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レビュー『騎士団長殺し』

  • user 内田
  • time 2021年12月25日
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騎士団長殺し』 新潮社 村上春樹

2017年に発刊された村上春樹さんの長編小説、4年ほどかけて上下巻(第1部507P・第2部541P)を読み終わりました。

村上さんの長編小説はけっこう読んでいますが2000年代に入ってからは、
『海辺のカフカ(2002年)』→『1984(2010年)』→『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年(2013年)』
の順で読んできました。

村上春樹さんの作品を熱狂的に愛する人のことを”ハルキスト”と呼ぶそうですが、そこまで熱狂的ではなくても、学生時代から世界観や言葉が好きで読み続けています。

今回読んだ『騎士団長殺し』は、肖像画家の主人公「私」が、住んでいるアトリエの屋根裏で『騎士団長殺し』というタイトルの日本画を発見し、さまざまな不思議な出来事へと巻き込まれていく話です。

村上春樹さんの長編小説の主人公は、印象的な言葉を残すが多いのですが、今回の作品でもいくつかありました。

「大胆な転換が必要とされる時期が、おそらく誰の人生にもあります。そういうポイントがやってきたら、素速くその尻尾を掴まなくてはなりません。しっかりと堅く握って、二度と離してはならない。世の中にはそのポイントを掴める人と、掴めない人がいます。」(第1部p158・免色さん)

「完成した人生を持つ人なんてどこにもいないよ。すべての人はいつまでも未完成なものだ。」(第2部p513・主人公)

「この世界には確かなことなんて何ひとつないかもしれない。でも少なくとも何かを信じることはできる」(第2部p528・主人公)

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