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借入審査のポイント
先日、ある金融機関さんの融資審査研修を受けてきました。
やはり融資のポイントは、ヒトモノカネの三点が基本的に大切のようです。
①ヒト
「信頼性。正直かどうかは最も重要な要素である。」
「謙虚さ。他人の意見を聴く姿勢があるか。」
「決断力・責任感。迅速な決断を行なっているか。失敗の言い訳を他に転嫁していないか。」
「計数観念。決算内容、今後の見通しを自分の言葉で説明できるか。」
②モノ
「製品力。市場に受け入れてもらえる独自性の高い製品があるか」
「技術力。他社と比べてどの点に優位性があるのか。それが受注につながっているのか。」
「サービス。他社とどこが違うのか。従業員の質はどうか。」
「販路。どうやって販路を開拓したのか、またはこれからするのか。それが今後も継続するか。」
③カネ
「売上高。規模、仕組み、売り先、部門」
「利益。儲かる体質への転換、経常利益+減価償却費が返済原資、赤字の場合の理由と改善策」
「自己資本。経営者の個人資産、債務超過の理由。」
「借入金。借入金回転期間、債務償還年数、借入金明細、メインバンク。」
「貸付金仮払金。実質的な赤字、社長貸付金」
「二期又は三期比較、B/SとP/Lの整合性、売掛買掛棚卸の回転率」
色々な要素はあるのですが、事業再生など行ってきた立場からしますと、
根本的なところでは経営者の人間性が最も大切のような気がいたします。
- 内田
- 2017年10月21日
- 税務・会計・経営
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業界地図
毎年9月くらいに『業界地図』という冊子が発売されます。
日本(世界)経済の業種ごと全体像がつかめるのでだいたい毎年、東洋経済と日経のものを読んでいます。
こんな感じでその業界のガリバー企業が載っているのですが、それでも業界の現状未来を知ることが
中小企業の今後に役立ちます。(一冊1,200円ほどです。)
東洋経済の方は最初に「注目業界」というコーナーがあってタイムリーな情報が面白いです。
2018年版には「AI業界」「宇宙開発」「ビッグデータ」などが取り上げられています。
毎年の経済環境の変化に驚かされます。
- 内田
- 2017年10月14日
- 本
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レビュー『世界一の生産性バカ』クリス・ベイリー
『世界一の生産性バカが1年間、命がけで試してわかった25のこと』クリス・ベイリー著 TAC出版
生産性のために命をかける必要はないと思いますが、FORTUNEベスト・オブ・ザ・イヤーにも
選ばれているという事で読んでみました。
・”時間””集中力””活力”を支配する
いつの間にか時間が経ってしまった、そんなことがありますが、時間をコントロールできればそんな
力強いことはありません。活力レベルは一日中絶え間なく変動しています。目覚ましのアラームは
セットしないで自然に目覚め自然に眠ることが良いそうです。
・インターネットは生産性を奪う
なるほどなと思う内容です。スマホやEメールも含めてインターネットは生産を根こそぎ奪い取るそう
です。重要かつ厄介なタスクに取り組むときは接続を切ると浪費する時間が減り良いそうです。
・運動という名の特効薬
ほかのことに費やす時間を削ってでも運動をすると活力と集中力が驚くほど向上します。運動不足は
脳がストレスに対処しづらくなるため仕事パフォーマンスにも悪影響を与えます。運動で活力を蓄える
ことが時間の節約になります。
・瞑想の効果
瞑想には集中力を高める効果もあります。瞑想により集中マッスルの筋トレができ、それが脳を奮起
させます。仕事から一歩引いて、自分は何を達成したいのか、いまどう感じ何を考えているのか気付く
ことで生産性が上がっていきます。
- 内田
- 2017年10月13日
- 本
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儲かる農業
『週刊ダイヤモンド』に儲かる農業という特集があり読んでみました。
JA解体でチャンス到来という言葉も題名に書かれておりましたがどうなのでしょうか。
