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【本】レビュー『こんな会社で働きたい』
『こんな会社で働きたい 人への投資で成長する 健康経営企業編』クロスメディアHR総合研究所 インプレス
健康経営の概念は、アメリカの経営心理学者ロバート・ローゼンが著書『The Healthy Comapny』の中で提唱したのがはじまり。日本においては2006年、NPO法人健康経営研究会で「人という資源を資本化し企業が成長することで社会の発展に寄与すること」と定義しました。従来の健康管理(法令順守)と心と身体の健康づくり(ヘルスリテラシー)を土台としつつ、従業員の「働きやすさ(コンフォート&コミュニケーション)「働きがい(ワークエンゲージメント)」「生きがい(ウェルビーイング)」が企業と社会の発展につながります。
2022年に経済産業省から発表された『人材版伊藤レポート2.0』では、人的資本経営の在り方を「3つの視点と5つの共通要素(3P5Fモデル)という形で提示されています。
視点①経営戦略と人事戦略の連動
今後は「どのような人材を配置すべきか」「人材育成のためにどのような制度を設けるべきか」といった人事戦略を経営と結びつけて考えることが求められます。たとえば、社内でのDXを推進する場合、人材採用や人材育成によるデジタル人材の確保が求められます。
視点②As is-To beギャップの定量把握
企業の現在の姿(As is)と将来目指すべき姿(To be)のギャップを定量的に把握することが大切です。課題別のKPIを設定し、自社の戦略を定期的に見直せるようにすると同時に、経営陣は人材データに基づいて指標の認識合わせを行います。
視点③企業文化への定着
企業の存在意義、社会的使命を明確に伝えたうえで、社員一人一人の目標や価値観と照らし合わせることで、働く意味を社員自身が見いだせる文化を育むことが人的資本経営の成功を支える基盤となります。
共通要素①動的な人材ポートフォリオ
社内に足りないスキルや能力を把握し、必要な人材を見極め具体的な施策を提示することが求められるため、自社に必要なリーダーシップを定義して、今現在の自社内人材のスキルを把握しておくことが大切です。
共通要素②知・経験のダイバーシティ&インクルージョン
多様性のある個人が各自の知識や経験を持ち寄ることで、組織がイノベーションを生み出す原動力となり、個人のパーソナリティや能力、スキルなどをしっかりと把握し、それぞれを適切なポジションに割り当てることが企業に求められます。
共通要素③リスキル・学び直し
社員のスキル向上を目指し、持続的な成長を促進するための制度や機会を提供できているかどうかが問われています。単に社員にスキルアップを求めるわけではなく、社員が積極的に取り組む意欲を持ち続けられる環境であることも意識する必要があります。
共通要素④従業員エンゲージメント
従業員が会社との「心の距離」が近いか遠いかに関わっていますが、仮に上司との関係に悩みを抱えていたとしても、仕事自体は好きで、会社の活動に対して共感が得られていれば、仕事を続けようという気持ちが生まれます。従業員が自分の仕事に意味を感じられる環境をつくることが重要です。
共通要素⑤時間や場所にとらわれない働き方
既存の業務プロセスやマネジメント手法を見直し、リモートワークや在宅勤務を導入するなど、柔軟な働き方を提供しましょう。
★人材版伊藤レポート2.0 サイバーエージェントの事例
視点①成長事業分野の社長ポジションに新卒・若手社員を登用し、20-30代の社長を52名輩出
共通要素②次世代抜擢枠の若手社員は、2年間、毎週の役員会議に参加し意見を表明、決議も行う。
視点②全社員のエンゲージメント状況を毎月把握している。全社員のコンディションを毎月定量的に把握、
専任者がケア。
共通要素④社員の希望による異動を促しており、エンゲージメントが高まる社内異動も実現。
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内田
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2026年2月28日
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本
