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レビュー『史上最強のCEO』
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『史上最強のCEO 世界中の企業を激変させるたった4つの原則』 ジェームス・スキナー フローラル出版
かなり前ですが、ジェームス・スキナーさんの講演DVDを観たことがあり読んでみました。
まず、税理士・会計士として154ページの「アマゾンやウーバーが知っていて、あなたの知らない会計手法とは?」に興味を持ちました。
・アマゾンやウーバーが知っていて、あなたの知らない会計手法とは?
長年にわたって、アマゾンやウーバーが赤字経営をしながら大きく赤字経営をしながら大きく成長し続けたのはなぜか。
それは、一般に認められる会計原則GAAPでは数年にわたる売上を生み出すものであっても、顧客の獲得費用は、支払いが発生した会計年度にその全額を経費として計上することになっているからである。
継続収入がある顧客1名当たりのレベルで見れば、今までの顧客全員に対して、2年ほどで獲得コストを回収し、3年目から丸々利益になるため新規開拓に積極的に投資していっているのです。
だからアマゾンやウーバーは顧客別会計を実現し、急成長を遂げこれが現代の最強のCEOたちの発想の原点なのです。
そして、副題にもなっている4つの原則について見てみたいと思います。
原則1:信頼をつくる(リーダーシップ)
職場において「リーダーシップの5つの質問」(①まだ行われていない意思決定②どういう道具と資源が必要か③相手と自分の成功をどのように結びつけるか④相手にどのように大きな認識と感謝を与えるか⑤相手が仕事の意義と意味をどうすれば理解できるか)を問い始めて、自分の意思決定のスピードを上げる。
そして、従業員に必要な道具・資源・職場環境を用意します。
自分の力に依存せず、とことん他人の力を頼り、無能は超能力を実施する。
原則2:顧客を満足させる(イノベーション)
不満足の目でまわりを見渡し、常にあるべき姿について考えるようにすると、いくらでもビジネスチャンスと新商品のアイデアが浮かんでくる。
競合に勝てない場合は、まったく新しい競合の軸を作り、既存の競争そのものを切り捨てましょう。
古いやり方に精通している人は必ずイノベーションに乗り遅れて、廃業に追い込まれていくのです。
原則3:慢性的黒字を確立させる(利益性)
自社の商売の領域を十分に狭い範囲に絞り、世界1位を目指しましょう。様々な能力を社内で育成するより、自分たちが世界クラス・オリンピックレベルで出来ることのみに集中し、それ以外の能力は戦略的コラボや外注で確保しておきましょう。
そして、とにかく固定費を追放し、固定売上の確立に励みましょう。定期課金などのモデルを導入し、そして顧客の生涯価値を見返し、新規顧客の開拓に積極的に投資するようにしましょう。
原則4:世界を変える(目的)
客観性と主観性をバランスさせましょう。自分の経営に芸術・感情・神話・宗教(⇔ロジック、科学)の要素を一つでも取り入れられるようにしましょう。会社のミッションステートメントを作成し、それぞれの商品の3点セット(有権者、政策案、候補者)を作成しましょう。何よりも、世界に対する自分たちのメッセージを明確にし、それを真剣に経営を通して、言葉を通して、自分たちの生き方を通して発信しましょう。
- 内田
- 2020年2月29日
- 本
- 0
レビュー『一切なりゆき』
『一切なりゆき~樹木希林のことば~』 樹木希林・著 文春新書
2018年9月にご逝去された樹木希林さんの言葉が載った著書。150万部以上販売されているそうです。
らしい言葉がたくさん並べられていて、第1章から第6章までそれぞれ印象に残った言葉を書いてみます。
第1章 生きること より
「しっかり傷ついたりヘコんだりすれば、自分の足しや幅になる」(「この女性の軌跡」(2001年7月))
人として生まれたからには善も悪も欲も全部ひっくるめて、ちょっと削ぎ落したところで着地したいというのはある。
