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レビュー『トヨタの会議は30分~GAFAMやBATHにも負けない最速・骨太のビジネスコミュニケーション術~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トヨタの会議は30分』すばる舎 山本大平

以前にWEBページで、自社の会議に役立てるためにレビューを読みましたが、実際に読んでみました。
●GAFAMやBATHの会議
私は今をときめくGoogle等の企業とも会議をしますが、そうした外資系企業の会議におけるコミュニケーションスピードの速いこと!
参加者それぞれが次に何をするか、いつまでにそれを行うかを明確にして閉めるのが鉄則になっています。
そして必ずその期日を守るのと同時に、ハッキリと意見を言い合います。
業務上の意見の違いを、普段の人間関係に持ち込みません。
●トヨタ自動車は泥臭くそれでいて最速・骨太
GAFAMにも負けないギガ速のコミュニケーションをトヨタは行い、とにかく無駄を嫌う文化を持ち、超大企業なのにPDCAを高速で回し、質実剛健を旨とする社風。
当たり前のことを継続的徹底的に、突き詰めていく文化。
複雑性を増し、予測不可能な現代では、ギガ速で報連相をして、スピーディに意思決定をし、どんどん仕事を前に進めないとアメリカや中国には勝てず、企業には常にイノベーションが求められ変わらなければ淘汰されてしまうのが日本経済の現状です。
●30分会議で2ヶ月分の時間を捻出
日本企業では会議の時間として1時間を設定することが多いですがトヨタのようにほとんどの会議は30分で設定し終わらせられます。年間の会議数を600回とすると300時間、およそ2ヶ月の労働時間を圧縮できます。議論が白熱すれば30分では足りなくなることもあり延長することもありましたが、30分までで、それ以上に時間がかかりそうな時には別の会議を設定する。この延長時間を確保するため、会議の予定は立て続けに入れず、最低30分は間を空けて入れる事になっていました。
●30分で終えるための事前の準備
関係者には、前もってその会議で何を話し合うのか「議題(アジェンダ)」を周知しないといけません。
それも漠然とした大きすぎる議題ではなく、ある程度は具体的な「解像度の高い議題」を事前共有することが求められます。
議題の共有だけあれば、あとは各参加者が議題に沿って、必要な情報や資料をそれまでの仕事の文脈から勝手に推測して用意してくれるのです。
「ネクスト会議」では、前回の会議や打ち合わせ以後に各参加者が動いた結果の情報交換から始まり、その後にいきなりブレストや意見交換になるというケースが多く、そのために会議の最後には「次は何を打ち合わせるか」を決めて終わらなければなりません。
●なぜを5回繰り返すのはなぜか?
トヨタといえば「なぜを5回繰り返す会社」としても有名ですが、あらゆる事柄について疑問を持ち、自ら考えるように訓練されます。
標準化されたルールですら自分で考えて、その本質を理解しないといけない会社です。
答えは決して教えてくれません。
むしろ答えは人それぞれだから、別にして明確な答えは必要ない、それでも考えることが大切なんだ、という訓練法が大切なんだ、という訓練法が共通化されています。

 

  • user 内田
  • time 2023年9月2日
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レビュー『キーエンス解剖』

 

 

 

 

 

 

 

 

キーエンス解剖 最強企業のメカニズム

色々なところで聞く最強企業-キーエンス。
制御機器大手のキーエンスは、粗利益率は80%、営業利益率も50%、時価総額も日本で五本の指に入る、国内屈指の高収益体質です。
このような業績を生み出す競合企業との大きな違いは、「当たり前のことを徹底的に行うこと」「スピード」「止まらないこと」
興味がありこちらの本を読んでみました。

キーエンスの社員は「とにかくめちゃくちゃ働く」といわれる。その激務ぶりは「30代で家が建ち、40代で墓が建つ」と表現されることもある。あるOBは「あそこは仕組みと、それをやり切る風土がすごいんです。後輩の指導もしっかりする。人が育たないわけがない」と言う。

「待ち」の姿勢ではなく先へ先へとさまざまな想定をして顧客に伴走し、顧客の仕事のサイクルを回す。顧客の潜在ニーズを具現化して顧客の仕事のスピードを上げ、質を高める。いずれもキーエンスの社員への取材で出てきた話だ。