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【本】レビュー『成長戦略型M&A』
『成長戦略型M&Aの新常識 M&Aは「特別な手段」から「当たり前の戦略」へ 』竹内直樹 日本経済新聞
総務省によると、日本の人口は2008年の1億2808万人をピークに減少を続け、15~64歳の生産年齢人口が現在の7,300万人から2045年に5,800万へと8割減少していく危機的状況です。すなわち、この8割経済により自然と売上も人も2割減り「毎月同じ給料を払っていれば社員は安心できる」という会社は、ダメになっていきます。
この危機を乗り越えるためには、企業が成長し続ける以外に道は無く、そのためのM&Aが成長戦略型M&Aであり、自社が成長すれば地域活性化にもつながります。それが真の意味での地方創生、ひいては日本経済全体の活性につながります。企業が成長するうえで一番重要なのは「目標設定」であり、リーダーは、多少強引であってもしっかりと企業の目標を設定しなければなりません。飛行機や船と同じで企業もどんな目的地・目標に向かって進んでいるのかわからなければ、従業員は不安を抱き、働く意欲も湧きません。
今から成長戦略型M&Aの研究を始めて、必要があると感じたなら、果敢に挑むべきです。そのきっかけとして売り手の経営者とトップ面談として会うのも良いと思います。またこれからは買って成長するだけでなく「売って」成長することも検討する視点が欠かせません。すなわち、自社を売却することで買い手企業の傘下一員となり、集合体を作ることは生産性を上げグループで100億企業を目指すこともできます。売却後も、経営トップとして舵取りを続ける方も少なくありません。その方たちは、自社だけではできなかったことが可能になった環境で、生き生きと経営にあたっています。これも一つの企業の成長の形です。
””ヒト・モノ・カネ・情報”を買うM&Aは「外需獲得」にも有効ですが、ヨーロッパの中小企業の海外取引率が30%前後なのに対し、日本の中小企業の売上高輸入比率はわずか3~4%で、それだけ海外でのビジネスが苦手なのです。では日本国内が今後20年間、売上高がじりじりと減っていくのを、手をこまねいて見ていて良いのかというとそれではダメで、他に解決策がないのだとしたら、やはり経営者が海外に出ていくという選択肢を考えないといけないのです。
・事例 ㈱森建設
社長就任を機に、地方の小さな町から海外を臨む地域のリーディングカンパニー。
海外におけるM&A成功のポイント「共鳴できる現地のパートナーを見つけ、足掛かりにする」「PMIは社長のキャラクターを知ってもらうことから始める」「社長自ら動く」「明確なビジョンを掲げる」
森社長「中小企業にとって、海外進出はハードルが高いと想像していたのですが、当社にとってのべトナムNICON社のような、ローカル企業と関係が築ければ決して高くありません。むしろ、自社と関係のある会社が海外にあり、そこから優秀な人材が来ることは、日本で働く社員たちのモチベーションになります。」
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内田
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2026年2月21日
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本
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【本】レビュー『歩く マジで人生が変わる習慣』
『歩く マジで人生が変わる習慣』池田光史 ニューズピックス
歩くことは色々な事を解決してくれます。運動により、心身の調子を整えてくれます。
「真に偉大な思想はすべて、散歩中に浮かんでくる。」フリードリヒ・ニーチェ(哲学者)
「茂み、木々、森、草地、岩の間を歩くほど幸せなことはない。」ベートーヴェン(音楽家)
「歩くことは人間にとって最良の薬である」ヒポクラテス(古代ギリシアの医者)
「睡眠と歩くことは、削ってはいけない。」ジョン・アダムズ(アメリカ第二代大統領)
メタ社のマーク・ザッカーバーグも「歩きながら考え、議論できる環境」を重視している。
“歩くオフィスがもたらす創造性 〜シリコンバレーが取り入れる「歩行思考」の秘密〜”