第2章 家族のこと より
「私がしっかり土台をつくっておきさえすれば、この家族の絆はなくならない」(「オカンと裕也と娘・也哉子と」2007年5月)
少々大黒柱がひしゃげても、歪んでいても、土台さえしっかりしていれば家は何とか立っていられる。だから、自分の結婚生活についても、私がしっかり土台をつくっておきさえすれば、この家族の絆はなくならないと信じられたのかもしれません。
第3章 病のこと、カラダのこと より
「病というものを駄目として、健康であることをいいとするだけなら、こんなつまらない人生はないだろう」(「全身がん 自分を使い切って死にたい」2014年5月)
一つのものに表と裏があるように、物事には善の面もあれば、悪の面もあるとわたしは思うんです。そういう東洋的な考え方が自分の体の中に入ってきて、宇宙の大きなものに対して働きかけるような祈りという行為に感応していく。それが総体的にひとりの人間となって生き生きしてくるんじゃないかという感覚なんです。
第4章 仕事のこと より
「俯瞰で見ることを覚え、どんな仕事でもこれが出来れば、生き残れる」(「この人の言葉は宝物だ!」2002年8月)
私はお仕事で関わっている人達を、自分も含めて俯瞰で見るようにしているんです。そうすると自分がその場でどんな芝居をするべきかがよく分かる。
第5章 女のこと、男のこと より
「相手のマイナス部分がかならず自分の中にもあるんですよ」(「表紙の人 樹木希林」2015年7月)
どの夫婦も、夫婦となる縁があったということは、相手のマイナス部分がかならず自分の中にもあるんですよ。それがわかってくると、結婚というものに納得がいくのではないでしょうか。ときどき、夫や妻のことを悪く言っている人とみると、「この人、自分のこと言ってる」と、心の中で思っています(笑)
第6章 出演作品のこと より
「人間が老いていく、壊れていく姿というのを見せたかった」(「女優魂の渾身と自由 ヌードよりも恥ずかしい」2018年6月)
入れ歯を外したのよ。映画『万引き家族』で。髪の毛もだらぁと長くして、気味の悪いおばあさんでしょう?~ 人間をいかにして自分の身体を通して表現するか。それが役者の仕事なんだけれど、『万引き家族』がパルムドールを受賞したのは、個々の人間がどうやってそこまで生きてきたかを、丹念に見ながら積み重ねていった結果なんじゃないかと思う。
- 内田
- 2020年2月22日
- 本
- 0
レビュー『謙虚力』
『謙虚力~超一流のリーダーになる条件』 松井住仁 幻冬舎
日本経済新聞の広告に載っていて興味を持ち読んでみました。
P5「『謙虚力』とは僕の造語で、単にへりくだり相手に譲るのではなく、相手を尊重し立てながら謙虚にしなやかに自己主張をする力のこと」
⇒まわりも立てながら自分の力を発揮できればチームとしてのパフォーマンスを最大化することができるでしょう。
つつましい人柄で強引に人を押さえつけるようなことは決してしないことが組織の活性化につながります。
P22「項羽と劉邦の劉邦は、非力でしたが、謙虚にそれを認め、有能な部下を集めて適材適所で働かせるかたちで組織を運営しました。人の意見を聞き、権限を積極的に委譲する。良い悪いにかかわらず、結果にはコミットする。」
⇒私自身、十代の時によく読んだ項羽と劉邦の劉邦は、頼りなく見えながらも漢帝国を作り上げた魅力的な人物でした。
項羽は無敵の強さを持っていましたが、それだけではやはり最後はうまくいかないようです。
P52「7割は譲っていい。その代わり、決して譲れない3割は守り抜く、絶妙なバランスです。」
⇒攻守のバランスは7対3、9対1では譲りすぎで自分がなくなってしまう、とこの本には書かれてあります。
仏教用語でいうところの「自明灯(=自分が自分の道しるべになる)」として自分を肯定していくべきです。
P116「リーダーたるもの相手がどんなにおかしなことを言ったとしても『それはおかしい』とか『それは違う』などとは言いません、自分の意見は言わず、その先を促します。基本的には相手の言うことを肯定しかしません。」
