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カテゴリ分けして、絞っていかないと、会計業務は進まない。
今回の確定申告時期に感じたことは、
「調書をカテゴリ分けして、絞っていかないと、会計業務は進まない。」
ということです。
ただバラバラと調書を作っていくだけでは、散らばるだけでまとまりません。
不明点を不明点のままで放っておくとさらに散らばるだけです。
例えば事業所得の決算業務では貸借対照表の科目を、流動資産から一つずつ
着実に調書化していきます。
ここでも闇雲に調書にするのではなく、必要なものに絞って綴ること。
調書の質的要件5つに「カンチツメイセイケイ(完秩明正経)」があります。
・完全性
合理的な証拠を得るために、立案した計画、実施した手続、入手した証拠等の重要事項が漏れなく記載されていること
・秩序性
要点、範囲、実施した手続、事実の認定及びその判断結果等が、適切に理解できるように秩序整然と記録され、一定の体系のもとに配列・整理されていること
・明瞭性
調書の作成者以外でも、実施した手続の内容等が適切に理解できるように、簡潔明瞭に記載されていること
・正確性
客観的事実に即して正しく記録されていること
・経済性
上記の要件を阻害しない限りにおいて必要な事項のみが記録されていること
私はこの中でも特に「秩序性」「明瞭性」の2つは特別大事と感じます。
一定体系のもとカテゴリー分けがされて、簡潔明瞭に整理されないといけません。
そのためには、
・調書にインデックスを付ける。
・一部をクリアファイルに入れて放っておくのではなく全体を一つの調書にまとめる。
・各調書に必ず手書きで良いのでメモを入れる。
・調書に必要な紙資料は最後でなく最初にコピーをする。
・しっかり確認しているという証拠のために赤ペン等で照合チェックをつける。
などがやり方として良いと思います。
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内田
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2019年3月30日
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税務・会計・経営
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農業経営基盤強化準備金の平成30年改正の影響
農業には変わった税制がありまして準備金制度もその一つです。
北海道でいうと小麦やビートの補助金をもらっている農家さんは、その金額の範囲内で会計処理上で「準備金繰入/準備金引当」という仕訳をすることにより経費が増やせるものです。
①補助金額以内で準備金積立繰入金を経費にできます。
②農業経営改善計画に記載した農業機械や農用地を取得した年にその圧縮損と①の準備金取崩益とを相殺します。
という2つがポイントとなります。(処理的には圧縮損を立て忘れないことも大切です。)
そのような中で平成30年税制改正では、今まで無かった
「農業経営改善計画に無い農業機械・農用地を取得した時にも準備金取崩益を計上しないといけない」
というルールが追加されました。
すなわち上記②のように圧縮損が立てられないのに資産額の取崩益を計上しないといけないというちょっと恐ろしい内容であります。
但し、継続して営農している場合、毎年ある程度の補助金はあるでしょうから、再度積立繰入を計上すれば害に所得と税金は発生しにくいことになります。
結局は継続的に準備金を積み立て続けられれば問題ないことにはなります。
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内田
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2019年3月23日
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税務・会計・経営
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レビュー『amazon 世界最先端の戦略がわかる』
『amazon 世界最先端の戦略がわかる』成毛 眞 ダイヤモンド社
この一社を知ることは、最新のビジネス感覚を身につけることと同じ。
経営の中では少なからず「戦略」は必要なものです。
amazonは最近よく聞かれるGAFA(google amazon facebook apple)というアメリカIT企業の一つ
この企業は「ネットとリアルの境界」を無くした最初の存在として未来に残り続けるでしょう。
AI、自動運転、顔認証などamazonの投資先を知ればこの世界がわかるといっていい、
amazonの越境EC(インターネット通販サイトを通じた国際的な電子商取引electronic commerce)という最強ITが、
在庫管理、物流業者、金融機関とのシステム相互接続、自動倉庫や膨大な人事管理を実現し、
これが他が追随できない強みを作っています。
私もamazonのプライム会員ですが、過剰なほどの特典を受けられるからこそ会員数は国家スケールとなっています。
2001年にamazon創業者ジェフ・ペゾスはコストコ創業者のジム・シネガルに面談し、会員制サービスのノウハウに
ついて教えを受けたそうです。
すなわち、会員特典から自社へのロイヤリティ(忠誠心)が高い顧客を獲得することを学んだわけです。
AWS(Amazon Web Services)というサービスはamazonの中でも圧倒的な利益を生んでおります。
それはamazonによるクラウドコンピューティングサービスでクラウドのデパート、安くてすぐに使えるサービスの宝庫。
各プラットフォームの先駆けとなりテクノロジーを組み合わせて、新しいサービスを生み出していくことにamazonの強みがあるのです。
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内田
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2019年3月16日
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本
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社長に必要な資質
リクルートエージェントの調べでは社長に必要な資質は順に
「決断力」「行動力」「先見性」「仕事の配分力」「交渉力」とのことでした。
”社長になるのに“最も大切な資質”は何か”(プレジデント)
・決断力
社内の誰かに物事を聞かれたとき、会社としてピンチに陥った時等々、
社長は必ず決断をしないといけません。
社長は船の船長であり、どこに向かっていくのか絶えず決めて社内に伝えないといけません。
・行動力
