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租税教室と税金の大切さ。
少し前に、十勝管内の中学校で税金の授業(「租税教室」といいます。)をやらせていた
だきました。
中学校3年生50人ほどの前で、授業1時限をお借りして、「税金とは何か」「納税の大
切さ」についてお話しました。
授業はけっこう盛り上がり、アンケートをとったら生徒さんも満足されていたのでよかった
です。
私自身は小学校から大学まで税金の授業を受けたことがありませんでした。
お恥ずかしい話ですが税金についてちゃんと知ったのは、公認会計士試験の勉強時と
社会に出てからでした。
しかし多くの方が税金の大切さを知ったのは、私と同じように、働きはじめて自分が納税
してからではないでしょうか。
極まれに「税金なんて1円たりとも払いたくない」という方もいます。
そういう方は、日々の生活で税金の恩恵を受けているのを忘れているのかもしれません。
私たちは日々の生活や仕事の中で、ゴミ・道路・教育・行政・社会福祉・補助金など様々
なことで税金の恩恵を受けています。
みんなが豊かな生活をおくれるように自分も正しく税金を納めようというのが「正しい納税
意識」です。
会社が払う税金も、社会のなかで利益を稼ぐためのコストと考えられるでしょう。
私たち税理士も税金についていろいろお教えできますが、正しい納税意識に基づかない
無理な要望にはお応えできません。
納税の大切さは子供の時から教えてあげることが大事だと思うので、今回のような「租税
教室」はどんどんやるべきです。
<リンク>
- 内田
- 2009年10月10日
- 税務・会計・経営
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県の不正経理
ここ数日、千葉県の不正経理が話題になっています。
”千葉県で発覚した約30億円に上る不正経理は全国的にも突出している。
会計検査院が自治体の不正経理を指摘した昨年10月以降、不正の実態が相次いで判明した愛知、
岩手などと比較しても、「預け」と呼ばれる裏金作りが際だっている。” (YOMIURI ONLINE より)
不正経理とは、例えば以下のようなものをいいます。
預 け :予算を使い切るため、業者に架空発注して業者の口座に裏金をプールすること。
年 度 越 え :予算を使い切るため、翌年度に納入したモノを年度内に納入したように記録すること。
差 し 替 え :その予算枠で買えないモノを、別の予算枠で購入すること。
(不正経理の手法はほかにもあります。)
不正経理の動機の多くが、
「予算を使い切らないで来年の予算・補助金を減らされるのが怖い」
というものです。
税金のムダづかいを減らすために、不正経理が見つかった団体に重いペナルティを課すべきです。
そもそも、なぜ今までこのような不正経理が見つからなかったのかも不思議です。
「預け」は、仕入れたモノと会計を照合すれば見つけられます。
「年度越え」は、納品書日付と会計を照合すれば見つけられます。
「差し替え」は、領収書/請求書と会計を照合すれば見つけられます。
今までは、外部からの監査が不足していたということでしょう。
今後は、厳格かつ詳細な監査が求められます。
- 内田
- 2009年9月13日
- 税務・会計・経営
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利益目標は低めに!?
皆さんこんにちは、公認会計士・FPの内田勇介です。
突然ですが、皆さんは利益目標を決めていらっしゃいますか?
会社の社長様・事業主様でしたら、「今年1年間の利益このくらいで行きたい」という目標。
個人の方の家計でしたら、「今年の収支このくらいで貯金はこのくらいにしたい」という目標。
何となく頭の中にあっても、具体的な数字で考えている方は少ないのではないでしょうか。
この目標数字を決めるのが、意外と効果的だったりするんです。
会社・事業主様ですと、
「今年の利益目標は去年より多く150万円にしよう!」→「毎年の利益率からすると売上げ3,000万円は欲しいな!」
→「1ヶ月当り250万円だけど来月の見込みは220万円だなー」→「来月の受注あと30万円くらいがんばろう!」
個人の家計ですと、
「今年の収支目標は+40万円で貯金は80万円にしよう!」→「1ヶ月の収支は+3.3万円は欲しいな!」
→「家計簿の毎月の収支は+3万円だから足りないなー」→「電気水道を小まめに節約して毎月+3千円を目指そう!」
という風に、「お金を増やすために具体的にこうしよう」っていうのがわかってきます。
もしまだやっていない方は、よかったら1度やってみてください。
じゃあ、実際の目標数字はどう決めればいいかと申しますと、最高にがんばれる数字よりちょっと低めの設定をオススメします。
金融機関に提出する利益目標ですとか、家計の貯金目標などは、えてして雲の上の数字を設定しがちです。
それで、進めていくうちに到底ムリな状態になって、途中で破綻してしまっては何の意味もありません。
あくまで保守的に見積もることが大事です。
- 内田
- 2009年5月16日
- 税務・会計・経営
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5月危機を乗り越える!