農協改革をしても農協は必要でしょうし、全農の資材価格は下がってきている地域もあるようです。
2019年5月がJAグループ改革集中推進期限ということで、
2015年2月に農協法改正を政府が決定され(JA全中、農協への監査権限が廃止され一般社団法人へ。
JA全農、株式会社への組織変更が可能に。)、このまま2019年5月までに自主改革が不十分であれば
政府が介入する予定とのことです。
稼げる農家の共通点は「①JAに依存していない」「②サラリーマンを凌駕する所得」
「③拡大に向けた備えが充実」「④社長は生産よりマネジメント」とのことです。
茨城のワールドファームさんの耕作面積400ha以上、売上3億円以上などは凄いですね。
- 内田
- 2017年10月7日
- 本
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環境産業
世界から見た環境産業についてのセミナーに参加して参りました。
・6月にトランプ大統領がパリ協定の離脱宣言をしたことはアメリカの産業競争力を低下させる。
・中国は賃金が上がってきており、国として再生可能エネルギー産業の輸出化などの無形資産の付加価値化へシフトしようとしている。
・日本は1970年代のアメリカ-マスキー法という自動車排ガス規制を機に技術力を高め自動車業界で成功を収めることができたが、昨今はフランスが2040年にガソリン車ディーゼル車を廃止にする方針を掲げるなど、ヨーロッパが環境産業では先をいっている。
・日本でも温室効果ガス排出量は減ってはきているが、世界に比べるとはるかに低い。
環境という面ではまだまだレベルが低い日本。
これからの気候変動対策は国とのして競争力を高めるために絶対に必要な要素であり、
太陽光、風力、地熱、水力、バイオマスといった再生可能エネルギーを産業として伸ばしてしていくことが急務となっております。
例えば、北海道十勝で言いますと生物エネルギーであるバイオマスに力を入れてきております。
自然豊かな北海道では自然地域資源(森林、地熱、生き物等々)を用いてエネルギーを創り出し、産業化していくことが人口維持にも繋がる気がします。
- 内田
- 2017年9月30日
- 税務・会計・経営
- 0
税理士の仕事ってどんな仕事?
湊さんという税理士さんが書いた書籍に「税理士の仕事ってどんな仕事?」と聞かれればこのように答えます、と書かれてありました。
①税理士は単なる資格ではなく、1つの職業であり、国を支える重要な制度。
税金を扱うという点がきっと単なる資格ではないというところにつながっているのでしょう。
②数ある専門家の中でも、いろいろな分野の知識を習得できるバランスの良い職業。
世の中のさまざまな世界を見られることが税理士の魅力だと思います。報酬を頂戴しながら経営者の方からその分野のことを教えて頂いてる時もあります。
③自分の努力の結果が正直に反映される仕事
基本的にやればやるほど仕事は進むはずですし、効率的効果的に仕事が出来ればさらに良いでしょう。
④仕事の範囲がどんどん広がっており、いろいろな適性を持っている人がそれぞれの分野で個性を伸ばせる仕事。
ビジネス自体がグローバル化していますから国際税務に精通した税理士、事業承継でM&A等が増えていますから組織再編に特化した税理士、など増えていますね。
⑤女性が自分の個性や能力を伸ばすことができる仕事。
公認会計士もそうですが女性で伸び伸びと楽しく、そして子育てなどとともに仕事をしていらっしゃる先生は多いかもしれませんね。
⑥苦労が必ず報われる仕事
資格を取るときの勉強もそうなのかもしれませんが、特に後から考えると実はそうだったなと感じます。
どれもなるほどなーという内容で、ぜひ多くの若い方たちに目指していってほしい仕事だとも改めて思いました。
- 内田
- 2017年9月23日
- 税務・会計・経営
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世界の5哲人の考え方
ビジネス誌『プレジデント』で哲学大全という特集があって読んでみました。
その中でも特に興味があったのがソクラテス、ヘーゲル、デカルト、ニーチェ、カントという5哲人の考え方の特集。
ビジネス雑誌にこのような内容が載っていること自体が面白く、昔よく読んでした書籍を思い出したりしました。
