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レビュー「イーロン・マスク 下」

  • user 内田
  • time 2024年2月17日
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イーロン・マスク 下』 ウォルター・アイザックソン 文藝春秋

ここ数年、世界富豪ランキングの上位に入っているイーロン・マスクの初の伝記。
存命時に伝記が出ること自体が凄いことです。

「下」巻はスペースXやツイッターなどについて多く扱い、直近の所までの内容となります。

イーロンは宇宙ビジネスの中で、2014年に、お金を生み出す衛星優良インターネットサービスをまずは選んだ。スペースXはあらゆる判断を火星に行くことを目的に行い、2015年に新部門スターリンクを設置した。

2019年、毎日毎日イーロンは恋人グライムスの隣でベッドの端に腰を下ろし、まんじりとせず夜を明かした。テスラのことが心配なのだ。「資金を調達できなければ終わりだ」と空が白むころ、グライムスに泣き言をこぼす。そこから、自動運転を体験してもらうイベント-オートノミーデイを思いつき、実行していった。

イーロンは部下に厳しい。スペースXではそんなイーロンの下でグウィンショットウェルがみんなのことを本当によく考えて会社内で貴重な役割を担っていた。イーロンは自分の存在すべてを人類のミッションに投じて、自分がそうするんだから他の人もそうすべきだと考える。Twitter買収の時もそうで、快適な暮らしや遊びを優先したいやつは去れというわけだ。スペースXの別の部下は言う。「イーロンの下で働くのは、すごく刺激的ですばらしいのですが、ほかのことをする時間がなくなってしまいます。」

イーロンは2015年にチャットGPTを開発したOpen AIを立ち上げた。(後にMicrosoftが投資)
そして安全なAIを表現すべく、人工知能搭載の人型ロボットの作ることに注力し2021年8月にオプティマスをお披露目した。イーロンは言う「人間を観察してタスクのやり方を学べる汎用ロボットが作れれば、経済がめちゃくちゃ発展するはずなんだ。そうすれば、ユニバーサルベーシックインカムだって導入できるかもしれない。そのとき仕事は、したければするものになるんだ。」

2021年1月7日テスラの株価は上がり、イーロンはAmazonのジエフペゾスを飛び越え、1900億ドルの資産を持つ世界一の金持ちとなった。お金で幸せは買えないとよく言うが、お金を一番持つようになったときのイーロンを見るとたしかにそうかもしれないと思える。2021年秋、イーロンは不幸せだった。気分が乱高下し、気分の落ち込みがお腹に来ていた、吐き気と胸焼けに悩まされていた。

ロシアが2022年2月24日、ウクライナに侵攻したが直前にウクライナの通信やインターネットを無力化していた。ウクライナはイーロンにスターリンクのステーションを提供してくれないかと助けを求めた。イーロンは2日後に端末500台をウクライナに到着させ通信妨害回避を成功させ、停電と聞くやソーラーパネルも発送した。「スターリンクがなければこの戦争は負けていたでしょう」ウクライナの小隊長の言葉である。提供したアンテナやサービスにかかる費用の半分はスターリンク持ちだ。その後、攻撃に使われることには反対して制限を掛けている。

各社の売上、時価が順調であった2022年、株の売却で100億ドルが手元に残っていた。「そのまま銀行に放置するのも何ですしね、だから、自分が好きな製品はどれだろうと考えてみたんです。もう、答えはひとつしかありません。ツイッターです。」
ツイッターの100%買収を心に決めた時に友人がこう聞いた「時間と健康はどうなるんだい?テスラもスペースもまだまだ手がかかるじゃないか。ツイッターはどのくらいかかりそうなんだ」。イーロン「少なくとも5年、かな。スタッフの大半を切らなきゃいけない。真剣味が足りない。出社さえしなかったりするんだから。」 友人「そこまでの苦労をしょいこむと?テスラは工場の床で寝泊まりして、その上、スペースXもがんばってる。同じことをもうひとつやりたいなんて、本気で思ってるのかい?」 イーロン「うん、やりたいね。それでいいんだよ。」

 

 

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