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【本】レビュー『税理士の業務におけるクライアント対応のポイント』
『税理士の業務におけるクライアント対応のポイント』坂部達夫 新日本法規
税理士事務所の業務は、いつも納税者(お客様)と国税当局との「思惑(法律解釈)の違い」のはざまで波風にさらされています。私たちは債権者に対して無限責任という重責を負っています。また、本来業務の周辺にある、経営や相続に関するもの、個別には資金調達・補助金確保、遺言作成支援や相続税の試算、不動産の活用に関する相談など、持ち込まれる相談は多岐にわたります。これらの周辺業務は税務リスク、契約の在り方、収入化への工夫など、業務として依頼を受けるための処方箋も必要になります。
・【契約】Q:HPを見て新たな契約依頼がありました。新規契約自体はうれしいのですが、どのような顧客か分からず、正直なところ不安です。このような場合、どのような点に注意して契約をすればよいでしょうか。
A:契約締結前に、なぜ前の税理士との顧問契約を解除したのかその原因、先方の人間性は確認したいものです。しかし難しいこともあり、顧問先からの紹介でない今回は、総勘定元帳、過去3年分の決算申告書、定款、登記簿謄本、面談により、判断するしかないと思います。また、事業年度途中ではなく、年度を締め切っての乗換え・移行手続を検討すべきでしょう(期中交代の場合、前税理士の業務内容に責任を負わないことを契約明示。)。必要資料が直前まで提供されないなど誠実さに欠ける場合は断る勇気も必要です。
・【契約】Q:長い付き合いの顧問先であるホテル運営会社から顧問料の値下げを求められました。コロナ禍で社員をやむなく解雇したため、宿泊需要が回復しても、人手不足で宿泊客への対応ができず、業績が回復できていないという理由です。どんな点に注意して契約を見直せばよいでしょうか。
A:人手不足が解消したら元どおりの業績が見込まれる顧問先。今後も付き合っていきたい顧問先なので、契約書の報酬額や他の条項で、値下げをどう盛り込むか、工夫をしましょう。しかし、1年後に業績回復が出来ない場合は、提供している業務内容の見直し(削減)又は事業再生や廃業支援、契約打ち切りも視野に入れましょう。金融支援、補助金申請などの業務で収益が望めないか、業績回復のためのコンサル業務、M&Aなどの受託可能性も検討します。役務提供内容を変更せず値引きを行う場合は、毎月の請求書に値引き金額を記載し、正規料金から期間限定で減額していることを依頼先に明確になるよう心がけましょう。
・【契約】Q:飲食店を経営している顧問先は、コロナ禍以降経営が思わしくなく、顧問料を直近6か月滞納しており、ついに支払の猶予を求められました。長い付き合いなので、当面やむを得ないと思いますが、どんな点に注意して契約を結び直せばよいでしょうか。
A:顧問先が再建可能か検討し、可能と思えれば覚書で6か月分の支払期日を明確にした上で、滞納分の分割・上乗せ返済などを検討します。再建困難であればその旨を伝えて清算等の中で滞留債権回収を可能な範囲で織り込みます。顧問料を下げるのであれば、業務範囲の限定(定期訪問面談回数を減らすなど)を併せて協議しましょう。顧問料滞納は契約解除原因である債務不履行(民541条)が発生しており、契約解除を検討すべきです。契約終了後も関係維持に努め、個別の依頼を受けて対応します。紹介を受けることの可能性や新事業チャレンジに関わることもあると思います。
・【契約】Q:顧問先から事業承継に当たっての株価のシミュレーションを依頼されました。顧問先からは、別途契約を結びたいという申し出がありましたが、どのような契約を結べばよいでしょうか。
A:顧問先には、税務の知識を活用し、経営や個人生活の課題解決を求める要望が潜在的に存在します。その課題は環境や時間で変化し把握しにくくなっており、仮に気が付いても相談する人はごくわずかです。税理士事務所側も課題抽出のうえ、解決策の提示を実行支援するノウハウにバラつきがあり、その結果「あの事務所は相談に乗ってくれない」などという不満が募ります。最近では金融機関を中心に「事業承継」「事業再生」「不動産有効活用」などを特定の税理士法人と提携提案する事案が増え、自分たちの税理士事務所が有償で対応できれば信頼性向上と収益性の向上につながります。以上を踏まえて、事業承継に当たっての御提案書では、現経営者の退職金の適正額の算定とそれに伴う株価シミュレーション及び株式譲渡適正額の算定、株式移転の方法・時期が課題となり、担当者が顧問先へ始動する建付けとします。
