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【TAPの仕事】繁忙期
ただいま、2023年の3月ですが、12月~翌年5月まではいわゆる会計事務所の繁忙期と言われております。
繁忙期とは言いますが、あまり残業をするのは良いことではありません。
TAPも10年くらい前はブラック体質で繁忙期は朝まで仕事をしているという時もありました。
昔の会計事務所というのは、よくそのような繁忙期は寝ないで仕事をするというイメージがあったのではないでしょうか。
時代は変わりました。そのような体質のままでは、若い方がこの業界に入ってこなくなりますし、資格勉強をする時間も無くなりますし、家族との時間も持てなくなります。
本人が「残業をしない仕事の進め方」を意識することも大切ですが、会計事務所が組織として職場環境を考えなければいけません。
繁忙期には仕事がたくさんあるように考えてしまいがちですが、先にその日その日の時間の締め切りがあって、それを超えて仕事をしないようにスケジューリングが大切です。
作業は極力ハイスピードで終わらし、だらだら物事を進めない。そして、「省ける作業・仕事がないか」絶えず意識することが大切です。
繁忙期こそ勉強をしたり、業務改善をするチャンスがたくさん詰まっております。
意識高い系で仕事に取り組んでいければと思います。
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内田
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2023年3月4日
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TAPの仕事
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レビュー『赤と青のエスキース』
『赤と青のエスキース』 青山美智子 著 PHP研究所
少し前に2022年本屋大賞 第1位の『同志少女よ敵を撃て』を載せまして、とても読み応えのある作品でしたが、
ストーリーの意外性/感動という意味ではこちらが良いかと感じる良作でした。
赤と青という誰もが見る色に意味があり、そこには絵画と額装に壮大なストーリーが隠れておりました。
第一章から第四章、そしてエピローグとあるのですが、各章の題名が素敵ですし、特に第四章の『赤鬼と青鬼』という章での内容に驚かされます。
第一章を読み始めるとオーストラリアにおける日本人男女のラブストーリーで、
「あぁ、たまにラブストーリーを読むのも良いなぁ」
という感じで読んでおりましたが、話に非常に引き込まれますし、絵画とラブストーリーの関係性が絶妙なのです。
「画廊」という世界にも興味が惹かれる内容で、確かに独立開業をして画廊というものを開くことの難しさにも納得させられます。
このデジタル・DX・NFTの現代に「絵画」というものがどのような価値があるのか、絵画や漫画で身を立てる人の人生観に触れられることも醍醐味です。
絵画は確かに生活に豊かさを与えてくれます。
エスキース=絵を描くときの下絵のことらしいのですが、絵画を題材にした小説は新鮮でありましたし、驚くような展開もありますので、絵画好きな人にはお勧めの小説です。
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内田
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2023年2月25日
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本
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【TAPの仕事】監査提言を意識すること
公認会計士協会から発行されている「監査提言集」を定期的に拝読します。
公認会計士の監査業務等の改善のために、監査・規律審査会の審査内容を参考にした上で監査提言集にまとめ、2008 年より、毎年、公表しているものです。
税理士法人でも比較的規模の大きなお客様の会計税務を見る時に、こちらは役に足ります。
下記リンク先から見ることが出来ますので、興味がある方はぜひご覧ください。
https://jicpa.or.jp/specialized_field/20220701agd.html
最初に書かれている17の提言はいつも心に刻んでおきたいと考えております。
<17の提言>
1.リスク・アプローチに基づく監査においては、リスクの適切な識別・評価が決定的に重要である。
2.形式的な内部統制の評価は、リスクの適切な識別・評価に結びつかないことを理解する。
3.重要は虚偽表示リスクは、常時変化しているため、変化を見過ごさない。
4.業界慣行という言葉にとらわれず、一般的なビジネスに関する知識や一般常識を踏まえることも必要である。
5.新規事業等への参入は、新たな重要な虚偽表示リスクを生み出すことがあることを理解する。
6.経営者の誠実性は先入観を持たずに検討する。
7.識別したリスクに対して、効果的な監査手続を具体的に検討する。
8.監査手続は納得感を得るまで慎重に実施し、必要な監査証拠を入手する。
9.入手した監査証拠の証明力の強弱を適切に評価する。
10.質問の回答を鵜呑みにせず、裏付けを入手する。
11.契約書等の証憑が揃っていることと取引が実現することとは必ずしも同じでない場合があることを理解する。入出金の事実も過信しない。
12.投融資は、経済合理性だけでなく、事業上の合理性を吟味し、その内容を十分把握する。
13.損失処理することと重要な虚偽表示リスクが解消する事とは別の問題であることを理解する。
14.会計基準の適用には、その設定趣旨を尊重した正しい理解が必要である。
15.連結子会社等にも虚偽表示リスクは親会社と同様に存在する。グループ会社と構成単位の環境の理解を深める。
16.時間的制約のある監査人交代は、監査リスクが著しく高いことがあることを理解する。
17.監査調書は、監査人の行為の正当性を立証する唯一のものである。監査調書は適時に作成し、適切に整理し保存する。
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内田
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2023年2月18日
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TAPの仕事
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レビュー『謙虚なリーダーシップ』
『謙虚なリーダーシップ 1人のリーダーに依存しない組織をつくる』 エドガー・H・シャイン 英治出版
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内田
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2023年2月11日