●ソクラテス(前469~前399年) 「無知の知」
知を愛するソクラテスが嫌ったのが「もう知っている」と態度。「知っている」と思ってしまうと、それ以上に
知ろうとせずに思考停止してしまい成長できない。
対話を通して相手に自分の無知を自覚させ「もっと知りたい」という知的欲求を手法「問答法」を若者たちは
歓迎し常識がダイナミックに壊され、必ず新たな気づきが生まれた。
⇒ビジネスの場でも誰に対しても「〜すべき」という言い方はせず、相手の思考に寄り添って質問を投げかけ
出てきた考えを褒めて勇気づけながら、最終的に相手が自分自身できづくように促すのが問答法の極意。
また、「もう知っている」と思わずに考えることをやめない姿勢が時代に取り残されずにビジネスチャンスを
つかむことに繋がる。
●デカルト(1596~1650年) 「方法的懐疑」
どんなに疑っても疑いきれないものこそが真理の条件と考えた。誰もが正しいと認める結論を導く真理探求
のための4つの規則①明確に正しいとわからない限り真理と認めてはならない(明証)②問題をできるだけ
小さな要素に分ける(分析)③単純な要素から複雑なものへと順序立てて認識する(総合)④すべての箇所
に見落としがないと確認できるまで検討を繰り返す(枚挙)
⇒ビジネスの場でも「真理探究のための4つの規則」は非常に有用 例えば上司から仕事の段取りを言われた時
第1段階:何事もまず疑ってかかり、上司の言った段取りが妥当か、そもそも指示された業務が必要か疑う。
第2段階:上司からの指示内容をできるだけ具体的な細かい作業レベルに落とし込む。
第3段階:細かい作業レベルを単純なものから複雑なものへ、やる順番を並べ替える。
第4段階:すべての過程で見落としが無いことを再確認、検算をする。
●カント(1724~1804年) 「批判哲学」
私たちは、確固たる「物」をありのままに捉えていると思いがちだが、実は違うというのがカントの主張。
「物」という対象に人の認識がした従うのではなく対象物は人の認識に従うことで規定される。
「物自体」の可能性に迫るには、表面的なことに目を奪われるのではなく、物事の本質を追求することが
必要だ。
⇒ビジネスにおける本質的なニーズを探るためにはカントの主張が役に立ち、市場や物事の本質は何かと
という認識自体、時代によって刻々と変化しているため絶えず本質を追求する姿勢が求められる。
また自分にしか出来ない仕事をして抜きんでるために、自己の内部を掘り下げ個性の本質を見極める作業
が欠かせない。
●ヘーゲル(1770~1831年) 「弁証法」
弁証法は「正・反・合」という3つの側面で事物の変化を捉えます。人間は現実の世界にあるものを、その
時点の姿を見て「〇〇」であると認識します。これが「正」の側面です。しかし時が経つと、同じ事物をが
違う姿を見せます。これが「反」です。反が現れると正を否定しがちですが、弁証法では両者に優劣を付けず
反は正の要素を取り込んで「合」という形に統合され新しい「正」となります。この問いを繰り返すことで
人間の認識力が高まり、その結果として「絶対真理」に到達できるといのが、弁証法の考え方です。
⇒ビジネスでの商品開発を弁証法の視点から見ると、すべての商品は永遠に変わることのない「本質」と時間
の経過によって変わる「側面」を持っていると考える。弁証法の視点から市場を見れば、ニーズの変化に対応
するヒントが見つかるだろう。
●ニーチェ(1844~1900年) 「超人思想」
「神は死んだ」ここで言う神とは、世の中の善悪の基準などを決定する伝統的な価値観秩序です。私たちは
自分を支配する神に逆らえず、常に強いものに対してルサンチマン(怨恨感情)を抱いています。ですから
神を殺し自分を超えて新しい秩序を打ち立て創造的に生きていくことで「超人」が誕生します。
⇒ビジネスパーソンにも様々な神が存在するでしょう。ライバルが多くて出世が叶わない、少子高齢化だから
売上が伸びない、それらすべてが殺すべき神なのです。ニーチェは「今この瞬間を生きよ」と言います。明日
死ぬかもしれないと思えば、今の瞬間に永遠があり、今の自分に満足せず、少しずつ人間性を磨いたり、仕事
のやり方を改善したりすればよいのです。
- 内田
- 2017年9月17日
- 趣味・雑感
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