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【TAPの仕事】不況の中で元気づけること

 

今年2023年は日本全体の経済が冷え込み、不況気味になっているように感じます。

2008年のリーマンショックや2011年の東日本大震災の際も同様の空気を感じましたが、コロナウィルス蔓延とロシアウクライナ侵攻による今回の不況の方がよりシビアに感じます。

そんな時、お客様である経営者の方からは現在の経済動向や、今後の展望についてのお話を聞かれます。

銀行系が出している経済指標・東京商工リサーチや帝国データバンクから送られてくる冊子などに目を通し、何より他の経営者の方のお話に耳を傾けて、自分自身で感じたこをお伝えさせていただきます。

現在の北海道はコロナ資金と呼ばれている金利ゼロ/保証なしの借入金の返済がはじまりつつあり、まだ売上が戻ってきていない状況での多額の借入返済が苦しい事業者が多いように感じます。

北海道の東側-道東地方は牛乳を搾る酪農家の経営が大きく傾き、それが経済の冷え込みにつながっております。
中央酪農会議によるアンケートでは85%の酪農家が赤字、酪農の仕事を検討している割合が58%ということでした。

このような状況の事業者を元気づけることが出来るのか、展望をお伝えすることができるのか。
とても悩ましいことですが、やはり私たち税理士法人は会計数値を作り、それをもとに「良い点に焦点を当て」お伝えし元気づけることが大切な役目です。

苦しい中でも会計数値に良い点又は改善出来うる点は現れます。
・収益で増えている点、費用科目で減っている点はお伝えするべきです。(ex.農業:値上げをして増加した野菜売上)
・単発的な収入でもそれが将来につながる可能性はあり、深堀するとよいです。(ex.飲食業:コロナ下で発生したテイクアウト)
・不況の中でこそ、その事業者さんの強みは光るものです。(ex.歯科医院:不況で自費売上が減っていても強みの保険収入は安定)
・人件費が上がってもその分、所得拡大促進税制などの優遇税制で税金のキャッシュアウトが減ったことなど。

少しでも良い点にスポットライトを当て、伝えて元気づけることが出来たらと思っております。

 

  • user 内田
  • time 2023年4月8日
  • tag TAPの仕事
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レビュー『週刊ダイヤモンド ~人気資格「豹変」の舞台裏~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

週刊ダイヤモンド 2022/12/3号』株式会社ダイヤモンド社

以前から読みたいと思っていた雑誌記事でしたで、購入のうえ読んでみました。

公認会計士や社会保険労務士の記事も興味深かったですが、直接自分たちに関わる税理士のページを熟読しました。

・使い方次第で利益増にも貢献プロ士業&ダメ士業の見抜き方
経営者は士業を積極的に活用するべきで、それにより利益を生み出せる。士業の選び方次第で、あなたの会社の経営は確実に変わる。
まず頭に入れておきたいのが、士業に支払う報酬は「コスト」ではないということだ。コストと認識すれば、当然それは少なければ少ないほど良いという事になる。士業に支払う報酬は「投資」だ。わかりやすく言えば、士業に支払う年間報酬に対し、もたらされる利益がその報酬を超えているかどうかがポイントだ。何か相談をしたときに、提携先士業との連携チームを組成して、問題解決に向けた提案をしてくれたら、その士業は今後も付き合うべきプロ士業である可能性が高い。

・融資(資金調達=ファイナンス)への反応
融資業務に必要な資格はないが、取り扱うのは主に税理士と行政書士だ。潤沢な融資を受けられるかどうかは会社の決算書によるが、まずは赤字決算の場合、どれだけの対応ができるかに、その士業の実力が表れる。「赤字決算では融資不可能」と回答するようなら論外だ。
そして、できるだけ金融情勢に詳しい税理士を選ぶべきだ。例えば、自治体や金融機関が連携して提供できる制度があるが、こうした動きに詳しいのが付き合うべきプロ士業だとみていいだろう。
他にも、金融機関は貸し付けに積極的なタイミングかどうかなど、金融機関の内部事情も踏まえながら業務にあたることができるのであれば、なお良いといえる。

