カテゴリ分けして、絞っていかないと、会計業務は進まない。
- 内田
- 2019年3月30日
- 税務・会計・経営
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今回の確定申告時期に感じたことは、
「調書をカテゴリ分けして、絞っていかないと、会計業務は進まない。」
ということです。
ただバラバラと調書を作っていくだけでは、散らばるだけでまとまりません。
不明点を不明点のままで放っておくとさらに散らばるだけです。
例えば事業所得の決算業務では貸借対照表の科目を、流動資産から一つずつ
着実に調書化していきます。
ここでも闇雲に調書にするのではなく、必要なものに絞って綴ること。
調書の質的要件5つに「カンチツメイセイケイ(完秩明正経)」があります。
・完全性
合理的な証拠を得るために、立案した計画、実施した手続、入手した証拠等の重要事項が漏れなく記載されていること
・秩序性
要点、範囲、実施した手続、事実の認定及びその判断結果等が、適切に理解できるように秩序整然と記録され、一定の体系のもとに配列・整理されていること
・明瞭性
調書の作成者以外でも、実施した手続の内容等が適切に理解できるように、簡潔明瞭に記載されていること
・正確性
客観的事実に即して正しく記録されていること
・経済性
上記の要件を阻害しない限りにおいて必要な事項のみが記録されていること
私はこの中でも特に「秩序性」「明瞭性」の2つは特別大事と感じます。
一定体系のもとカテゴリー分けがされて、簡潔明瞭に整理されないといけません。
そのためには、
・調書にインデックスを付ける。
・一部をクリアファイルに入れて放っておくのではなく全体を一つの調書にまとめる。
・各調書に必ず手書きで良いのでメモを入れる。
・調書に必要な紙資料は最後でなく最初にコピーをする。
・しっかり確認しているという証拠のために赤ペン等で照合チェックをつける。
などがやり方として良いと思います。