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【本】レビュー『ハードクレームから従業員・組織を守る本』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハードクレームから従業員・組織を守る本』津田卓也 あさ出版

そのクレーム、真摯に対応してはいけません。クレームとカスハラの見極め方、切り返しフレーズがわかる本。
ハードクレームは「企業のミスへの正当だが常識範囲を超えた要求」でカスハラは「理不尽な暴言や不当な脅迫」です。ハードクレーム等は2007年を境に増えはじめ、それから年々増え続けています。

CASE:この社員をクビにしろ!と要求された
理路整然と自分の主張を繰り返す相手に正論で応じても、平行線になり解決しない。
まずは事実確認のために5W2Hの質問を繰り返して、もともと対応していたスタッフに非があったかどうかを確認していきましょう。このタイプの特殊クレーマーは、社会的地位が高い男性、経営者、または退職した高齢者が多く、知恵が働く人が多く、法に触れないギリギリのラインで、スタッフに無理難題を突き付けてきます。
対応者の非を認めさせてようと強い姿勢でくるが、「これ以上長引かせるようなら弁護士に相談します」「警察に通報しなくてはなりません」ときっぱりと伝えるとあっさり収束するかもしれません。「社員の人事については、現場で判断できません」と冷静に反論し、それ以上の議論には付き合わない。

CASE:自分勝手な主張を繰り返された
相手の気持ちに共感してしまうと、さらなうクレームに発展する恐れがある。
無理な要求を繰り返すお客様の場合でも、まずは部分謝罪から始めましょう。決して共感しない事です。その場しのぎで相手の気持ちへの共感を示してしまうと「そう思っているならお前がなんとかしろ」と相手の怒りに飲み込まれてしまいます。共感するのではなく「ご不便をおかけしてしまい、申し訳ございません」という点にのみ部分謝罪をして、相手の心情に寄り添っているという姿勢を見せつつ、相手にクレームの内容を話してもらいやすい状況をつくります。「貴重なご意見をいただき、ありがとうございます」と部分的に感謝の気持ちを伝えると、相手も気持ちが落ち着きます。何度も同じ要求を繰り返してくるお客様には、対応者はきちんと説明しており、これ以上は同じ内容の話に付き合うことはできないと理解してもらいましょう。弁護士によると、こういったケースで「きちんと説明はした」と、裁判で認められる目安は3回以上です。

CASE:詫び状を書面(メール)にして送ってこいと言われた
詫び状を根拠にさらなる不当な要求を通そうとしてくる恐れがあるため、安易に詫び状(謝罪文)を書いてはいけません。ハードクレーマーのなかには、事故承認欲求を満たすために詫び状を要求してくる人もいます。よっぽどの落ち度が無い限り「本件につきましては、すでに先ほどから謝罪をさせていただいておりますので、改めて文章としてお詫び状を書くことはできかねます。」と断ります。対応者や組織側に明らかな非があって詫び状を書かざるをえない場合は、上司と共に法務部や弁護士にも相談し対応しましょう。今の時代、組織の不手際はSNSなどで簡単に拡散します、たとえ組織の責任者であっても個人の考えて詫び状を発表する事は避けましょう。文書は記録として残るうえに、裁判となったときに不利な証拠となったり、SNSなどで拡散されたりすることもあり、組織のイメージダウンに直結します。

従業員に対する嫌がらせもカスハラ
カスハラには、クレームから発展したものだけでなく、はじめから従業員に対する嫌がらせ行為を目的としたものも含まれます。スーパーで実際にあった話です。ある常連客が従業員に対して「商品の袋詰めの仕方がおかしい」と言い出しその後来店するたびに「お前は人をバカにしているようだ」「お客様を舐めていると海に沈めるぞ」などの言いがかりをつけ、従業員を攻撃し続けました。このように、昨今は従業員や組織に落ち度がないのにお客様等から暴力的・脅迫的な言動をとられるケースが多発しています。

個人で悩まない対策が必須
カスハラからの精神的な苦痛を軽減してあげること、大切な人材を守ること、対応に迷わないようにしてあげることが、組織がすべき大切なポイントになります。暴力などの明らかな嫌がらせであれば警察や警備会社に、インターネット上での誹謗中傷などは弁護士や法務局、または「違法・有害情報相談センター」、「誹謗中傷ホットライン」に速やかに相談します。カスハラ被害にあった従業員の相談窓口や対策委員会などを設置することで、従業員の孤立を防ぎ、組織として一貫した対応ができる体制を整えましょう。

  • user 内田
  • time 2026年8月1日
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