【本】レビュー『働く君に贈る 25の言葉』
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内田
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2026年3月21日
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本
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『働く君に贈る 25の言葉』佐々木常夫 WAVE出版
特に若手の方にとって、社会で働き始めることは不安もあるはずです。そのような時に、他者を思いやる優しさの大切さを語る佐々木常夫さんの言葉は心に響きます。
advice01 強くなければ仕事はできない。優しくなければ幸せになれない。
優しさを貫くのは、簡単な事ではありません。口先だけの優しさは、かえって人を傷つける結果となります。相手と真剣に向き合わなければなりません。これは骨の折れることです。弱い人を守ることによって、強い人から攻撃を受けることがあるかもしれません。ときには、優しさを捨てて、誰かを切り捨てたほうが楽になれることもあるかもしれません。それでも、優しい心を失わないでほしい。なぜなら、それが、幸せになる唯一の方法なのですから。
advice11 「思い込み」は、君を間違った場所へ連れていく
仕事に取りかかる前に考える、そのときに、気を付けなければならない落とし穴があります。それは「思い込み」です。どんなにしっかりした計画を立てても、それが思い込みに基づいたものであれば、その仕事は台無しになってしまいます。特に気を付けなければいけないのは、「こうに違いない」とか「当たり前だ」と思ったときです。このように直感的に確認したときこそ思い込みの可能性が高く、作業が途中まで進んだときに、もう一度相手に確認するのがいいでしょう。
advice12 事の軽重を知る。それが、タイムマネジメントの本質だ。
(入社したばかりはすべてに全力で取り組む必要はありますが)重要度の低いものは拙速でもいいから早く終わらせ、雑務はポイントさえ押さえておけば完成度は低くて構わないのです。その代わり、重要な仕事には全力を注がなければなりません。私たちに与えられた時間は有限です。体力や集中力にも限りがあります。だから、いい仕事をしようと思ったら、「最小投資」で「最大効果」を求めなければなりません。タイムマネジメントは、時間を管理する事ではありません。何が重要な仕事なのかを考える、仕事を管理することです。
advice16 せっかく失敗したんだ、生かさなきゃ損だよ。
失敗した時は、まず何よりも誠心誠意、謝罪する以外ありません。ただ、落ち込んでばかりいても仕方ない。前向きにとらえなさい。あらゆる失敗には、成長のタネが隠されています。クレームを指摘されたことを感謝したほうがいい。なぜなら、多くの人はなかなか怒ったりしないからです。怒る事はエネルギーを消耗します。それに、後味だって悪い。またクレームはむしろチャンスと捉えたほうがいい。相手の人との人間的な距離を縮める絶好のチャンスなのです。ここで誠意を込めた対応ができれば、相手の方との信頼関係を一気に気づくことができます。
advice24 運命を引き受けなさい。それが、生きるということです。
失敗困難から逃げることなく、その一つひとつを乗り越える。その積み重ねが、何があってもそれを引き受けようとする覚悟を育ててくれて、人生を生き抜いていくには、その覚悟こそが大切です。私たちは、誰しも運命を背負っています。親や兄弟を運ぶことはできませんし、能力や容姿も天から授かるものです。どの時代を生きるかを選ぶこともできません。これらはすべて、所与の条件として私たちに与えられるものです。それらを引き受けて、生きていくほかないのです。受け入れる運命のなかで、改善するための努力をすることはできます。よい習慣を身に付ければ、才能を超えることはできます。
advice25 人を愛しなさい。それが、自分を大切にすることです。
人は誰しも、いいところもあれば、悪いところもあります。だから、常に、その人のよいところに着目することです。これを習慣にしてしまうのです。人を好きになるということは、人を嫌いになることに比べて、ずっと幸せを感じるものです。なぜなら、誰かを好きになると、その人も君のことを好きになってくれるからです。そして、誰かに好意をもってもらえると、君はもっと自分のことを好きになれます。自分のことが好きになれたときにはじめて、人は幸せを感じることができるのです。仕事に結果をもたらすのは、能力というよりも熱意です。そして、熱意を生み出すのは、一緒に働く人たちとの間の信頼関係であり、「その人たちのことが好きだ」と気持ちなのです。
仕事をする上では強さが必要です。
困難な仕事を成し遂げる「粘り強さ」、失敗しても叩かれても立ち上がる「芯の強さ」、ときには自説を押し通す「気の強さ」も必要でしょう。しかし、強さだけでは幸せになることはできません。強さの根底に優しさがなければ、幸せになることができないのです。

