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レビュー『リーダーの仮面』

  • user 内田
  • time 2024年2月3日
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リーダーの仮面』安藤広大 ダイヤモンド社

最近一番売れていると言われるリーダーシップ本とのこと。
SNSでも広告がよく出ております識学社長の安藤さんによる執筆ということで読んでみました。

「自分はプレーヤーとして生きていくから別にいいんだ」と初めから宣言する若い人たちも増えています。しかし、想像力を働かせてください。ほとんどの仕事でプレーヤーとしての能力は、30代をピークに年をとるごとに落ちていきます。自己管理を徹底して健康な体を保ち、読書や習い事で自分磨きをして、結婚して子育てや親の老後のことを考えながら、20〜30代の若手と同じ位置でパフォーマンスを上げることができるのか。手足となる現場の力は若い方が良く、早く手足の機能を経て、神経の機能に上がっておかないと年をとってから大変なことになります

プレーヤーとして優秀だった人であればあるほど、リーダーとして失敗するリスクが大きく、手取り足取り教えるとメンバーが思考停止し成長せず、また背中を見て覚えろだとリーダとしての役割が果たせません。

リーダーは、つい、その場で「思いつき」で何かを言いたくなるものです。
しかし、チームの結果を最大化させるために、リーダーが見るべきは”たったの5つ“です。まずは5つのポイントにフォーカスし、それ以外のことは任せる。見守る、待つ、スルーする。それを囲む可能にするしこうほうとして、“リーダーの仮面“を与えましょう。

リーダーとメンバーの間には「いい緊張感」が生まれる事が大事で、ポイントを押さえた声がけやルール設定、評価をし、メンバーが最終的に成長する。優しい言葉をかけて、その場だけでいい人だ思ってもらっても、その言葉、頭に残りませんし、後から効いてもきません。
「尊敬されたい」「すごいと思われたい」そんな素顔を見せないのが「仮面(ペルソナ)」の力です。本音だけの一対一の人間としての付き合いを全員とすることは不可能です、ペルソナを使い分けて人間関係の問題を無くしていくのです。

ポイント①ルール(場の空気ではなく、言語化されたルールをつくる)
「全員、研修は必ず受けましょう」「会議の始まる3分前には着席しましょう」「日報は当日中に提出しましょう」など誰でも守る事ができるルールを、私が決めたので以後守ってくださいと徹底して守らせる事がリーダーの一丁目一番地で、これによりメンバーに「この会社の一員なんだ」という認識を持たせられます。
「誰がいつまでにやるか」を明確にするのが大事です。「オフィスはキレイにすべきだ。気づいた人が率先して掃除するようにしましょう」というルールでは誰もやらず、仮に一人がしても自分ばかりやって不公平だとなりチームがぐちゃぐちゃになる曖昧なダメなルールとなります。

ポイント②位置(対等ではなく、上下の立場からコミュニケーションする)
お願いでなく言い切りで指示する。期限を決める報連相を機械的に行う。相談は部下が決められない事のみ受ける。できていない事実を淡々と指摘する。業務中に指摘されてすべきことは業務中に指摘して飲みニケーションはしない。部下とは意識的に距離をあける。
リーダーは感情を入れず、「いい人」に思われたいという想いは捨てましょう。

ポイント③利益(人間的な魅力ではなく、利益の有無で人を動かす)
集団で大きな利益を獲得した利益を分配することで、個々の人間が1人ずつ取り組むよりも、結果的に多くの利益を得て、分配を獲得でき全員の取り分を増やせることを目指します。そのためには少し上を目指す緊張感を作り、言い訳に逃げて現状を変えようとしない部下には事実を淡々と確認して言い訳を無くせば(または言い訳はスルーすれば)改善行動をしていきます。テンションを一定に保つため、毎回指摘します。数字を見える化することで、健全な競争状態を作りましょう。

ポイント④結果(プロセスを評価するのではなく、結果だけを見る)
「うまくいっている?」「はい、順調です(本当は何も進んでいない)」「よし、期待してるぞ!」このやりとりは、事実上、何も成果がありません。日報による数値管理をしプロセスを褒めないようにしましょう。
リーダーはメンバー全員に対して目標設定を期限と状態を数字で設定します。期限が来たら目標達成か未達かを伝えて、できなかったことを指摘し、次の目標も数字で設定します。
最初に目標設定をして、ちゃんと仕事を任せる。最後に結果を報告してもらい評価する。その点と点の管理を身につけましょう。

ポイント⑤成長(目の前の成果ではなく、未来の成長を選ぶ)
チームが成長するとき、必ず健全な競争が起こっており、これを管理することがリーダの業務です。もし、競争したくなくて成長を諦めた人は辞めていくかもしれませんが、それを食い止める努力は、リーダーには必要ありません。競争の中で早く成長する部下が1人出てきたらそこにチームが引っ張られていく、これが理想のイメージです。伸びない組織では、リーダー自ら先頭の鳥となり、トッププレーヤーとしてチームを引っ張ろうとします。リーダはトップになってはいけません、あくまでマネジャーとしての仕事を優先させるべきだからです。
部下には常に不足を認識させて、成長してもらうために、とにかく一度行動させることが大切です。その際に、「まずは一度、やってみてください。やってみれば見えてくるものがあります。それは上司である私の責任になりますので。」と言い切りましょう。

 

 

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