「自分はカリスマではない」。キーエンスOBたちは、創業者の滝崎武光氏が1980年代にこう口にしていたことを覚えている。モチベーションを高く保てる社風などは「属人化を極力排除したい」という考え方が根底にある。
滝崎は2003年のインタビューでこう語っている。「カリスマというと、全て自分で決裁するというイメージがありますよね。そうではなくて、権限を委譲して、考え方を伝えて現場と一緒に考えていかないと、いいアイデアは生まれない」。そのため滝崎は「創業当時から自分がいなくても会社が回るように、ずっと考えてきました」という。

キーエンスの仕事の仕方や仕組み
外報」:外出報告書にその日の行動を詳細に描き込み、その日のうちに上司と反省会を開く。誰とどんなやりとりをしたのか。訪問前日に練った戦略をもとに、どういった展開になったのかを報告する。その報告を元に、上司からどうすれば良かったか、アドバイスを受ける。こうした動作を毎日繰り返す。成約に至るまでに何回プレゼンテーションをしたか。プレゼンまでに納入先の担当者に何回会い、電話は何回かけたかーー。営業担当者がなすべき行動は徹底的に数値化される。過去の社員たちの実績がすべてデータベース化されているので、売れない人に何が足りないのかは数値でわかる。
ロープレ」:上司や部下、同僚と2人1組で実施する、顧客との商談シミュレーション。ロープレを実施するのは、新製品発表前などの特別なタイミングだけではない。10~15 分ほどで手短に、だが毎日のように繰り返すのがキーエンス流。まるで歯を磨くように、当たり前にやる。短時間であっても、毎日のように繰り返せば「筋トレ」のように効いてくる。それが、どんな顧客とも当たり前のように高い水準で商談をこなす足腰となる。新人の訓練としてだけではなく、ベテランであっても、週に何回もやっている》し、しかも、ロープレには販売促進部門がつくる細かい「台本」も用意されている。
内部監査」:「予告なしで突然うわーっと人が入ってくる。マルサみたいに。完全に抜き打ちですよ。」あるOBがこう話すのが社内の風紀委員ともいえるチームが実施する内部監査の事。キーエンスの社風には「嘘をついた人が得をすることをものすごく嫌う」というものがあり、嘘が無いかを厳しくチェックすることは、正直にやっている人を正しく評価することの裏返しでもある。

これらの仕組みは作ったら、その仕組みが役立つように本気で運用を徹底するという、「最後の数センチメートル」に差がある。一言でいえば手を抜かない。そして、全員がそれをやる。「当たり前のことを当たり前にやる」ーキーエンスの社員やOBはよくこう表現するが、この当たり前の設定値と徹底度が高い。

なぜ徹底できるのか。キーエンスの仕組みは「人は油断することもあるし、楽をしたいと考えるものだ」という”性弱説”に基づいている。だから、社員が何をしているのかをガラス張りにして、いい数字も悪い数字も見せる。やるべきことを、手を抜かずにやり切ってもらうためだ。それをキーエンスの人たちは明るく、楽しそうに仕事をしていた。それは、なぜそうしなければならないかという理屈を、透明性納得感のあるものにしているからだろう。いい結果につながると納得すれば、多くの人はそのための行動を自然に増やすはずだ。

キーエンスで学んだ哲学や経営手法を広げていくのは、キーエンスOBたちも同じだ。「製販一体で動くことの重要さをキーエンスで学んだ」。製造業向けの動画やECのオンラインプラットフォームを手掛けるアペルザ(横浜市)の石原誠社長は、こう力を籠める。特に重視しているのが、キーエンスが直接販売で実現していた「製販一体」の価値だ。商品のことをよく知っている営業が顧客のコンサルティングをしながら、ニーズの裏にあるニーズを探る。企画や開発はその情報を活かしつつ、顧客に提供する付加価値も最も大きくすることを追求した商品を開発していく。それが高い利益率の源泉になっていた。

  • user 内田
  • time 2023年8月19日
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レビュー『早わかり ストレスチェック制度』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