・【税理士業務】Q:否認リスクを承知で申告してほしいと言われました。どのように対処するとよいでしょうか。
A:「節税(合法的減税)」「租税回避(法律には則るが通常ではありえない不自然不合理な取引形態を採用した減税)」「脱税(課税される要件があるにも関わらずこれを故意に隠した減税)」の違いを説明し、相談を受けたケースがいずれに当てはまるかを顧問先に説明します。脱税や租税回避の否認規定に該当する場合は、法の定めを説明し、否認を承知して申告が出来ないことを伝えます。判断に迷うグレーゾーンの場合は、書面にて説明をして、クライアントに判断し記録します。その場合には、税理士の説明義務違反が問われないように注意をします。
・【税理士業務】Q:担当職員がクライアントに証拠資料の提供を依頼したが拒否された。
A:クライアントが適正に資料を提供されず要請が不適切な時は、不適正の理由を説明し、法令に適合した申告となるよう適切な助言指導をするとともに、重加算税などを招くリスクを十分に理解させ、クライアントが法令不知により損害を被ることがないよう配慮する義務が税理士事務所にあります。職員の債務不履行は=税理士の債務不履行と同視されますので、クライアントが脱税を志向する兆候がある場合、事務所内で情報共有できる体制と環境を整えることが重要です。
・【周辺業務】Q:顧問先より銀行から融資を受けたいので支援してほしいと依頼されました。通常の顧問業務以外の業務のチャンスですが、契約のやり方からどのように対応すべきでしょうか。
A:融資を受けるためには創業以外決算申告書と共に、月次試算表の提出も求められることがあります。実際に融資支援を行う場合には、通常の顧問契約とは別に契約を結び①業務内容の範囲②対応する期間③報酬金額④報酬の支払時期・方法⑤融資が受けられるとは限らない事、を契約で明記します。
・【周辺業務】Q:顧問先よりクラウド型の会計ソフトを導入したいと相談を受けました。どのように対応をしたらよいか悩んでいます。その活用方法と導入支援として何をするべきかを教えてください。
A:顧問先は導入で経理業務を効率化したいと考えていると思いますが、導入だけで効率化はされませんので、決済に関係する業務をクラウド型会計ソフトへ生かすよう設計し直す必要があります。再設計が必要な業務は①経費の決済方法②物品の購入方法③インターネットバンキングの活用、です。その他、管理業務、請求業務、給与計算業務、立替経費精算業務などを自動化することで作業効率を高められます。
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内田
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2024年10月5日
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本
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【本】レビュー『小さな会社の社長の戦い方』
『小さな会社の社長の戦い方』井上達也 明日香出版社
・社員にあなたの考えを伝える
社員を育てる時に重要なのは、自分の考え方を正確に伝えることです。社長が評価することとしないことを明確にしないといけません。「こういう行為は評価する」「こういうものは頑張ったとしても評価しない」これをきちんと社員に伝えます。何も社員マニュアルとかぐごいものではなく、簡単なものでいいのです。
・未来の仕事を準備する
小さな会社の社長は、今のお金を稼ぐために何でもするのが必須です。しかし、それだけではダメです。社長がすべき仕事にはもうひとつあるのです。それは未来の準備です。社長はこの2つを同時並行して行う事が必要です。「未来に売れるビジネスを今、つくること」
・強力なエンジンを積んでいる人を雇う
経営も昔のように、みんなの力を結集して頑張れば勝てるという時代ではなくなってきました。ですから人を雇うときには頭のよい人を採用すべきです。頭の良い人とは有名大学の人ではなく「様々なものに興味を持ち、常に自己変革しなければと、もがき苦しんでいるような人」です。こういう人は指示待ちではなく、自発的に素晴らしい方法を考えて、会社をぐんぐん伸ばしていく可能性があります。人間は鍛えれば伸びるのではなく、そもそもの素質がありますので、ダメな奴は何をやってもダメなのであり、普通よりちょっとだけ頭のよい人を採用できるようにしましょう。
・一人前の社員に育てる