・クラウド化
クラウド会計ソフトのfreeeやMFが登場したのは2,013年、その後他の会計ソフトもクラウド化の波が押し寄せた。
クラウド化は、中小企業をサポートする税理士にも波及。税理士が複数のクラウド型ソフトを使いこなすことが当たり前の時代になり、今では顧問先企業の要望や規模、業種を聞いて、弥生やfreee、MFなどの会計ソフトを勧め分けすることが当たり前になっている。

・税理士事務所の経営課題
スタッフ退職により顧問先との業務履歴やノウハウが喪失し、属人化から脱却できずに新たに従業員を雇ってもベテラン従業員や代表税理士が新入り従業員の教育に手を取られ、最も重要な顧問先企業への会計や税務のコンサルティングなど、付加価値業務に専念できない状況になる。
そのため、デジタル化によりタスク管理やノウハウ共有ができていれば、会計知識のないパート従業員でも、日々発生する顧問先企業とのやりとりをすぐに担う事ができるようにしていく必要がある。
例えば、顧問先企業から、決算書作成のための資料が必要で、それがまだ顧問先から届いていない場合などは、アラートが出るなどの仕組みを作っていく。

・生き残りへ税目/業務/業種 三つの特化戦略
「税理士が税務会計の業務ができるのは当たり前」であり、プラスアルファがなければ、求められなくなる。
一つ目の「税目」特化の代表例は相続税・贈与税。不動産を多く所有しているような富裕層のお客様に向けたサービスは、不動産実務と土地評価に精通していることが必須で、難易度が高い。
二つ目の「業務」特化は例えば税務調査や資金調達業務などがある。資金調達業務では、顧客企業の状況の合わせて、最適なタイミングで制度融資による資金調達の提案が出来る税理士は、意外に少なく、それだけ税理士としての競争力が上がる可能性がある。
三つ目の「業界」特化は、外食や芸能、風俗業界などに特化することだが、この戦略で成功するには、業界に関する深い知識と愛着、顧問としてかかわってきた経験が欠かせない。さらに、その業界内の人脈も必須。普段の税理士業務をこなしながら、これらを獲得するのは相当な時間と努力が必要だ。ただし、それを得た時の果実はとてつもなく大きく、顧客から顧客へと芋づる式に顧問先紹介を見込めるのだ。

 

  • user 内田
  • time 2023年4月1日
  • tag
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JA浜中町 石橋会長のお話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毎朝『日本農業新聞』を拝読しておりますが、以前に掲載されていたJA浜中町-石橋会長の記事が面白かったです。

10年以上前ですが、仕事で石橋さんにはお会いしたことがありますが、その時は農協の組合長でいらっしゃって、農協の子会社を作ったり、ハーゲンダーツアイスに使われるレベルの高い生乳生産に取り組んだり、とても先進的な組合長さんという印象でした。

・研修牧場など常に新しいことに挑戦してきた
新しいことに取り組むときは、その必要性を示すために常に数字やデータを積上げました。
5年後、10年後を想像すると、新たな人が酪農に携わる基盤がなければ地域が維持できなくなると考えました。
今、地域の酪農者は移住者が3分の1を超えており、地域ににぎわいが生まれました。

・「世界一おいしい牛乳をつくろう」を合言葉に浜中ブランドを構築した
タカナシ乳業などの出資でハーゲンダッツジャパンを設立し、原料として選ばれたのが、データに基づいて高品質な酪農をしている浜中の牛乳でした。
家畜ふん尿、パーラーの洗浄水もすべてコントロールして、畑に還元しています。
浜中の酪農は世界一クリーンな環境です。私の誇りです。