早わかり ストレスチェック制度』 ダイヤモンド社 吉野聡

今後の企業経営にとって大切な内容と思いまして、書籍で勉強いたしました。

ストレスチェック制度は労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止するためにストレスの状況について検査し、個々の労働者のストレスを軽減するとともに、職場環境の改善につなげることで、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止すること(その結果による生産性向上やハイパフォーマンス)を目的としています。
・ストレスチェックの評価
実施者が個々の労働者のストレスチェックの結果でストレス状態を評価します。(評価基準は社内の衛生委員会で決定した基準によります。)
評価結果は他に見られないように本人に通知する必要があるが、次の3つの項目ごとの点数を含める。
 ①当該労働者の心理的負担の原因に関する項目②当該労働者の心身の自覚症状に関する項目③他の労働者による支援に関する項目
役割としては、ストレスチェック担当者(人事権有りの人も可)がスケジューリングや評価方法を決定し、実施者(医師や保健師)が、調査票選定・必要に応じて面接・集団的分析や助言を行い、実施事務実施者が調査票の回収等を行う。
・面接指導の実施
面接指導は、それを必要とされる労働者が申し出ない限り、行えず強制が出来ません。労働者から申出を受けた事業者は、医師に面接指導を依頼します。この場合に発生する費用はすべて事業者が負担します。面接指導ができるのは医師のみです。面接指導ではストレス対処技術の指導とストレスへの気付きとセルフケアの方法を指導します。面接指導後は1ヶ月以内を目処に面接をした医師から、その労働者が通常業務を続けて良いか、就業を制限すべきか、休業の必要があるかといった就業区分と、労働時間の短縮や作業の転換など、就業上の意見を聞きます。
・必要に応じて就業上の措置の実施
就業制限について。
労働時間の短縮。出張の制限。時間外労働の制限。労働負荷の制限。作業の転換。就業場所の変更。昼間業務への転換。
要休業について。
療養等のため、休暇又は休職により一定期間勤務させない措置を講じる。
・効果的な職場環境等の改善のための5つのステップ
①体制づくり
改善のために問題解決型の取り組みとして、事業者・保健スタッフ・管理監督者などが参加する委員会を設置して、これを中心に事業場の職場環境等の評価と改善の立案をしてゆく方法が推奨されております。
②職場環境等の評価
調査票をもとに部署やグループ別の仕事のストレス要因を集団分析します。事業場それぞれで根拠に基づいて職場環境等の評価の方法を決定します。さらに、実際の職場の状況について、日常的な職場運営や職場巡視から得られた情報や、管理監督者や労働者から聞き取りなども総合してストレス要因の把握を行うようにします。
③改善計画の立案
集団分析を参考にした職場環境等の評価結果にもとづいて、事業者や管理監督者が仕事のストレスを改善するための改善計画を計画します。改善計画を立てる際は労働者の意見を聴く機会を設けるようにします。
④対策の実施
継続的に改善が進むように、(衛生)委員会や職場の定期的な会合などを活用して、計画が予定どおりに実行しているか、実施上の問題は起きてないかなどの進捗状況を、定期的に確認します。各部署から委員会に中間報告の提出を求めたり、3ヶ月・6ヶ月など期間を設定して実施状況や効果を報告してもらうことが効果的です。
⑤効果評価と計画の見直し
一定期間後に対策の効果を評価し、計画の見直しを検討します。この際の評価方法には2種類があります。プロセスの評価では、計画が決めたとおりに実施されたかを、活動記録や関係者からの聞き取り等によって評価します。もう1つはアウトカム評価で、目的とする結果の指標が改善したかどうかを評価の対象とします。アウトカム評価の指標としては、対策の前後でストレスチェックの集団分析を比較することの他、健康診断、休業などの統計情報の比較、労働者からの感想の収集と分析などがあります。計画どおりに実施できなかったり、目的とした結果を達成できなかった場合には、よりよい対策になるように計画を見直します。
  • user 内田
  • time 2023年7月15日
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レビュー『自律神経の話』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自律神経の話』小林弘幸 日本文芸社

順天堂大学医学部の教授が書かれた本ということで心身の健康も考えて読んでみました。
仕事の繁忙期で大変な時ほど「自律神経」はケアしたいものです。
(2023年6月時点で売上部数20万部突破ということで、自立神経本で1番売れているそうです。)

・病院に行っても解決しない謎の不調の正体
「なんとなく気分が沈む」「何をするにも億劫に感じる」「ついイライラして怒りっぽくなる」…。仕事や人間関係でストレスを受けると、肉体を酷使していなくても酷い疲れや不眠を感じ、不快な症状が現れますが、これが自律神経の乱れによるものです。自律神経は自分の意思でコントロールできない血流(酸素)や内臓の動きなどを司り、アクセルの役割の交感神経ブレーキの役割の副交感神経に分かれます。

・交感神経と副交感神経のどちらも高いと最強
交感神経を高めるには「人との会話」「朝日を浴びたウォーキング」「運動」が良い。副交感神経を高めるには「感動できる映画や音楽」「笑顔」「深呼吸」「お風呂やサウナ」「腸に良い食事」が良い。