会社がある程度の規模になったら、次に社長がするべきことは、個々のお客さんを担当することではなく、部下を育てる、やる気にさせるための仕事なのです。社長が大きな売上を上げると社員は「なんだ、じゃあ私たちが頑張らなくても社長に任せておけば大丈夫」と考えるようになります。このような事にならないように、社員を育てるという事を常に頭に入れて会社経営を行っていただきたいと思います。
・成功をするための「信用」の貯金
昔から言われている経営者の格言-「信用第一」。これを守れない経営者は枚挙にいとまがありません。「信用を失ってでもお金を選んでしまう」「自分が得することを選択する」こういう経営者はまず成功はしません。いつも約束を破る人がある日「お金を貸してください」と来てもお金を貸さないですよね。一方で、いつもきちんと仕事をしている人がたまたまミスをして謝りに来た時、あなたは怒りませんよね。
・クレーマーから社員を守る
もう昔のように「クレームは宝物、お客様は神様です」なんていうことを言っていると、社員がどんどん疲弊してしまいます。社員を助けるためにも変なクレームを言うお客様、常識が違うお客様、やばそうなお客様は毅然とした態度でスパッと切るべきです。社員ではなく社長に直接クレームを言ってくるお客様は私は即座に切っています。社長に言えば何とかしてくれるだろうという姑息な考えも気に食わないですし、今後も何か何か問題があったら社長に直接言えばいいんだなという感覚を持たれるのも嫌だからです。
・成功に終わりはない
利益もある程度発生し預金もそれなりに増えてきたという社長はある日ふとこう思います。「もう自分は成功したと言えるんじゃないか」「うちの会社もなかなかいい会社になってきた」「最近は、社員も喜んで仕事をしているようだ」こんなふうに思ったらもう社長としては終わりかなと感じます。自画自賛したりこれからは社会貢献したいなどとおごり高ぶったときに、会社はどんどん下降していきます。社長とは常に様々なことを心配したり、周りの出来事にビクビクしながら、それでも死ぬまで走り続ける人です。もしも少しでも心の平安を求めるならばすぐに社長を辞めるべきです。「もっとお客様に喜んでもらえることはないか」「今のサービスをどう改良したらいいか」「社員が働きやすい環境とはどういうものなのか」考えなければならないことはいくらでもあります。
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内田
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2024年9月28日
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本
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【本】レビュー『イーロン・ショック』
『イーロン・ショック』笹本裕 文藝春秋
元Twitterジャパン社長が書いた、イーロンマスクによるTwitter買収における「破壊と創造」の215日について書かれた書籍。
●私が見たイーロンという男
イーロンの表と裏を見てきた私からすると、彼はすごく複雑。表に見ている彼のドラえもんに出てくる「ジャイアン」のような豪胆さ。そしての裏にある「のび太」。どちらも本物のイーロンなのです。イーロンの守護は常に「人類」、本当は何世代もかかることを生涯の中でやり遂げようとしていて、ものすごく時間に敏感、「なぜこの人はこんなに生き急いでいるのだろう」とよく思います。Twitterの社員を7800人から3000人に減らすのも通常半年ほどかかる所を、あっという間に3、4日で決断して執行してしまった。イーロンがつねに言っているのは「とにかく俺は、強いやつしか残したくないんだ」ということで、それはつまり「棚を壊しても、それをまた作っていこうとする人」を彼は望んでいるという事です。イーロンがTwitterの買収を完了したのが2022年10月28日、それ以降は毎週土曜日になんらかの指令があり、彼からまたは誰かを経由して来ることもありましたが、たいていは「明日からやろう」「今からやろう」「3時間後までにこれをやってくれ」という指示もよくあり、決断の早さには妥協を許さず、矢継ぎ早に指示が飛んできました。一方で解決方法について説明がついても、イーロンは自分で回答を出さず、「じゃあどうしたらいいんだ?」とまわりに意見を求めます、細かいところまで指示するトップダウンのイメージがありますが、大きな流れではそうなのですが、細かいところについては人の話を聞いてくれてけっこう任せてくれるのです。
●破壊-Twitter買収の一部始終