・人と反対の意見を言うのは怖くない
信念を貫けない方が怖いです。組合長は誰もが「うちの組合のためになるかどうか」を軸に発言すればよいのです。
権力者から嫌がらせをされたこともありましたが、曲げて妥協をするより、意見を発言してきました。折れないわけではありません。話し合いによって折り合いをつけなければ前に進めないのですから。ただ、絶対に必要だという所は絶対に曲げませんでした。
私には仲間がいました。率直に意見を言い合える仲間がいて、常に前向きに建設的に意見を言い合えたことが、私の挑戦を支えてくれましたね。

・組織をまとめるということは議論を尽くすということ
組合長は意見を正々堂々と言う事が重要です。陰で言っても解決にはなりません。
私はJAの会議では全員に発言を求めます。情報伝達だけなら紙で済みます。
必ず発言をして、話し合いを重ねることが組織をまとめる、組織に参加するという事です。
組織をまとめるとき、議論の方向性がどうであれ、トップには強い覚悟が必要です。

・トップの決断
異論がどれだけあっても「自分はこういう意見だ」という意志を持って臨まなければ、右往左往します。トップは「結論はこうだ」と自身で考えて会議に挑むべきです。周囲のことを気にして、決断することができない「右顧左眄(うこさべん)」の態度は失格です。
そのためにもトップは、どうしてもという時は怒ることが必要です。そしてトップを支えるのが、職員やその他の役員です。陰でそのトップの悪口を言うのではなく、厳しい指摘でも時に意見することも重要です。組織は切磋琢磨して、トップは厳しいことを言ってくれる人を大切にする必要があります。

 

  • user 内田
  • time 2023年3月25日
  • tag 趣味・雑感
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【TAPの仕事】お客様に寄り添うこと

先日、弊社内の30年以上、この仕事に携わって来られたベテランスタッフの方とお話する機会がありました。
テーマはお客様に寄り添うこと
お客様は経営や税金のことで悩んでいらっしゃいます。
笑顔や柔らかい言葉で、とにかくお話を聞いてあげることが大切だとそのベテランスタッフさんはお話をされておりました。
お客様の個別の事情を覚えておいて、理解者であれ。そのように話を聞いていて感じました。
弊社の経営理念の最後に「お客様に寄り添い貢献してまいりますという言葉があります。

一つ一つの対話や行動の中で、出来る限り寄り添っていけたら良いなと思います。

この経験年数が短い方は「どのようにお客様に寄り添うと良いのだろう」と悩むかもしれません。
いくつかコツを書いてみたいと思います。
・お客様へ送る文書があれば、相手を思いやった言葉をふせんでも、メール文章等でも良いので付け加えましょう。(ex.寒い時期となりましたが、貴社の皆さま体調を崩さぬようご自愛くださいませ。)
前回までのお客様とのお話を振り返り(弊社ではカルテというものがあります)、その内容を伝えることで、「あぁ、この人は前のことを覚えてくれているのだな」と感じていただけます。
・相手のアクション、リアクションを待つのではなく、こちらから先に早めの連絡をしましょう。それが配慮ですし、相手を思いやった行動です。
・相手の良い所を見つけて褒めましょう。喜ばしい出来事を一緒に喜びましょう感謝をいつも言葉で伝えましょう。
・お客様の悩みは千差万別です。まずはお客様の悩みや痛みを素直に理解できるよう努力してみましょう。
・何かお客様でトラブルや困ったことがあった時のために、いつでも寄り添ったクイックレスポンスが出来るよう、少し時間と心に余裕を持っておきましょう。

  • user 内田
  • time 2023年3月18日
  • tag TAPの仕事
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レビュー『夜に星を放つ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜に星を放つ』 窪美澄 著  文藝春秋