・朝起きたらコップ一杯の水を飲む
水によって腸が刺激されることで副交感神経が高まり、自律神経が整えられ、体内時計のリズムが整い、自律神経の安定に役立ちます。

・疲れが溜まったときこそ動いたほうがいい
ハードスケジュールが続くと週末はつい朝寝坊になりがちですが、あえて早起きするのがおすすめ。くたくたに疲れて帰宅した日こそ一休みしたい気持ちをグッと抑えて、まずは家事や持ち帰り仕事など、やるべきことを片付けてしまうのが得策。

・自律神経にベストな食事量は朝4昼2夜4
朝食が1番副交感神経を整えて大切なので、しっかり食べるようにしましょう。昼は軽め。そして1日の終わりの夕食は、おいしいものをゆっくり楽しみながら食べます。夕食で気をつけたいのは時間、21時までには食べ終えるようにし、仕事等で難しければ夜2にしましょう。

・アルコールと自律神経の深い関係
アルコールをたくさん飲んでストレス発散になるという人がいますが大きな誤りです。交感神経が過度に活発になり、気持ちいいと錯覚しているだけで、脱水症状も出て、自律神経は乱れます。ただ、適量なら気分をリラックスさせ、副交感神経を活性化させる効果もありますので、適量を水ともに飲むと良いでしょう。

・自律神経を整えるには動物性タンパク質が必須
自律神経の原料となる栄養素はタンパク質で、植物性より動物性の方が断然すぐれています。の場合は脂肪の悪作用を防ぐため、野菜や果物など抗酸化成分と食べ合わせると良いでしょう。味噌汁は植物性ですが、健康効果が高くてあたたかいので副交感神経を高めリラックスできるのでオススメです。

・ホットコーヒーで腸から幸せ物質が?
心身の疲れを癒し、自律神経の安定に役立つのが1杯のホットコーヒー。コーヒーの効能はカフェインだけでなく、末梢血管を拡張させる効用や抗酸化作用といった血流アップ効果のほか、大腸のぜん動運動を誘発するので便秘解消・腸内環境の改善にも効果を発揮するのです。また特筆すべきは、主に腸の壁で作られるセロトニン、またはドーパミンといった幸せ物質の分泌量を増やす効果があります。これはハーバード大学の研究で実証されており、同大学の調査ではコーヒー愛飲者はうつ病患者数が少なく、1日2~4杯飲む成人は男女とも自殺リスクが半減するとの報告もあります。

  • user 内田
  • time 2023年7月1日
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レビュー『社員がしあわせな会社のヘンな"きまり"』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

社員がしあわせな会社のヘンな”きまり”山田昭男(未来工業㈱創業者) ぱる出版

2011年3月11日、東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故が起きた後、節電に関するマスコミの取材が著者の会社-未来工業に殺到した。「未来工業は節電の元祖だから」という理由で。

未来工業の廊下がいつも暗いのも、席を離れるときに自分の机の上の蛍光灯をヒモで消すのも、広いフロアにコピー機が1台しか無いのも、相談役室で来客時以外はエアコンを使わないのも、当社が昔から実践してきたことだが、それは、電気を大切に使っているわけではなく、コストを下げるためにやっているのだ。

そして、未来工業では、その浮いた分で出た利益を社員に与える“餅”に回している。
餅というのは、地元でそこそこの給料だったり、日本一の休日日数だったり、短い勤務時間だったり、70歳定年制度だったり、「改善提案制度」の報奨金だったり、クラブ活動の活動費だったり、全社員参加の5年ごとの海外旅行のことだ。

自分から考えて行動し、売上を上げ、あるいは節約した結果、会社が利益を出したり、その分自分たちに”分け前”がたくさん回ってくるのだから、社員たちは嬉しいだろうし、やりがいがあるはずだ。餅を与えれば、モチベーションが上がる。

もう一つ、本書で言いたいことは、これからの中小企業が生きていくためには”差別化“するしか方法はない、ということだ。ちなみに日本では97%の企業が経常利益で4000万円にもならない。つまり、ほとんどの会社はたいして儲かっていない。だから、未来工業では創業以来、「日本で初めて」を突き詰めることにしている。製品開発でも、就業規則でも、福利厚生でもだ。未来工業が1965年の創業以来、赤字なし、高い経常利益率(平均15%以上)で成長してきた理由は、徹底した差別化と社員の幸福感を高める取り組みにある。