⇒常に聞く耳を持つ、相手の立場に立って考えることができるか=傾聴力によってチームメンバーに常に気配りをする。
相手に本音を語ってもらうことが何より大切ということです。
- 内田
- 2020年2月15日
- 本
- 0
ファーウェイと米中5G戦争 ②
前回に引き続き、講談社の近藤大介さんの著書についてのお話です。
(書籍も購入させていただきました。)
アメリカのトランプ大統領が激しく非難しているという点では知っておりましたが、
実際にはとんでもなく凄い会社がファーウェイということがこの書籍からもわかりました。
ファーウェイは、「1+8システム」というものが強みであり、スマートフォン全てのが中心になり、
子会社ハイシリコンが7つのコアチップを作りGoogleを超えていく目論見。
国際特許は2018年で5000件で二位の三菱電機800件をはるかに超えるような、アイデアにより工夫する力。
ファーウェイホテルはAIが接客をしております。
一流大学の大学院生だけを採用して、24歳くらいで初任給年俸が3000万円。株式配当も年間1,000万円以上。
灰色のサイとブラックスワンという2つのリスクを絶えず考えて会社前に置いていることも印象的でした。
ファーウェイのおかげで今の都市部–中国では三つの「カ(カネ、カギ、カミ。)」なくなったそうです。
お財布も売っていない。雑誌や新聞は学校(全国10000校)や役所でも無くなってきた。
米中対立は四段階にて、貿易(2018.3〜)、技術(2018.4〜)、金融(2019.8〜)、軍事(2020?)。
これからはアメリカを選ぶか中国を選ぶかという世界になってくるということがよくわかりました。
- 内田
- 2020年1月25日
- 本
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レビュー『夢をかなえるゾウ2』
『夢をかなえるゾウ2』 水野 敬也 飛鳥新社
昔、よくよく読んだ「夢をかなえるゾウ」の続編を今ごろ、という感じですが読んでみました。
思い起こせば「夢をかなえるゾウ」を読んで5年以上前の下記ブログにも書きましたが、
イチローを基にした「靴をみがく」などの良い習慣を身につけられたように思います。
https://zeirishitap.com/2014/06/08/
今回読んだ『夢をかなえるゾウ2』の印象に残った内容を書いてみます。
P89「自分、ワシと最初に会うたとき言うてたやろ。『僕には才能がない』て。せやったら、それを一番の強みにせえ。自分で才能がないて思うんやったらお客の意見聞いて、直して直して直しまくるんや。」
人の意見を聞いて、すぐに直すことは大事なのですが、なかなかできないことです。
素直さを持って生活をしていけば歯車も合ってくるでしょう。
P136「やっぱり人間ちゅうのは追い込まれると思いもよらん力を発揮するもんやなぁ。」
仕事でもそうですが締め切りを作るという事をしていきたいところです。
いつまでに完成させる、というのが無いといつまでもダラダラと進めてしまうものです。
P157「なぜ職を失うことが苦しいのか。それは『自分だけが苦しんでいる』と考えるからだ。しかし周りを見てみなさい。多くの人が職を失って苦しんでいる。苦しみを持たない人間はいない。そのことを決して忘れてはいけないよ。」
人生には良い事もあれば悪いことも起きるのであって、悪い時に全てを投げ捨てるだけでは成長もできません。
つらいときに、自分と同じ境遇、もっとつらい境遇にいる人を想像すると乗り切れる希望も出てきます。
P209「自分が困っているときに人を助けてあげられる人は、『困っている』感情から抜け出すことができます。そして、そのとき人は―大きく変わります。」
人はえてして自分が困ると視野が狭くなってまわりを助けることができなくなるものです。
自分が困っているときに、困っている人を助けることが、自分自身の道も開きます。
- 内田
- 2020年1月4日
- 本
- 0
レビュー『バフェットの財務諸表を読む力』
『バフェットの財務諸表を読む力』メアリー・バフェット、デビッド・クラーク 徳間書店