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本
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【TAPの仕事】農家の事業承継支援
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内田
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2023年2月4日
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TAPの仕事
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レビュー『 跡継ぎがいなくても会社は残せる!』
『跡継ぎがいなくても会社は残せる!』吉川正明 アチーブメント出版
と言われて、
吉川さんの心に刺さる言葉でした。
しかし、
この水槽理論を知って以来、
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内田
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2023年1月28日
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本
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レビュー『このビジネスモデルがすごい!』
『このビジネスモデルがすごい!』船井総合研究所 あさ出版
2019年の著書ですが、冒頭が全国で農業会計No1のオーレンス会計事務所(北海道中標津町)の事例が載っておりましたので、読んでみました。
〇㈱オーレンス(オーレンス税務会計)
業務内容:農業経営コンサルティング・財務コンサルティング・各種システム開発/保守/運営
所在地:北海道標津郡中標津町
創業:1989年(前身である福田紀二税理士事務所は1971年創業)
代表者:福田直紀 資本金4,000万円
従業員数:134名(グループ全体 2018年5月時点)
オーレンスグループが属する業界は、2つの側面がある。1つは、事業の核である税理士会計業界で、もう1つは酪農を中心とした農業界。前者は税務申告や税務書類作成の代行などを含めた法人個人事務所で構成される業界。国内にはおよそ3万もの事務所があり、事務所数もマーケットも拡大しているため見通しが明るいように見える反面、先行きは楽観的でなくもともと平均年齢の高い業界でさらに高齢化が加速し、今後IT化が進むことを考え合わせれば生き残りが厳しいといわれれている。これに対しオーレンスは、現在のインターネットが普及する前から、農家の経営支援の一環としてインターネットプロバイダーを担ってきた。北海道の酪農家が位置するエリアに、大手プロバイダーの通信電波が届かないため、自社で受信アンテナ用の鉄塔を建て通信インフラが不十分な地域をカバーし、ゼロからIT化の基盤を作ったのである。さらに、自社独自の会計ソフトやクラウド型会計システムに早くから着手し、1996年には金融機関取引の情報を会計仕訳に自動変換するシステムを開発し、生産性を飛躍的に向上させている。
オーレンスグループのビジネスモデルにおける独自性は、提供するサービスが「低単価」であるにもかかわらず、「高い収益性」を実現しているという点である。税理士会計事務所の一般的な平は、年間800~1000万円/人であるところ、オーレンスグループは、一人当り売上の目安を約2000万円/人に置いている。1人が約80件の顧問先を担当し、平均顧問料単価25万円に設定していることになる。担当件数を増やせるのは、業種特化し、顧客を農業・酪農に絞ることによって専門性が高まり、業務の標準化と分業化がなされるからだ。また、顧客の属性と提供するサービスが明確なため、顧客と関係性が深い団体(農協等)にアプローチして一気に多数の顧客を獲得できるという、営業面でのメリットもある。
オーレンスグループの営業利益率は、ここ10年で見ると平均20%を超えている。2016年以降は積極的な人材への投資(人件費・教育研修費)を進めているため20%を切っているが、それでも高い収益性を維持している。一人当たりの担当件数を最大化するために、3つの方法を取り入れている。①顧客担当と業務担当を分ける分業体制を敷いた②業務の標準化(システム化)を進めた③自社開発のシステムにより顧問契約が継続する仕組みを作った
オーレンスグループは北海道内で圧倒的なシェアを誇っているが、高いシェアを維持している要因は、毎年200~300件の新規案件を獲得していることと、顧問契約の解約率が著しく低いことにある。いわゆる顧問契約の解約件数は年間10件未満であり、廃業による顧問先数の減少を加えても、年間20~30件の契約終了しか発生していない。廃業を除く解約率はここ数年0.2%未満である。もちろん、圧倒的なブランド力で競合他社の追随を許さないからこその解約率の低さ、という側面もあるがそれだけではない。顧客が離脱したくならないだけの高いサービスレベルを維持している。つまり顧客満足度が常に高いという証左でもある。
最初に船井総研が面談をし「目標とする事務所はどこになりますか?」という質問に対し、当時の福田経営センター代表の高橋さんは「ここだよ!」と後ろの窓を指さしました。その先にあったのは、茶色い大きなビル、ホクレンの本社ビルでした。高橋さんに、同業他社の名前を出していただく事を期待して自分を恥じるともに、とてつもない大きな目標を心に秘めているのだということを直感しました。この企業から学ぶこととして、引き継がれる内に秘めたる熱き想いにあります。何事にも真摯に対応し、偉ぶることなく、ある意味淡々と物事を進めていくという、静かで穏やかに映りながらも、心の奥底では強い責任感と意思を持って経営に取り組む姿勢。これこそがオーレンスグループの強みとすごさなのです。
〇船井総研が50年間のグレートカンパニー研究からわかった優秀企業の条件
制高温3条件、3つの企業の使命、正しい努力。船井総研-創業者船井幸雄が言っていた経営で最も重要なことは、経営者及び社員が「素直」「プラス発想」「勉強好き」であると結論付けました。そして企業には3つの使命があると提供し続けました。その3つとは「収益性の追求」「社会性の追求」「教育性の追求」です。これら成功の3条件、3つの使命を知ってバランスよく実践しながら経営に取り組むことは現代社会においても優秀企業化を目指すためには不可欠なようです。
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内田
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2023年1月21日
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本
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