・常に考える。必ず差別化する。
どんな条件下でも必ず差別化できる。技術のあるなしも関係ない。製品は同じでも職人さんが使いやすい工夫を織り込む。

・社員に任せろ。社長はバカと自覚せよ
儲けられないのは社長が己を知らないから。中小企業の社長の中には、うぬぼれていて、威張っている奴がいる。俺が社長なんでバカばかり、というのはそういう意味だよ。

・”餅”を配れば餅が上がる
社員が幸せになるには、それなりの給料がやっぱり必要だ。定年は70歳、65歳社員の年収は700万円、かつ下がらない。休日は140日、年末年始は20連休、お客に怒られてもやる。残業なんてしないで人生の時間を存分に楽しめばいい。

・「いいモノを安く」が日本企業をダメにする
行き着く先は、過当競争。物自体は日本製の方がいいのに、価格競争で疲弊している。未来工業の商品は差別化して作っているから、高く売りたいし過当競争はしない。でも、高く売れなければコストを下げるしかない。だから俺は会社の電気を消しているんだ。

・利益を生む小さな倹約、社員が喜ぶ大きな浪費
中元、歳暮、年賀状、暑中見舞いは贈らない。儲かっていないのにそういう支出を欠かさない会社がほとんどだが、儲かっていないのにどうしてお金をかけるのか。未来工業は、お中元やお歳暮を贈らない代わりに、電話に出る業務の女性に「どんな質問でも全部答えろ」と言ってある。通話時間を短くすれば、そこで相手に利益を与えられる。タオルをもらったって仕方がないよ。

・社員がしあわせなら会社は儲かる
差別化すれば中小/零細企業だって大企業に勝てる。未来工業には技術がない、しかし、アイデアはある。
俺は、社員は経営者を騙すものだ、と思っている。騙すものと思っているからこそ、自由にさせているんだ。どんどん騙していいぞ。そうされると、人間は、却って不正ができないんだよ。

 

 

 

  • user 内田
  • time 2023年6月17日
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レビュー『シンプルに考える』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シンプルに考える』遠藤保仁 プレジデントムック

2023年現在でも43歳で現役プロサッカー選手、日本代表でもJリーグでも歴代最多出場、ワールドカップ三大会出場の遠藤保仁さんの2023年発刊の書籍ということで、読んでみました。
・小さなことでも自分で決める習慣をつける
自分で決断する習慣がついてくると、言い訳をしなくなります。人のせいにしなくなります。まさにいいことづくめなのです。ビジネスパーソンなら、会議で意思決定をするときに、上司まかせにしていませんか?結果が伴わなかった時に、上司は責任をとる必要はあるかもしれませんが、現場の担当者である自分が上司のせいにしているだけでは、その失敗から学んで自らの成長や糧にするのはむずかしいです。
・失敗することを恐れない
簡単に言えば、物事をポジティブにとらえるか、ネガティブにとらえるか、ということでしょう。とはいえ、仕事の場面で失敗を恐れている人にこの話を理解してもらうのは簡単ではないでしょう。サッカーも同じです。そこで僕は、「なんとかするから、困ったら自分にパスを出して」と伝えるようにしています。こうやって一言声をかけるだけでも、失敗を恐れる選手には心の余裕が生まれます。

・要求に応えたうえで自分を出していく
サッカーも仕事も、一人でやるものではなく、そこに人間関係や上下関係が発生します。監督(上司)の要望に応えられなければ、試合に使ってもらうこともできません。まずは相手の要求に応えてから、自分のやりたいことに求めていく。それが、チームや組織で生きる術です。経営者としておもしろいのは、気づいたらその人の策にハマっちゃう人。自分が部下ならそういう人に付いてきいきたい。