OpenAI社のことに関わる中で、テクノロジーや経済の未来は、いよいよこの歩くことの視点、つまり人間の身体性という視点を抜きにしては語れない時代に突入にしていくんじゃないか、と直感するようになった。人間の幸せは、動物として快調かどうかにかかっていると。文明の発展とともに人類が失ってきたものは何か、おそらくそれこそが-人類を人類たらしめた「直立二足歩行」ではないだろうか。そう僕たちは歩かなくなった。
この10年程で、何百もの研究論文が、歩くことと脳の関係を解明しつつある。アメリカ-ダートマス大学の人類学者デシルヴァは著書『直立二足歩行の人類史』において指摘する。歩行は脳を変化させる。しかも、歩行は創造性だけでなく記憶力にも影響を与える。ハーバード大学医学大学院レイティ、ベストセラー『運動脳』を書いたスウェーデンのハンセンであれ、多くの研究者たちが脳における「海馬」すなわち記憶や学習をつかさどる部位がよく歩くことで、体積の減少ペースを抑えるどころか、逆に鍛え抜かれて大きくなること明らかになった。僕たちが歩くと海馬でみずみずしいニューロンが次々の誕生し健康になっていくのだ。脳の海馬研究を専門とする東京大学の久恒准教授は「15分以上のウォーキングを週3回取り入れると、アルツハイマー病の発症率を35~40%抑えられるようだ」と言う。千葉大学-宮崎良文名誉教授たちは2004年から2018年の15年にわたって実施した実験から、都市歩行よりも森林修業をした人の方がストレスが低下することを解明した。現代人の脳は、むしろ常に強い覚醒・ストレス状態にありそもそも働きすぎており、そうした現代人が自然に触れると、人としての本来あるべき姿に戻る。
歩くことは、脳をリラックスさせる。スタンフォード大学での「歩く実験」では室内のウォーキングマシンを歩いたグループより、屋外を歩いたグループの創造性スコアのほうが、さらに高かった。そして面白いことに、屋外の中でも、人工的な都市の中を歩くより「自然の中」を歩くともっといい。過去の偉人に、それを体現していたウィーンの森を好んで歩いたベートーヴェンがおり『田園交響曲』は、自然の中を歩きながら作曲したという。
アイデアは呼ばれることなくやってくる。森の中を歩いているときに。
ベートーヴェンは毎日午後に歩くのを習慣にしていた。彼の場合は、後に持病の悪化や聴力の喪失を経験しているが、自然の中での長時間の散歩が、精神的な癒やしや健康の維持にも役立つと考えていた。
歩くと、長生きする。週150分のウォーキングを行う人は、運動をしない人に比べて、平均して3.4人~4.5人の寿命延命が見込まれることがわかった。またヨーロッパの研究では、毎日20分の散歩をすると、肥満の有無にかかわらず、身体活動がまったくない人と比較して、全ての原因による死亡リスクが低下することが示されている。歩くと、不眠が改善して、ストレスも減る。歩くと不眠も改善すると、日本の研究では、運動習慣のない健康な働く人々にとって、ウォーキングは入眠時間を短縮し、総睡眠時間を増加させる可能性があることが示されている。さらに、脳卒中のリスクも下がる。アメリカの2010年の研究で、毎日歩くなどの中程度の身体活動を行う女性は、脳卒中のリスクが減少することがわかった。前出のスウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンは、こう指摘している「私たちはもはや狩りも採集もしていない。そこに問題がある。動くことのない現代の生活は人間本来の性質を壊し、人類という種の存続を根底から脅かしている」。座る時間をこまめに中断することで、肥満、代謝異常、心疾患、がんのリスクを抑えられる。食後に歩くことで血糖値の急激な上昇を抑えて糖尿病予防に有効。
脳の健康に関する世界評議会、ブレイン・ヘルス・ネットワークのディレクター-英エクセター大学医学部名誉教授のジェームズ・グッドウィンによれば、この20年間だけでも、何が人を幸せにするのかを科学的に解明しようとした論文は、実に1万7000件以上も発表されているという。幸福はお金で買えるが上限があるという条件付きで、富がふえて貧困から脱する過程で幸福は増すが、概ね7.5万ドル(約1140万円)を超えると幸福度は横ばいになるという。自然の中を歩くことは、失いつつある好奇心や、日常では忘れさせられている欠乏の感覚を、鮮やかに呼び覚ましてくれる最高の場なのかもしれない。そもそも僕たち人類の身体の鋳型は、広大な大地を動き回り、長く過酷な狩猟と空腹を耐え抜いて歩き続けた時代に完成したのだから。グッドウィンは幸福についてこう指摘する。
