レビュー『実学』稲盛和夫
- admin
- 2015年3月28日
- 本
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「実学」は慶応義塾の創始者福澤諭吉先生がいつも基本に置いていた精神です。
「福澤にとって実学とは、単に日常に役立つ学問ということではなく、人文・社会・自然科学を含めた実証科学(サイエンス)のことを意味します。」(塾長メッセージより)
私が会計について考える時、日本に初めて複式簿記を紹介した福澤先生と、この稲盛和夫さんの『実学』という本を思い浮かべます。
会計というのはたかが数字を扱うだけと思う方もいるかもしれませんが、経営に間違いなく役立ち、私からすれば人文・社会・自然科学も含めた非常に深い学問だと思います。
この稲盛和夫さんの『実学』は本当に素晴らしい本です。
会計というものがどうあるべきか、何をもって経営を進めていくべきか、本全体を通じて教えてくれます。
「会計は原理原則に則って物事の本質を追及して、人間として何が正しいかで判断する。」
「会計上、常識とされている考え方や慣行をすぐにあてはめるのでなく、改めて何が本質であるのかを問い、会計の原理原則に立ち戻って判断しなければならない。」