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政権が変わり、何が変わるのか・・・

 

 平成21年8月30日、衆議院議員選挙で与野党大逆転、民主党が大勝しました。

果たして歴史的な事件として、好意的に後世に記録されるような出来事となるので

しょうか。

 

 今回政権与党となる “民主党マニフェスト” を参考に、その一部を取り上げ、考えてみたいと思います。

 

 まず、一時期を除いて、自民党政権が約50数年間続いて、政官業の権力構造の一大転換と

いう事実と、その変革による期待と不安があります。

 その中で、マニフェストに記載されている「農家に対する販売価格と生産費の差額の戸別所得

補償」について、期待できる部分と、本質的に踏み込んでいない部分とを指摘して考えてみたい

と思います。

 今まで財政支出は「公益性」「公共性」を大原則に、各種団体(自治体、財団・社団、独立

行政法人、協同組合など)を通じて助成金・補助金などが交付されてきたのですが、直接支払

するという革新的な手法を掲げていることを期待して、これからの実施に向けて、見守りたいと

思います。

 この手法を地方主権の推進とあわせて二重、三重の無駄や、天下りの税金浪費を防ぐ一歩

としてもらいたいと思います。・・・たぶん大きな抵抗を受けるでしょう。

 

 このマニフェストの問題点は、食糧自給率の向上という観点から抜け落ちているものがあります。

 生産性の改善や、高コスト構造の改善による農業経営の基礎基盤に触れていないことです。

 民主党はFTAの推進を視野に入れているようですが、農業団体は猛反発しています。

 

 しかし、農家及び農業関連団体を支持基盤とする自民党は、今回の総選挙で大敗しました。

 これは何を意味するのでしょう。

 

 旧来の農業政策の延長では、農業も農家も守れないし、農業の未来に対する大きな不安

を抱いていることの表現だと思っています。

 これらの経緯は 宝島社新書『農協の大罪・・・農政のトライアングルが招く日本の食糧不安』

(元農水官僚、農学博士、経済産業研究所 山下一仁著)に詳細に記載されています。

 

 民主党の農業・食糧政策がどのように従来の政策と違ってくるのか、北海道の基幹農業

が発展できるのかどうか、大きな関心をもって見ていきたいと思います。

  • user 太島
  • time 2009年9月1日
  • tag 北海道・十勝・札幌
  • comment 1