皆さんこんにちは、内田勇介です。
最近、市場の株価が戻りつつありますね。
昨年10月に7,000円を割った日経平均株価は、先週末に一時9,000円台を回復しました。
しかし一方で、「5月危機」の可能性がささやかれています。
●上場会社
5月は多くの上場会社の決算発表が行われる時期。
今年の3月決算では、「繰延税金資産」と「継続企業の前提」が上場会社を苦しめることでしょう。
業績回復が見込めなければ、「繰延税金資産」が取り崩されて大きな損失が出ます。
会社の継続が見込めなければ、「継続企業の前提」に公認会計士・監査法人が監査報告書を出せません。
●中小企業
非上場の中小企業でも「5月危機」のおそれはあります。
この不況で売り上げが減少した中小企業は「資金繰り」に苦しめられることになります。
また、銀行の業績が悪化すれば、銀行はお金を貸しにくくなります。
中小企業の「資金繰り」に対しては、国をあげての支援策がすすめられています。
すでにある借入金の返済延期・金利引下げなどは中小企業庁資金繰り支援があり、
新しい借入れはセーフティネット貸付のような施策があります。
100年に1度といわれる不況の中、もう少し辛抱の時期が続きそうです。
- 内田
- 2009年4月18日
- 税務・会計・経営
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”監査”って何だろう?
皆さんこんにちは、公認会計士・税理士の内田勇介です。
公認会計士の専門業務に”会計監査(かいけいかんさ)”というものがあります。
公認会計士の多くは”監査法人”というところに所属し、この監査を行っています。
しかし、大きな会社の会計に携わってでもいないと、公認会計士の監査がどんなものかわからないものです。
その中身をちょっとQ&A形式で説明したいと思います。
Q1:監査って何をやるの?
A:監査は会社などの財務数値が正しいか確かめて、「正しい」「間違っている」という意見を表明するものです。
間違っている場合には修正させて、「正しい」と意見表明する場合もあります。
例えば、現金だったら手で数える、利息だったら再計算してみる、などして正しいかを確かめます。
そして、「監査報告書」というもので、その結果を主張するのです。
Q2:監査ってそんなに意味があるの?
A:会社などの財務数値というのは、思っているより確定しにくいものなのです。操作しやすいと言ってもいいかもしれません。
それを「これだ!」という数字(周辺)に固定できることに会計士監査の凄みがあります。
Q3.なぜ会計士に監査をやってもらうのがよいの?
A.会計士は会計の専門家なので、複雑な財務数値も読み説いて監査することができます。
また会計士試験や実務で監査の技術を体に叩きこんでおり、一般の方には真似することができない専門監査を行えます。
Q4:法律で決められていなくても監査ってやった方がいいの?
A:監査は法律で決められた「法定監査」と、それ以外の「任意監査」があります。
結論から申し上げますと、作成した財務数値を信頼できるものとし、価値を高めるためには任意でも監査を受けた方がいいでしょう。
特に、その財務数値が間違っていたら困る人がいる場合はなおさらです。
Q5:財務数値が間違っていたら困る人ってだれ?
A:どんな組織にも、財務数値が間違っていたら困る人はけっこういるものです。
一般企業だったら経営者・株主・金融機関、公益法人だったら理事長・出資者、市町村だったら市町村長・市町村民・職員、などなど。
そういう方たちが不利益を受けないようにするため、監査はとても重要な役割を担うのです。
Q6:監査ってどのくらい時間とお金がかかるの?
A:監査は意外と時間とお金が掛かるので、これが監査を受けられない最大の理由となっているかもしれません。
「ただ数字があってるか見るだけなんだから簡単でしょう」と思う方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
一概に何時間でいくらということは言えませんが、最低3日以上は掛かり、価格はリスクと規模により青天井と言えます。
もしこの監査に興味のある方がいらっしゃったら、こちらまでお問い合わせください。
- 内田
- 2009年1月26日
- 税務・会計・経営
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