レビュー『小さいことにくよくよするな!』
- 内田
- 2021年3月12日
- 本
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『小さいことにくよくよするな!』リチャード・カールソン サンマーク文庫
日本では2000年に発売されて170万部、アメリカでは500万部販売された、心理学者カールソンさんによる名著です。
発売された当初に何度も読んだ本を、今でもたまに読み返すことがあります。
「小さいことにくよくよするな」
私たちは少し頭を冷やせばなんとなく解決することに、つい大騒ぎしがちだ。
ちょっとした問題や細かい心配ごとにいちいち過剰反応してしまう。
小さいことにくよくよすることに生命力を使い果たし、人生の楽しみに気づかない人がどんなに多いことか。
そのコツさえ身につければ、人にもっとやさしくすると同時に、寛容になれるエネルギーが倍増するだろう。
「死んでもやるべきことはなくならない」
やるべきことのリストは、ここ当分のあいだだけあるものだと私たちは自分に言い聞かせる。
だが、現実はちがう。リストの項目を一つやっつけるたびに新しい項目が出てくる。
人生の目的は、すべてをやりとげることではなく、その一歩ずつの過程を楽しみながら、愛情のある暮らしを送ることにある。
あなたが死んでもやりかけの仕事は残ることを忘れないように。もう一つ言わせてもらえば、それはだれかがやってくれるのだ。
「一年たてばすべて過去」
自分がいまかかえている問題が、いまではなく一年後に起きるのを想像する、問題は何であれ一年たてば気にならなくなるはずだ。
人生のその他もろもろの出来事の一つにすぎなくなる。
この簡単なゲームですべての悩みが解決するとはいわないが、客観的な見方が養えることはたしかだ。
私も以前あんなに真剣に悩んでいたことが笑い飛ばせるようになった。
「百年後はすべて新しい人々」
時の流れのなかで百年というのはそれほど長い時間ではない。
しかし、確実なことが一つある。いまから百年後、私たちはこの地球にはいないということだ。
それを念頭においておけば、人生の危機やストレスにみまわれたときも客観的な視野にたてる。
タイヤがパンクした、鍵をなくして家から締め出されたとしても、百年たったらどんな意味があるのか。
いまから百年後を視野に入れると、こういったことにたいする見方が変わってくる。