買収後イーロンから「すべての経費をいったん止めろ」という指示があり、立替経費精算が済んでも振り込まれない未払い状況となりました。責任者がプライベートジェット使ったり、キャリアと組んでショートメッセージを打ちTwitterに月8千万円を請求させていた事が発覚し500億円コスト削減しろという短期目標の中、コスト削減が実現しました。イーロンとは買収後週2回ぐらいビデオ会議をやりましたが、Slackで突拍子もない内容とタイミングで連絡が飛び交いカオス状況ではありましたが、直接ボンと質問が来るので自然と組織の壁が取り払われていっている良い面がありました。日本法人のボーナスや報酬内容も相当変わってしまい、そこに対してイーロンは「未来に期待してね。今は耐えてね。」と社員に言い続けるのですが、それは都合が良すぎると思い日本でのリストラや戦略に反対したところ、私は退職となりました。もし私がイーロンなら「横串」で組織を見ることのできるCOO(最高執行責任者)を入れます、ビジネスモデルがわかっていながら、イーロンの価値観に共感できる人を参謀として置かないと、組織が分断されて有機的に機能せず失敗すると思います。私はそのようなイーロンのビジョンに共感する参謀になりたい気持ちがありましたが、あまりにも破壊的で折り合いをつけられず2023年5月末という7か月で退職することになりました。
●イーロン・ショックは他人事ではない~AI時代に生き残る働き方
2年ほどシンガポールに住んで感じたこと、それはグローバルな激しい動きの中で、日本は経済が停滞しているわりに「平和」だということ、これはとても危険なことだと思っています。日本では「現状維持」や「前例踏襲」が重んじられる傾向にありますが、いまのような変革が求められる時代においては足かせになりますので、ぶち破るためには日本にも「イーロン的な存在」が必要なのかもしれません。リミットを外していけるような人物です。アメリカにはもともと「イーロン的な存在」が期待されている空気感があります。これまでイーロンがやってきたことは、それも「破壊と創造」です。スペースXではロケットを4機も5機も破壊して、結果的にその次のロケットで成功させました。テスラでは2019年くらいにお披露目したサイバートラックが壊れてしまいましたが、2023年に発表した時は壊れませんでした。破壊する一方で、創造していく力もその何倍もある。彼の場合は、そこでまわりの人間や世間を敵に回してでも戦って、そこから何かを作り上げていきます。但し、日本人に「出る杭になろう」と言っても、DNA的なところで合わないかもしれない。であれば日本人の「エコシステムを大切にする」「和を重んじる」とい部分をむしろ強みにしていくのもひとつの答えです。ドラスティック的な破壊と創造ではなく、その中間的な「破壊する部分は破壊しつつも、根本的な和は維持しつつ創造していく」。そのほうがサステナブルで、日本に合っているかもしれません。
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内田
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2024年9月21日
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本
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【TAPの仕事】理念研修
足寄町のKOYA.lab陵雲荘さんという場所で新卒5年以内のメンバーで理念研修を行いました。
若手の皆さんに伝えたかったことは、自身の目標(理想)は文章などで見えるようして、頻繁に見て行動することで実現するという事です。
もちろん企業としての経理理念・経営方針についてもそうなのですが、自身の事も同じです。
研修の前半では、代表者自身が使っている手帳をもとに、目標設定や手帳の使い方について話をしました。
研修の後半では、税理士法人TAPの3つの経営方針に照らして、3つのテーマについて3人ずつに分かれてディスカッションをしてもらいました。
●テーマ①自分がこれがさらに出来たら事務所サービスが充実するかも、ということを話し合い、発表してください。
税理士法人TAPの1つの目の経営方針「誤った儲け主義を持たず、業務内容の充実、地域とお客様への貢献に重点を置きむやみに規模
を追いません。」に照らしたディカッションテーマです。
ご自身の強みを考えて、どのように力を発揮していきたいかを問いました。
●テーマ②仕事の中で最近大変だったこと。そこから学んだことを話し合い、発表してください。
税理士法人TAPの2つの目の経営方針「課題や困難を歓迎し、その困難さにかかわらず地域とお客様に最も効果の大きいサービスを