「人の脳は動くことで進化したのだ。進化によって人間の身体は作られたのだ。それがわかれば、現在の座ってばかりの生活が、体と心にどれほど悪いかということも理解できる。さらに、現代人が健康で幸せに生きるために、進化の結果を利用する方法もわかるはずだ。」
『歩く マジで人生が変わる習慣』池田光史 ニューズピックス
歩くことは色々な事を解決してくれます。運動により、心身の調子を整えてくれます。
「真に偉大な思想はすべて、散歩中に浮かんでくる。」フリードリヒ・ニーチェ(哲学者)
「茂み、木々、森、草地、岩の間を歩くほど幸せなことはない。」ベートーヴェン(音楽家)
「歩くことは人間にとって最良の薬である」ヒポクラテス(古代ギリシアの医者)
「睡眠と歩くことは、削ってはいけない。」ジョン・アダムズ(アメリカ第二代大統領)
メタ社のマーク・ザッカーバーグも「歩きながら考え、議論できる環境」を重視している。
“歩くオフィスがもたらす創造性 〜シリコンバレーが取り入れる「歩行思考」の秘密〜”
OpenAI社のことに関わる中で、テクノロジーや経済の未来は、いよいよこの歩くことの視点、つまり人間の身体性という視点を抜きにしては語れない時代に突入にしていくんじゃないか、と直感するようになった。人間の幸せは、動物として快調かどうかにかかっていると。文明の発展とともに人類が失ってきたものは何か、おそらくそれこそが-人類を人類たらしめた「直立二足歩行」ではないだろうか。そう僕たちは歩かなくなった。
この10年程で、何百もの研究論文が、歩くことと脳の関係を解明しつつある。アメリカ-ダートマス大学の人類学者デシルヴァは著書『直立二足歩行の人類史』において指摘する。歩行は脳を変化させる。しかも、歩行は創造性だけでなく記憶力にも影響を与える。ハーバード大学医学大学院レイティ、ベストセラー『運動脳』を書いたスウェーデンのハンセンであれ、多くの研究者たちが脳における「海馬」すなわち記憶や学習をつかさどる部位がよく歩くことで、体積の減少ペースを抑えるどころか、逆に鍛え抜かれて大きくなること明らかになった。僕たちが歩くと海馬でみずみずしいニューロンが次々の誕生し健康になっていくのだ。脳の海馬研究を専門とする東京大学の久恒准教授は「15分以上のウォーキングを週3回取り入れると、アルツハイマー病の発症率を35~40%抑えられるようだ」と言う。千葉大学-宮崎良文名誉教授たちは2004年から2018年の15年にわたって実施した実験から、都市歩行よりも森林修業をした人の方がストレスが低下することを解明した。現代人の脳は、むしろ常に強い覚醒・ストレス状態にありそもそも働きすぎており、そうした現代人が自然に触れると、人としての本来あるべき姿に戻る。
歩くと、長生きする。週150分のウォーキングを行う人は、運動をしない人に比べて、平均して3.4人~4.5人の寿命延命が見込まれることがわかった。またヨーロッパの研究では、毎日20分の散歩をすると、肥満の有無にかかわらず、身体活動がまったくない人と比較して、全ての原因による死亡リスクが低下することが示されている。歩くと、不眠が改善して、ストレスも減る。歩くと不眠も改善すると、日本の研究では、運動習慣のない健康な働く人々にとって、ウォーキングは入眠時間を短縮し、総睡眠時間を増加させる可能性があることが示されている。さらに、脳卒中のリスクも下がる。アメリカの2010年の研究で、毎日歩くなどの中程度の身体活動を行う女性は、脳卒中のリスクが減少することがわかった。前出のスウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンは、こう指摘している「私たちはもはや狩りも採集もしていない。そこに問題がある。動くことのない現代の生活は人間本来の性質を壊し、人類という種の存続を根底から脅かしている」。座る時間をこまめに中断することで、肥満、代謝異常、心疾患、がんのリスクを抑えられる。食後に歩くことで血糖値の急激な上昇を抑えて糖尿病予防に有効。あ
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内田
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2026年2月7日
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