・弱点は他のことでカバーする
自分は走るのが遅いです。それにヘディングが弱いです。ただ、自分のチームにはそれが得意な選手がいて、せっかくチームで戦っているのだから、得意な仲間に任せればいい、というのが僕の考えです。仕事を何でも自分でやってしまおうと思っているみなさん。じつは、僕も昔はそう思っていたので、気持ちはすごくわかります。ですが、その「志」は手放してしまいましょう。とはいえ、苦手なことから逃げるべきではありません。一度受け入れてみましょう。
・地球の80億人、誰もがマイペース
「遠藤はマイペース」と、よく言われます。個人的には、マイペースと言われてもまったく気になりません。他人に指示されたペースに従って生きている人なんて、どこにもないでしょう。悪しき体育会系の象徴のような「若手は集合時間の30分以上前に到着」という慣習もいまだにあると聞きます。個人的にはこういうこは反対ですね。「集合時間に間に合っていればいいでしょう」と思ってしまう。ただし、ギリギリに到着して準備が間に合わず、仕事であれ、試合であれ、力を十分発揮できなければ、それば「自己責任」です。
・笑顔がその人をつくる
笑顔でいることは、自己肯定感や免疫力を高め、脳を活性化するなど、プラスの効果ばかりだと聞きます。「苦しい時こそ笑顔で」。サッカーをしているときも、そうでないときも、僕が心がけていることです。僕が笑顔を続けているのには理由があって、笑顔になると心に余裕が生まれ、冷静になれるからです。笑顔は、意思表示でもあります。笑顔でいるだけで、周囲の人に「だいじょうぶ」「できる」とポジティブな思いを伝えることができるのです。そして、笑顔には人を引き寄せるパワーがあります。笑顔と闘志を兼ね備えた人がいたら、最強ですよね。
  • user 内田
  • time 2023年6月3日
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レビュー『アドラー心理学―人生を変える思考スイッチの切り替え方』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アドラー心理学―人生を変える思考スイッチの切り替え方』 八巻秀 ナツメ社

お世話になっている社会保険労務士さんにオススメされて読んでみました。

著書は、アドラー心理学が本当の幸せが見えにくくなっている現代社会の中で、幸せに暮らしていくための方法を教えてくれるものと言います。

「勇気の心理学」といわれるアドラー心理学は、あらゆる人の生きるヒントになります。

・ついつい感情的になってしまう人へ(P96)
怒りは対人関係を悪化させるだけ、怒りを捏造していることに気づきましょう。
怒りには「自分の正義を発揮したい」「主導権をとりたい」「自分の権利を擁護したい」などの目的が隠れていることを知りましょう。
多くの場面で怒りは必要ないことが多く、正しいことは伝えるにせよ、目の前にどのように立ち向かうか、相手と考えるべきですね。
怒るよりもまず、優先すべきことに立ち返りましょう。「今、何をすべきか」などという相手とのコミュニケーションに力を注ぐことで、怒りをコントロールできることを知っておきましょう。

・自分はダメな人間だと思ってしまう人へ(P114)
劣等感は、だれもが持っているものですので、劣等感を感じるのは、健全な心の証(あかし)と思ってよいのです。劣等感は、目標に向かって努力をし、人生をよりよいものにしようとしている結果、あらわれる感情なのですから。
劣等感にうまく対処するためには、自分を高めるための目標を新たに設けましょう。これがアドラーのいう「優越性の追求」です。そして努力を続けたら「ここまでがんばれた」と自分を認めましょう。結果よりも過程を重視するようにしましょう。

・なんでも一人で抱え込んでしまう人へ(P132)
一人で抱え込むのはやめて、相手に声を掛けて、共同の課題を設定しましょう。
共同の課題を設けるときに留意したいのは、お互いが心地よいと思える課題にすることです。納得のいく課題であれば、その課題に加わったメンバーは、自分にできること、貢献できることを探し、積極的に取り組むことができるからです。
各人に建設的な発想ができれば、自然に自分や他者を勇気づけることができます。

・どうしても嫌いな人間がいる人へ(P156)
だれしも、世の中の二割の人に苦手意識を持っているとも言われています。ただここで気を付けたいのは、苦手意識を自ら増大してしまう危険です。いったんは自分の認知論に気づいて、できるだけ新鮮な気持ちで相手を見てみましょう。
それでもダメなときは、無理に仲よくならなくてよいと考えて、楽な気持ちになりましょう。
自分を苦手と思う人がいる一方で、自分を好んでくれる人も必ずいます。
自分が大切に思う人、自分を大切に思ってくれる人との付き合いに力を注いだほうが、建設的でしょう。

・うまく自分の意見が言えない人へ(P186)
人間関係は争わないのが一番です。その通りかもしれませんが、それを第一に考えていると、相手の要求にふり回されてしまうことがあります。何でも言う事を聞いてくれる便利な人と思われてしまうかもしれません。
そして、相手からの理解を得るためには、自分を主張することが必要です。では相手に対してどんなふうに主張したらよいでしょうか。最高の主張とは、相手の言い分を受け入れつつ、自分の言い分も受け入れてもらう主張です。よくウィンウィンの呼ばれます。
攻撃的主張では競争を生み、人間関係が壊れます。ウィンウィンか折衷案の関係を目指しましょう。

  • user 内田
  • time 2023年5月20日
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