提供します。」に照らしたディカッションテーマです。
仕事の中での困難を乗り越えて、いかに自分が成長できたかを問いました。
●テーマ③事務所内の周りの人の言動で「これは真似したいな」という事がこれまであったことを話し合い、発表してください。
税理士法人TAPの3つの目の経営方針「一切の秩序を公平性、人格主義の上に置き個人の技能を最大限度に発揮させます。」に照らしたディカッションテーマです。
自分が今後どのような人物になっていきたいか、所内の人の良い所に焦点を合わせて考えてもらいました。
テーマ③についての発表内容を記載します。
・Sさんからの発表
〇〇さんは先輩の〇〇さんを見て言葉、考えていること、準備が大切ということを学んだとのことでした。帯広事務所では〇〇さんも同じことを言っておりました。〇〇さんの話し方は、相手の目線にたってわかりやすく相手に伝えており真似したく、話しや考え方がわかりやすくまとめてくれている、と感じました。〇〇さんはJDL導入担当として〇〇さんの考え方や進め方が真似をしたく参考にしたいとのことでした。〇〇さんの御客さんとの距離感、怒りを買わない距離感が良いと感じました。
・Oさんからの発表
同じ事務所内の〇〇さんの話し方がうまいなと感じ、相談事をしたときに状況の整理をしてくれますし、課題の内容、必要なことをタスクとしてまとめてくれております。また、仕事においてぬかりない話し方、とがらないようにやわらかい話し方が印象的です。帯広事務所の話では〇〇さんの仕事の速さが真似をしたいというお話で、月4件は決算があるが月始めに申告準備まで出来ていて素晴らしいとのことです。
・Sさんからの発表
〇〇さんは日頃から仕事をばりばりやられていて、わからないときに説明が丁寧でわかりやすく、理解+説明という両方を兼ね備えるのが大切ということでした。〇〇さんは奢らない、スキャンの仕事も教えてください、といって前向きに取り組んでくれて仕事への姿勢が真似したいと感じました。また〇〇さんについて、業務の標準化に向けて積極的に色々と気づいて、提案をしてくれて、新しいことをやる時に抵抗が無く取り組んでくれてよかったです。
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内田
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2024年9月14日
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TAPの仕事
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AFCフォーラム2024年9月号 記事
(写真をクリックすると大きくなります。)
日本政策金融公庫により1万部以上発刊されている、農林水産行政や政策金融の解説議論を提供する機関紙から依頼され記事を書きました。
上級農業経営アドバイザーがどのようなことをやっているかの広報の意味合いもあるそうです。
ここ数年の農業分野の厳しさを中心に書かせていただきました。
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内田
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2024年9月7日
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メディア情報
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レビュー『覚悟の論理』
『覚悟の論理』石丸伸二 ディスカヴァー
前・安芸高田市長、2024年7月の東京都知事選に出馬した石丸伸二さんの、
私(石丸さん)は安芸高田市を何とかしたい、
自分の願いを叶えていくために必要なもの、それは「
覚悟を決め「こうなりたい」
本当ならば大人の役割とは子どもたちの手本になることです。
「恥を知れ」
2005年までの平成の大合併をして15年間特別なお小遣いをも
人口戦略会議・地方自治体「
入ってくるお金を増やすのは基本的に無理、
安芸高田市では2015年時点で公共施設の30%
「安芸高田市を、世界で一番住みたいと思えるまちへ」という私がよく使う言葉。この内容について質問を受けましたがあえて説明はせず、まずは皆さんに考えてほしいと思って説明をしません。
「住みたい」であって住みやすいではありません。快適さや便利さを求められば、多くの人は都会に向かいます。そうではない価値観を重視したい。