事務所の渡辺君がウォーレン・バフェットの書籍に興味があるとのことで一緒に読んでみました。
●バフェット流 利殖塾の要諦
企業の優位性が継続的ならばビジネス価値は年々増加し続け、抜きんでた利益を得られる。
永続的競争優位性があるユニークなサービスを提供する企業(ex.H&Rブロック)かどうかは財務諸表に聞いてみるしかない。
損益計算書から自己資本利益率や益の一貫性と方向性を見極め、
貸借対照表から保有キャッシュや長期借入額から永続的競争優位の指標とし、
キャッシュフロー計算書は設備改良にいくら費やしているか、有価証券の売買の動きも追跡できる。
●バフェット流 損益計算書の読み方
まず第一に、純利益が長期的に右肩上がりかを確かめ(対売上20%以上)、大局的に見て収益に一貫性があるか着目する。
また売上高に対する売上原価が低いことが良く、高いことは悪いことである。
研究開発費の増大、販管費の増大、債務利払いコストの増大の三つはビジネスの長期的経済性は破壊されかねない。
●バフェット流 貸借対照表の読み方
初期の段階では資産のうち現金同等物が競争的優位性を生かして本業で稼がれたものか考える。
棚卸資産が急増減していると、過酷な競争体質を持つ業界の中でバブル崩壊を経験している可能性が高く投資しない方がよい。
生産設備(固定資産)を競争力保持のためだけに頻繁に更新する必要があると永続的競争優位は持ちづらい。
永続的競争優位性を持つ企業は多くの場合、10年単位で長期借入金が少額もしくはゼロである。(長期借入金をいつも3~4年で返済できる純利益をあげている。)
●バフェット流 キャッシュフロー計算書の読み方
永続的競争優位性を持つ企業は固定資産支出が低くなる傾向がある。
また配当アップより自社株買いを続けている企業こそ株主を富ませる。
- 内田
- 2019年11月30日
- 本
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レビュー『斎藤孝の相手を伸ばす教え力』
『斉藤孝の相手を伸ばす教え力』斉藤孝 宝島社
・教える時の心構え
なんとしても相手に相手に力を身につけさせるという強い覚悟が必要。
強い覚悟といっても厳しい言い方をすることでなく、ソフトに教える場合でも「何としても」という気持ちを持っている。
教える意欲に満ち溢れ気力があると相手に伝わる。
・憧れる力
「憧れる力」でまずはモチベーションを掻き立てる。
教える側が今からやろうとしていることに恐ろしいほどの憧れを持ち、相手にそれを見せる。
「この仕事をするときだけは楽しくできる」という部分を見せればいい。
・評価力
「評価力」で相手に必要な能力を見抜く。
良し悪しを見極め、悪い所を直すための的確なコメントや練習メニューを与える。
「これがダメなんだ」ではなく「こうしてほしい」「こうなってほしい」という願望を伝えていく。
・テキスト力
「テキスト力」で優れた練習メニューを立てる。
部下に仕事を教える場合、たとえば一年間でこの仕事とこの仕事はできるようにする、と目標をきめる。
そこからのカリキュラムにより、自ら自分を伸ばせるようにする。
・ライブ能力
「ライブ能力」で退屈させず学習効果を上げる。
この人は私にだけこういうことを言ってくれていると思わせる、君が出来るようになるにはいかようにもアレンジする。
やわらかさの覚悟と、緊張-弛緩の繰り返しで退屈させず意識を活性化させていく。
・育てる力
「育てる力」で相手の自立を目指す。
あることを学んでいってほしい時は常に何を学んだかを書き出してもらうとよいでしょう。
メモして、ポイントを列挙して、提示してもらう、これで自分で学ぶ姿勢が身につき勝ちパターンも覚えていく。
皆、家庭でも職場でもちゃんと「教える」という行為をしてきたといえるのか。
自分の経験値を部下に伝えるためにどんな練習メニューを与え、何年以内に一人前にするという目標を立て、
どんな仕事をさせようとしていたか振り返ることも大切です。
- 内田
- 2019年11月9日
- 本
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