第167回(2022年上期)直木賞、受賞作品。

直木賞作品は昔から好きで、読むことが多いです。

この作品は5つの作品が入った短編集で、家族にかかわる&星にかかわる良作が詰まっております。

特にコロナ禍で作られた作品だからこそ、人に会えない中で関係性を作っていくこと、家族を大切にすることを考えさせられます。

どの作品もオススメかと思いますが、最後5つ目の作品『星の随に』は印象的でした。

主人公の小学4年生の男の子は、昼-カフェ・夜-居酒屋をやっているお父さんがコロナ禍で夜営業を出来なくて経営が厳しく、お父さんとお母さんは離婚。
新しく来たお母さんは赤ちゃんを産んだばかりで気持ちが不安定。
とても複雑な家庭環境ですが、このような家族・環境にいる人は世の中にも多いと思います。
最後の場面、主人公が塾の帰りに、お父さんが改札前で待っていてくれて、家まで肩車をしてくれて帰る途中、夜空に輝くベガが輝いている。とても綺麗な描写です。

北海道は星が綺麗で、晴れた日は夜空の星が輝いて見えます。
ぜひまた近くの天文台に行ってみたいなと思います。

 

 

  • user 内田
  • time 2023年3月11日
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【TAPの仕事】繁忙期

 

 

 

 

 

 

 

ただいま、2023年の3月ですが、12月~翌年5月まではいわゆる会計事務所の繁忙期と言われております。

繁忙期とは言いますが、あまり残業をするのは良いことではありません。

TAPも10年くらい前はブラック体質で繁忙期は朝まで仕事をしているという時もありました。

昔の会計事務所というのは、よくそのような繁忙期は寝ないで仕事をするというイメージがあったのではないでしょうか。

時代は変わりました。そのような体質のままでは、若い方がこの業界に入ってこなくなりますし、資格勉強をする時間も無くなりますし、家族との時間も持てなくなります。

本人が「残業をしない仕事の進め方」を意識することも大切ですが、会計事務所が組織として職場環境を考えなければいけません。

繁忙期には仕事がたくさんあるように考えてしまいがちですが、先にその日その日の時間の締め切りがあって、それを超えて仕事をしないようにスケジューリングが大切です。

作業は極力ハイスピードで終わらし、だらだら物事を進めない。そして、「省ける作業・仕事がないか」絶えず意識することが大切です。

繁忙期こそ勉強をしたり、業務改善をするチャンスがたくさん詰まっております。

意識高い系で仕事に取り組んでいければと思います。

  • user 内田
  • time 2023年3月4日
  • tag TAPの仕事
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レビュー『赤と青のエスキース』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤と青のエスキース』 青山美智子 著  PHP研究所

少し前に2022年本屋大賞 第1位の『同志少女よ敵を撃て』を載せまして、とても読み応えのある作品でしたが、
ストーリーの意外性/感動という意味ではこちらが良いかと感じる良作でした。

赤と青という誰もが見る色に意味があり、そこには絵画と額装に壮大なストーリーが隠れておりました。
第一章から第四章、そしてエピローグとあるのですが、各章の題名が素敵ですし、特に第四章の『赤鬼と青鬼』という章での内容に驚かされます。

第一章を読み始めるとオーストラリアにおける日本人男女のラブストーリーで、
「あぁ、たまにラブストーリーを読むのも良いなぁ」
という感じで読んでおりましたが、話に非常に引き込まれますし、絵画とラブストーリーの関係性が絶妙なのです。

「画廊」という世界にも興味が惹かれる内容で、確かに独立開業をして画廊というものを開くことの難しさにも納得させられます。
このデジタル・DX・NFTの現代に「絵画」というものがどのような価値があるのか、絵画や漫画で身を立てる人の人生観に触れられることも醍醐味です。

絵画は確かに生活に豊かさを与えてくれます。
エスキース=絵を描くときの下絵のことらしいのですが、絵画を題材にした小説は新鮮でありましたし、驚くような展開もありますので、絵画好きな人にはお勧めの小説です。

 

 

  • user 内田
  • time 2023年2月25日
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