そして「と思える」という部分が一番重要で、住みたい理由は住民の数だけ存在し、SNSのいいねの仕組みのように、主観的な評価を客観的に捉えていけば、そこに経済的な価値が生まれます。
「この町に住みたいと思える理由」を分かち合うことは、市民としての意識や市に対する誇りの醸成につながります。
安芸高田市でも毛利元就・神楽・サンフレッチェ広島という熱中できる「地域に対する住民の誇り」=シビックプライドを引き出してきました。
出たとこ勝負はしない。運には任せない。勝算があると見込めたことを、戦略的に進めていく。組織も個人も同じように考えます。
もし新しい挑戦をする覚悟が決まらない、勇気が出ないというのなら、それは損失と利得の分析がまだできていないということ。だったらやらないほうがいい。
新しい挑戦ができない自分を卑下するのではなく、「危ない、危ない。思い付きで飛び込むところだった。」と前向きに捉えればよいはずです。
うまくいかないことが山ほどある人生だからこそ、こうありたいと思う理想を持ち続けてください。何かを願い心を燃やすことが、楽しく生きるコツだと思います。
本書の印税の著者分は、すべて安芸高田市の収入となります。これも「安芸高田市を何とかしたい」と願い、考えた結果です。
目指す地点がどれほど遠く、高く見えたとしても、落ち着いて、戦略に落とし込んで考える。その道のりを描いた先で、静かに覚悟は決まっていきます。このプロセスが「覚悟の論理」です。願い、考えるという「人を人たらしめる行い」とも言えます。
今、変化が速く大きい時代だからこそ、覚悟は必要です。みなさん、覚悟はいいですか?私はできています。自分の信じられる道を歩いていきましょう。
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内田
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2024年8月31日
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本
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【TAPの仕事】新卒2年間の研修について
弊社TAPでは新卒入社後2年間、専門の講師の方をお呼びしまして、研修会をお願いしております。
入社後2年間、3か月に一回、計8回、3時間~4時間ほど、同じ境遇のメンバーと一緒に、自分自身を振り返ってもらいます。
事務所として講師の方にお願いしているのは、例えばこんな感じです。
テーマ 「繁忙期終了後の自分の成長を考える。」
目的 「TAPでは今年4月より新卒社員が2名入社をし、2年目のメンバーも欠けることなく、また会計事務所の繁忙期である5月までを無事に乗り越えることができました。
新卒社員も2年目の社員も、12月~5月という会計事務所の繁忙期を乗り越え、繁忙期の中で成長したのではないかと感じております。この繁忙期を特に前回の研修4月から3か月ほどの自分を振り返ってもらいたいと思います。
また、繁忙期が終わり少し時間的に余裕ができるこれからの3か月間で自分自身の成長のために何を課題と定めて取り組んでいくか、この点を研修の中で扱っていただけますと幸いです。
弊社の経営方針に
「一切の秩序を公平性、人格主義の上に置き個人の技能を最大限度に発揮させます。」
という内容がございます。こちらのように自分の技能を最大限度に発揮させるために、何をやっていけば良いかということも考えてもらいたいと思います。」
社会人となって1年目~2年目はとても大切な時期と考えます。
もちろん所内の人間に研修を行ってもらう事は大切なのですが、外部のプロの方に研修をしていただく機会は、他では得られない貴重な時間であり、講師の方にはとても感謝しております。
自分のことを良い方向に変えていく事ができれば、それは一生の財産になると思います。
1年目・2年目の人には、研修の中で学び、仕事の中で学び、自信の人生を豊かなものにしていってほしいと思います。
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内田
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2024年8月24日
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TAPの仕事
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