レビュー『気にしない習慣』
- 内田
- 2023年4月15日
- 本
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『気にしない習慣』 内藤誼人 著 明日香出版社
ネガティブな感情を手放すために、意味のない後ろ向きな反応をしないために書かれた、61のヒントが書かれた心理学者による書籍。
「昔と比べて成長している自分を認めよう」
他人との比較はよくありませんが、昔の自分と比べるのならばまったく問題ないです。なぜなら、たいていの場合、過去の自分と比べたら、現在の自分のほうが、学力でも仕事でも上になることが多いです。
何かよくなった点を実感できれば、そんな自分のことを好きになれます。
「もろい心も自己暗示でいくらでも強くなれる」
私は〇〇だ、と何度も自分に言い聞かせ、暗示をかけてしまいましょう。そうすればメンタルの強いモデルと同じようにメンタルが強くなれますから。
自己暗示をかけるコツは、疑わないこと。せっかう自己暗示を試してみるのなら、絶対に効くと信じることがポイントです。
「人の意見を変えようなんて考えないこと」
ハーバード大学の実験では気候変動は人間が引き起こしたと信じている人は、そうでない記事を受け入れないことがわかり、人間は自分の意見は信念を変えない傾向があることがわかりました。
したがって、「あっ、議論になりそうだな」と感じたら、さっさと議論の土俵から降りてしまうことです。
「自分の持ち物は何でも気持ちよく貸してしまおう」
自分の持ち物については、「どうぞどうぞ、いつでも好きなように使ってください」と公言し、みんなにつかってもらうようにすれば、何についても腹も立ちません。そのほうが精神的な安定性を保つのには役立ちます。
「いっそ、住む場所を田舎に変えるのもひとつの考え」
ウェストフロリダ大学の研究では、町のいろいろなところに切手付き封筒を落としておいたところ、ポストに投函してくれて戻ってきた割合は都市部では39%、田舎の小さな町では93%と圧倒的な差がありました。
田舎の人は、心根がやさしくて、封筒が落ちていれば慈善の心を見せてくれますし、自然も一杯ありますし住みやすいのです。
「不平不満が多いとお金がどんどん逃げていく」
カナダにあるケーブレトン大学でTwitterのつぶやきを分析したところ、つぶやきがネガティブであればあるほど、その人の社会的経済的な地位が低いことがわかりました。
お金持ちはネガティブなつぶやきをしません。むしろ、ポジティブなことばかりをつぶやきます。
「厳しい指導ができるようになる気の持ち方」
人の上に立つ人は、ときとして心を鬼にする必要があります。もし性格がやさしすぎて、厳しい指導をするたびに心が痛んでしまうのだとしたら「厳しくするのは当然。やるべきことをやっているだけだ。」と自分に言い聞かせてください。
おすすめは『上司が鬼とならねば部下は動かず(染谷和巳著・プレジデント社)』という本を読むことで、性格がやさしくて厳しい指導ができない人にとっては、まさに目からウロコの本です。