、あなたが周りの人を助けようと決心するとき、体はいつでもこの状態になり、誰かをいたわろうとすると、あなたは勇気が出てきて、希望が生まれる。
・成長する 逆境があなたを強くする
「これまでの人生であなたが最も成長したと思える時はいつでしたか?そしてその時、ストレスを感じていましたか?」
悲しみや苦しみを消し去るのではなくてしっかりと受け止めることによって、少しだけ前に進んでいったひとりの人間の物語がある。そのほんのすこし前進のことをもしかしたら成長というのかもしれない。
そして我々はそんな誰かの再生の物語を読んだり聞いたり、映像を観ることによって、希望や勇気をが湧き、自分の人生にも変化を起こそうという意欲が湧いてくる。また誰かの話だけではなくて、自分の中にも再生の物語はあるはずである。
だから自分の回復の物語を書いてみること。
「ジャーナリストがあなたを取材するように、あなたが危機を乗り越え、成長した時の事をストーリーとして自分自身で書いてみるのです。その出来事に関連する思い出のものがあれば写真にとり、文章と組み合わせてコラージュするのも良いでしょう。誰かに見せる必要はありません。あなただけの大切な物語なのですから。」
- 内田
- 2020年10月30日
- 本
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【TAPの仕事】決算業務(一般原則編)
会計事務所が決算書を作る時に実は守らなければならないルールとして7つの「一般原則」というものがあります。
これは会計事務所で仕事をする際にいつも意識していないといけないもので、「企業会計原則」の最初に書かれています。
1.真実性の原則
決算は会社を映す鏡ですから、正しい姿を表さなければいけません。
誤った数字を載せないように気を付けることはもちろんのこと、故意に偽った数字を載せることを防がなければなりません。
「決算書=信用」です。信用があってこそ会計事務所の仕事に価値を持ってもらえます。
2.正規の簿記の原則
決算書を作るためにはそのための資料や帳簿というものが必要なります。
そのための正しい「簿記」の技術を使い、正しい会計帳簿(金銭出納帳、売上仕入帳、固定資産台帳、etc)を作りなさいという原則です。
この「簿記」の技術を身に付けるために、簿記学校(大原、TAC、etc)や商業科があり、「簿記」の技術を証明するために日商簿記や税理士の資格が存在します。
3.資本取引・損益取引区分の原則
簿記を勉強した人でさえ、この原則の意味合いを理解できる人が多くないかもしれませんが非常に重要です。
それは貸借対照表と損益計算書の意味をしっかり分けて、損益が企業の当期の経営成績をしっかりと表せるようにすることが凄く大切だからです。
会計事務所からお客様に「貸借対照表の自己資本は事業の安全性を示すので大切なのですよ」と伝えることが多いのですが、だからこそ資本は損益としっかり区分されるべきなのです。
4.明瞭性の原則
これほど分かるようで如何にすればよいか分かりづらい原則はありませんが、見る人にとって理解されやすいように作ることに繋がります。
例えば、その他資産や雑費などに多額に計上されていると、それは内容が分かりにくいわけですね。
作成した会計事務所だけが分かるようではダメ、初めて見た人でも分かりやすいように作ってプロフェッショナルと言えるわけです。
5.継続性の原則
この原則は実は一番お客様にお伝えするかもしれません、それだけ「会計処理の方法はちょこちょこ変えられるものではない」のです。
もしも今回から会計処理の方法を(より正しい方法へ)変えるとすれば、継続性の原則があるので次回以降はこの方法で継続しましょうね、ということになります。
そして、会計処理の変更をした場合は、決算書に付ける注記表に記載をするのが望ましいのです。
6.保守主義の原則
「予想される損失は漏らさず計上、利益は慎重に計上」というのがこの保守主義の原則。
税務を勉強した人がこの保守主義の原則を後からみると、「あれ、税務とは逆の考え方では」と感じるかもしれませんが、その通りなんですね。
会計の決算書では利益を過大に見せてはならず、一方で税金の世界では損失経費計上に対して慎重なのでして、この点を税務申告書(別表四等)で調整をしているのです。
7.単一性の原則
倒産した会社さんが、あとで複数の銀行用に複数の決算書を作っていたという話をたまに聞きます。
倒産をしたのも、この単一性の原則のルールを破ったためかもしれません。
真実が一つとするのならば、また決算書も一つということになるわけです。
- 内田
- 2020年10月23日
- TAPの仕事
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レビュー『日本電産 永守重信が社員に言い続けた仕事の勝ち方』
『日本電産 永守重信が社員に言い続けた仕事の勝ち方』 日経BP 田村賢司
「人の能力の差はせいぜい5倍まで。しかし、やる気、意欲、意識の差は100倍ある。」
積極精神が団結と協力を生み、経営者が自ら信じるところを繰り返し繰り返し説き続けることで理念が浸透する。
「我々は、絶えず相手の欲する解答に限りなく近づける努力を続け、苦しまなければならない。脱皮しないヘビは死ぬ。」
会社というものは柔軟性があって初めて安定があり、どう猛なほどの変化対応力が必要。
「『健康管理』『情熱熱意執念』『コスト意識』『責任感』『言われる前に動く』『きついツメができる』『すぐ行動』これが登用される社員の7条件だ」
自ら積極的に判断し動いていこうとする意識の有無が大切なのである。
「上司は部下に対する御用聞きにならなければならない」
永守重信はメール魔である。一般社員からでもメールを上げさせ、時間を見つけてはどんどん応えていき、そこから今もなお現場の問題を見つけ出そうとしている。
「小さなものの改善に効果がある。会社は常に変化が無いといけない。」
仕事は常に自らの発想や工夫をもってやるべきである。
「我流は組織をだめにする。成長の節目節目でその都度やっていかなければならない体質改善がある」
成長企業は時に我流で対処する傾向があるが、大きくなるに従って組織や仕事を混乱させる。だから、社員は定められた規準や規則、何より同じ考え方でベクトルを合わせて総合力で前進する企業に進化しなければならない。
「一流企業と三流企業の差は製品の差ではなく、社員の品質の差である」
企業を強くするのは幹部や社員たちの気持ち。「整理、整頓、清掃、清潔、躾、作法」の6Sを高い水準で実行し、社員教育に使っていく。
- 内田
- 2020年10月17日
- 本
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