Latest Posts
レビュー『現実を視よ』
『現実を視よ』 柳井 正 PHP出版社
ユニクロの創業者-柳井正さんが日本を愛しているからこそ、現在の危機感を一人でも多くの日本人に伝えるために著した一冊。
・日本も成長しなければ即死する。
ゴールドラッシュのアジアに取り残され稼ぐことを忘れて、国を閉ざす日本。
日本のパブルが弾けて以降の20年間、中国をはじめとするアジア諸国は、物凄い勢いで経済成長を遂げ、ところが日本だけがまったく成長していない。
これは政治の責任も大きく、無駄の是正はなさず、非効率的な組織が温存され、Google・AppleのよくなIT産業を興す努力もしてきてない。
・社員にもベンチャースピリットを
ファーストリテーリングの第一の経営理念は「顧客の要望に応え、顧客を創造する経営」である。
とかく元気がないと評される日本企業、それは戦後の安定の中で経営者がサラリーマン化してしまったことに関係がある。
企業は立ち止まっていたら、一瞬で時代から取り残され衰弱してしまう。生き残るためには社員一人ひとりがベンチャースピリットを持たなければならない。
・志と考え方
若い頃から寝る前に自分の考え(仕事を通じて、どういう人物になり、この世にどのようなことを実現したいか)をノートにまとめてきた。
志=一つのことに一所懸命になって、死ぬ気で頑張ることでしか、人は成長できない。
私なりの普遍的な考え方「起こっていることは全て正しい(全てを躊躇なく受け入れる。世間は正しいと常に思え)」「売れる商品は世界中どこでも同じ(いい商品は買った人が自分で使い方を考えてくれる)」
・2030年、私が夢見る理想の日本
経営の常識を行政に導入せよ、IT化を促進せよ、コンピュータで処理できることを、わざわざ高い人件費を払って人間にやらせる必要はない。
行政組織の効率化のために企業様会計と同じB/SとP/Lを導入し赤字を認めない。
2030年、私が夢見る理想の日本では、稼いだ富は日本のために使われるのはもちろん、世界の企業と個人がさらなる成長を遂げられる事業に再投資される。日本には世界中から優秀な人材が集まり、日本人と一緒になって仕事をしている。
- 内田
- 2020年9月5日
- 本
- 0