頭の中で物事を考えるのは大切、ですが、それを行動に移すことは社長にとってより大切。
社内に行動力を持った人がいてくれることも大事、社長の行動を補ってもらいます。
経験したことのない未知のものに触れたり、新しい人間関係を構築することです。
・先見性
どんな商売でも実は環境にある程度あっていることが経営に必要です。
例えば、今の時代に昔ながらの呉服屋さんや商店は経営に苦しむことがあります。
とするならば、社長がこれからどのような商売が時代に合ってくるか先見性を働かせることが必要なのです。
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内田
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2019年3月9日
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税務・会計・経営
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レビュー『レバレッジ・シンキング』
『レバレッジ・シンキング』本田直之 東洋経済新報社
・一生懸命働いても成果が上がらない場合があるが、一方で余裕を持ちながら成果と収入をあげる人もいる。
・この違いは考え方にあり、4つの自己資産を構築し、レバレッジ(てこの原理)を働かせることによる。
・「①労力資産」について、マニュアル化、無意識化、キーサクセスファクターを見極めることで少ない労力で大きな成果を上げられる。定期的に運動することも労力資産を増やす。
・「②時間資産」について、ゴールとデッドラインを決め俯瞰的に見ると大事なことがすぐ終わる。また、すぐに行動せず時間割に手間暇かけると雑念が入らず力を発揮できる。そして、睡眠時間は4時間半、6時間、7時間半の90分の倍数にこだわる。
・「③知識資産」について、カーナビのように人生ビジネスでも近道である前例を学ぶための事前調査(レバレッジリーディング等)を行い、自分なりの応用を加え一から百を生む。
・「④人脈資産」について、会いたい相手(マインドが高い、成長株)がどういう人かとニーズとを事前勉強したうえで、コントリビューション(貢献)し、何倍もの成果を出す。
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内田
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2019年3月2日
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本
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法人化
ここ最近、法人化をされる個人事業者様が多くなっております。
「株式会社」という響きに惹かれて法人化するというケースもあるかもしれませんが、
必ずしも法人化で全てがバラ色になるわけではありません。
経営者としては法人化のデメリットも理解してから法人化を実行する必要があります。
法人化のデメリットとは、
・赤字でも税金が発生
「均等割(きんとうわり)」という最低7万円or8万円の税金が法人の場合発生してまいります。
・社会保険への加入
法人は法律上、社会保険への加入が義務となっております。
働く人にとっては会社が半分負担してくれる社会保険料は会社の負担が増えるという点で嫌がる経営者もいらっしゃいます。
・法人設立費用や会計税務申告費用
株式会社の設立には概ね30万円台の費用、会計事務所に対する会計税務申告費用が新たに発生します。
・資産移動
個人事業にて資産を持っていてそれを法人に移す際に、消費税や所得税が発生する可能性があり、移動手法を検討する必要があります。
このようなデメリットを考慮しても、なお法人化を行いたい時に実行するべきでしょう。
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内田
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2019年2月23日
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税務・会計・経営
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決算書レッスン
『生 決算書レッスン 2019最新版 (プレジデントムック)』 柴山政行 (著)
決算書というのはなかなか学ぶのが難しいものです。
ですから、この本のように世の中の有名企業の決算書をもとに見ていくとわかりやすいですね。
・貸借対照表の基本
貸借対照表はB/S(Balance Sheet)とも呼びます。
右側は、会社の資金がどのように調達されたかを表します。
会社の資金は、自分で用立てるだけでなく、借りてくることもあります。「貸方」といいますが、資金提供者との関係をイメージしましょう。
左側は、調達された資金がどのような状態にあるかを表します。
借りてきた資金がどうなったかを表し「借方」といいます。
・損益計算書の基本
損益計算書はP/L(Profit and Loss statement)とも呼びます。
その年の業績を表し、最も重要なのは一番下の「当期純利益」で本業の稼ぎを示す営業利益、会社の総合的な稼ぐ力を示すのが経常利益です。
・自動車対決(トヨタと日産)
トヨタは2003年⇒18年で純資産を2.67倍位に増やしていてなんと「12兆円増」。
一方の日産もトヨタに負けず約3倍に増大、ここ5年でも約1.4倍に増加。
自動車メーカーの決算書の特徴として売上債権が多いことと、材料原価が8割と高い事。
・通信キャリア対決(ドコモとソフトバンク)
ソフトバンクは2003年から18年まで総資産がなんと32.9倍へ、純資産額もドコモを上回りました。
ソフトバンクは負債に頼っているため、純資産比率はドコモ74%にて対して、20.1%にとどまっています。
通信インフラ事業の決算書は固定資産の比率が7~8割を占めることが特徴です。
・コンビニ対決(セブンとローソン)
純資産はセブンがローソンの約9倍ですが、セブンは07~11年の5年間で純資産を減らしています。
セブンのコンビニ売上は約4割で、グループの総合スーパーや百貨店が伸び悩んでいます。
決算書の特徴はつけ払いが少なく在庫も少なことがあります。
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内田
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2019年2月16日
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税務・会計・経営
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