レビュー『「超」勉強力』
- 内田
- 2021年5月31日
- 本
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『人生の武器になる「超」勉強力』 齋藤孝・中野信子・山口真由 プレジデントムック
本書では、学者として多方面で活躍し、数々のベストセラーを生み出し続ける3人が、いまの時代に必要とされる学びの要諦を余すところなく紹介します。
<齋藤孝さん>
・1年ごとに学びのテーマを決める。
自分の興味を引くテーマを探し、「この1年はこれを学ぶ」と決めてたくさんの本を読み込めば、かなり詳しくなれます。ある意味では卒論のようなもので、1年という締め切りとテーマを決めれば、集中して学ぶことができます。
・音読すると知性が鍛えられる
東北大学の川島隆太教授の研究によると、音読すると前頭葉に血液が流れ、目と口の働きに少しずれが生じるため、知性が鍛えられ内容の理解も深まります。
・20冊読んだら「専門家」
ある分野の本を20冊程度読めば、すっかり詳しくなって、人前でそこそこ話せて、その分野の専門家を名乗ってしまって構わないと考えます。今の時代はインターネットもあり、誰でも専門家になれる時代なのです。
・「学び」とは常に新しい考え方を獲得していくこと
コロナでオンライン授業が出来るようになったように、人間は変革を迫られたときにはじめて、それに対応するために勉強して工夫をします。まわりの状況がどうであっても、新しいことを学ぶ意思を持ちましょう。
<中野信子さん>
・学びは自分を守るための武器
多くの人が流される多数者の基準に漫然と従うのはとても危険です。ユダヤ人のように力のあるマイノリティはいじめられませんので、自分の価値基準をつくる営みこそが学びです。
・勉強する前に必ず「地図」をつくる
なんらかの試験を受ける予定があるならば、まずやるべきは試験範囲全体を網羅したテキストを、「勉強する前」にすべて読み、地図をつくることです。つまり、実際に勉強する前に、学ぶべき項目や内容をあらかじめ把握します。
・集中とひらめきで時間帯を変える
仕事では朝に創造的な仕事に適していて、メールや原稿作成などゴールが明確な作業は夕方の方が良い。勉強なら、数学の難問に取り組むのは朝が良いでしょうし、暗記や整理は夕方夜が向いています。
・人は何歳からでも学ぶことができる
よく「いまさら勉強するなんて遅い」という人がいますが、そんなことはなく、むしろ大人になってからの方が、効率よく学べる材料をてにしております。人それぞれ、学びの気持ちが高まる時期があり、その時が「学びどき」なのです。
<山口真由さん>
・社会につながるための学び
コロナによって大きく変化した社会で、人というのは社会とのつながりを絶たれて生きていくのは難しいと思う。だから、これからは社会につながるための学びという視点が大切になってくる。
・勉強は人生の扉を確実に開く
司法試験に合格すれば人生の機会が広がるように、資格やスキル、勉強は「ここではないどこか」に入れてもらうためのチケットになります。勉強をしていれば、人生の機会が広がります。そして、自分のための学びに出会える可能性も高まります。
・勉強ができる人は、自分の勉強法を確立している
勉強ができる人は、生まれつき才能に恵まれた人ではなく、自分がもっとも楽な方法で勉強できる人。私の場合は、小さい頃から本が好きで読むことが得意だったので、「7回読み勉強法」があっていた。
・「網羅性」の高い1冊の基本書を選び7回読み勉強法
学ぶべき事項が余すことなく書かれている、自分がそう信じられる本を1~3回は見出しなどから全体像を掴み、4~5回目は要旨を掴み、6~7回目は答え合わせの感覚で要約しながら読んでいきます。